名古屋市民管弦楽団の「夜の歌」

なかなかお目にかかれないプログラムのコンサートに行きました。
 
名古屋市民管弦楽団第72回定期演奏会
           
プログラム
マーラー/交響曲第7番「夜の歌」
ワーグナー/歌劇「ローエングリーン」 第一幕への前奏曲
 
指揮:現田 茂夫
日時:20141124日(月)
愛知県芸術劇場コンサートホール
開演時間:13:30 
 


マーラーの交響曲第7番は、なんとも掴みどころがない曲で、特に騒然として延々と長いフイナーレが、ネコパパは苦手でした。
けれども今回のコンサートは楽しめました。
愉しさにあふれ、元気の湧いてくる演奏で、曲のイメージがすっかり変わってしまいました。

まず、オーケストラの技術レベルの高さと安定感。
この「管弦楽のための協奏曲」といっていいくらいに全楽器の名人芸が目立つ曲を、余裕をもって演奏しきっていました。さすがに長い歴史を誇るだけあって、演奏者の層が厚い。
「昔のNフィル(地元プロオケ)より絶対上手い!」とは、同行のsige君の言葉です。

次に、現田茂夫の指揮。
颯爽とした、表情豊かな指揮姿にも惹きつけられますが、見事と思ったのは瞬時の切り替えの速さ。特にフイナーレで、吃驚するくらい疾走したかと思えば、沈潜する部分ではたっぷりと感情移入する。オーケストラの反応も敏感で小気味よい。

そして、音色の多彩さと音の遊びの愉しさ。
この曲にはマンドリン、ギター、カウベル、ハープ、チューブラー・ベルなど、音彩豊かな楽器が登場します。
それらがフルート、オーボエ、ホルン、バスクラリネット、テノールホルンなどの管楽器と重なり合って、多彩なアンサンブルを繰り広げていくのですが、
響きの一つ一つが鮮明で音が立ち、奏者たちが心から楽しんで演奏している気分が、客席に伝わってくるのです。

満席に近い客席からは、楽章ごとに拍手が起こりました。
指揮者はそのたびに答礼。
通常のコンサートなら顰蹙ものです。けれど今回ばかりは、ネコパパも一緒になって拍手していました。
まさに楽興の時でありました。
分裂症的で難解な交響曲…と呼ばれたりする曲ですが、マーラーが本当にイメージしていたのは、こんな「天上の音楽」だったのでは…
 
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コメント

コメント(4)
No title
アマチュア・オケで「夜の歌」をやるのは凄いですね。特殊楽器はエキストラ奏者もいたろうとは思いますが、凄いです。この曲はマーラーの中でもちょっとまとまりにかける感じはします。全ての楽器は一斉に鳴ることはないですね。

SL-Mania

2014/11/25 URL 編集返信

No title
聴いていてアマチュアの音を感じさせない錬度でした。プログラムに団員募集の記事がありましたが、オーディションもあります。要求水準は高いでしょうね…
マーラー交響曲としての位置づけは、第3番、第4番の発展形、いわば角笛交響曲の帰着点で、喧騒のフィナーレは3曲全体の締めくくりと考えてみるのも面白いかもしれません。

yositaka

2014/11/25 URL 編集返信

No title
私もアマチュア・オーケストラでマーラーの7番を取り上げるというのには驚きました。
まず、楽器を集めるだけでも大変ではないかと思います。
加えて、マーラー好きの私も、7番はそれほど取り出す機会が多くはありませんで、それはお書きになったように「掴みどころのなさ」がありそうです。
そんな曲を敢えて取り上げる熱意には感服しますし、レベルの高い演奏と聞くとなおさらです。

gustav_xxx_2003

2014/11/26 URL 編集返信

No title
グスタフさん、今回ライヴで聴いてみて、この音彩の魅力こそは、録音では伝わらない音楽の愉しさではないかと思いました。
第7番というのは、構成や込められた意味ではなく、音彩で勝負した曲なのかもしれません。ブルーノ・ワルターがこの曲を演奏したときの写真が「主題と変奏」に収録されていますが、録音はありません。彼はこの曲が録音には収まらない曲だという認識があったのでは…と思ったりしました。

yositaka

2014/11/26 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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