初夏のフランス音楽~名古屋市民管弦楽団をきく

毎回の演奏会がほぼ満席、という凄い動員力のコンサートに、今回も出かけました。
例によってsige君と出かけるつもりが、今回はちょっと行き違いがあって、一人で行くことに。
sige君、いい演奏会だったよ

 
名古屋市民管弦楽団第73回定期演奏会
           
ドビュッシー/「海」-3つの交響的スケッチ
ドビュッシー(ビュッセル編曲)/小組曲
ムソルグスキー(ラヴェル編曲)/組曲「展覧会の絵」
アンコール曲
ビゼー/「アルルの女」第1組曲から『カリヨン』
 
指揮:松尾 葉子
日時:2015530日(土)
開演時間:16:30 (15:45開場)
愛知県芸術劇場コンサートホール




 
 
前回のマーラー第7交響曲が立派な演奏だったので、今回のフランスものも期待して聴きました。
 
最初の「小組曲」は、ドビュッシー初期の詩情豊かな名品です。演奏会では滅多に聞くことがなく、今回は貴重な機会でした。
演奏は速めのテンポですっきりと進めていくもの。ホルンの音程が不調なのと、トランペットが飛び出し気味なのがちょっと気になりましたが、音色の溶け合いぶりは名人芸と言えるでしょう。
 
2曲目は「海」。
松尾葉子の指揮は、速めの颯爽たるテンポを基調としたもの。
1楽章では低弦の強さがものを言い、第2楽章『波の戯れ』ではリズムが鋭く刻まれます。予想よりずっと「攻め」の演奏なのです。オーボエ、フルート、ハープ、チェレスタ、色彩的な楽器がどれも強めの音でくっきりと鳴らされる。
3楽章では音の振幅が一層大きく、鋭くなり、一直線にクライマックスに突進します。譜面は終わり近くの弦の大波に、トランペットのファンファーレが加わる「改訂版」。
この解釈にはぴったりの選択。
 
後半は、オーディオ名曲「展覧会の絵」。
冒頭のプロムナードが終わると、一瞬の間もおかず次の「小人」に突入。
「海」と同じく速めのテンポですが、心地よい流れの中で変化に満ちた曲想が描き分けられていきます。
この曲、ネコパパの期待の一つは「ずーん」となるグランカッサ(大太鼓)なのですが、今回の演奏、奏者は皮を押さえて響きを巧みにセーブ。無闇な音量は出しません。「すーん」はちょっと、弱い。
松尾さんはこの曲を音の威力ではなく、バランスの行き届いたアンサンブルで聞かせようとしていたようです。ムソルグスキーというよりは、ラヴェルの響きです。『ビドロ』でのサクソフォーンのソロも秀逸。
嬉しいことに前半でちょっと不安げだったホルンやトランペットも次第に立ち直り、終曲『キエフの大門』では華麗なクライマックスを築き上げました。
 
アンコールは「アルルの女」から『カリヨン」。
この曲集からのアンコール曲に『メヌエット』や『ファランドール』ではなく『カリヨン』を選ぶところが渋い。ビゼー自身が編んだ第1組曲に敬意を払っての選曲でしょうか。これも疾風のテンポで駆け抜けました。
目立たないけれども、この曲もサクソフォーンがいいフレーズを吹いていたことに気付きました。
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コメント

コメント(2)
No title
ブログ記事を読み、展開されて行く音の増幅、渦、音色が聞こえてくるようです。残念!!!!!。

toy**ero

2015/06/08 URL 編集返信

No title
毎度書いているように、私は「展覧会の絵」はちと苦手なのですが、松尾さんのようにフランス音楽よりの演奏ですと、愉しく聴けることがわかりました。次回西尾フィルのチャイコフスキー第4交響曲にも期待しましょう。

yositaka

2015/06/08 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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