名古屋市名東区のオーディオ店SPでは、メーカーの協力で、新製品の「試聴会」が不定期に開催されている。
ネコパパは、時々出かけている。
高価な機材を揃えようとは夢にも思わないが、再生装置の奏でる「よい音」というものは体験してみたい。
好奇心があるのだ。
こういう客は、店にとっては大迷惑かもしれない。
でもせっかく空席があるのだから…という言い訳で、聴かせてもらうわけです。
最近、続けてスピーカーの名品が聴けたので、これを報告。
VIENNA ACOUSTICS LISTZ 試聴会 5月31日
音楽の都ウィーンに本社のあるメーカー。
スピーカーに「ベートーヴェン」「モーツァルト」「ハイドン」など、作曲家の名前を冠しているのが粋だ。
しかしデザインは古風ではなく、現代的な機能美を追及している。
この「リスト」、音のバランスがよく、きめ細かで、聴いていてまったく抵抗がない音。
機器の存在を感じさせず、音源のよさを素直に、滑らかに再現する。
コープランド「市民のためのファンファーレ」の、出だしのパーカッションの重低音も、何の苦労も鳴く再現してしまう。
1956年録音の「ベラフォンテ・アット・カーネギー・ホール」…名録音として有名な盤だが、ヴォーカルのニュアンスやオーケストラの奥行き、会場の遠近感までも見事に再現されていくのに感服させられた。
一方、そのあとに聞いた「展覧会の絵」(演奏者不明)は、すっきりしてはいるものの、演奏自体のテンションの低さもあって、いくぶん痩せ気味の音に感じられた。
機器の性能を生かすも殺すも音源次第、というところなのだろう。
TANNOY KENSINGTON GR 試聴会 6月14日
TANNOYなら、ネコパパでも知っている。
英国の伝統あるスピーカーメーカーだ。
同軸2ウェイフルレンジ、木目豊かな家具調のデザインは、一度見たら忘れられない。
「クラシックに強い」という印象も、姿自体からにじみ出てくるように思われる。
新製品KENSINGTON GR。従来のものよりも細長で設置しやすく、音質は向上とのことで、
販売店としては多くの売り上げを狙っているらしい。
音はLISTZとは好対照。
高域も低域もよく伸びる。高域は艶やか、中・低域はずっしりと奥深く、重い。
金子三勇士の演奏するショパンの「バラード第1番」も、
レイチェル・ポッジャーの弾くバッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番」も、
芯の強さを基盤とした、うっとりするくらいの美音である。
カルロス・クライバー指揮のシュトラウス、歌劇「こうもり」では、ミュンヘンのオーケストラ・ピットの底からオーケストラが唸るように響きだす様子を聞き取ることができた。
一方でアート・ブレイキーのブルーノート名盤「モーニン」は、
もともとの録音が、中音に締まっているせいなのか、意外に音がすり抜けていくような感じ。
ベースの音も軽め。
ネコパパの好みは、やはりTANNOYの音になるのかな。低音好きだし…
価格はLISTZが1000.000円、KENSINGTON GRが840.000円。
いずれも一台、税抜き。でも、一台だけ買う人っているのかな。
もちろんスピーカーだけでは、音は出ない。支える機材も相応のものが必要だ。
SP店が使用していたものは、おそらく総計5000.000円は下るまい。
恐ろしいことである。
コメント
TANNOYいいですね。特にクラッシック好きなネコパパさんにはたまらないでしょう。
でもTANNOYは、レンガ造りの部屋のコーナにセットしなくては・・・・
ところで私の装置また違った音色になりました。(笑)
チャラン
2014/06/19 URL 編集返信TANNOYは、聴かせてもらうだけで今のところOKです。
yositaka
2014/06/20 URL 編集返信