「はだしのゲン」の心を受け継いで

G口弘美さんがテレビのニュースに登場されました。
NHKニュースの「特集」枠ですから、凄いことです。取材は5時間、放送は10分。内容は濃厚でした。
 
2013210日放送 7:00 - 7:45 NHK総合
NHKニュース おはよう日本
 
特集「はだしのゲン」の心を受け継いで 

番組説明-「TVでた蔵」より一部改編して引用します。
 
名古屋市に住む坂東弘美さん。
30年前「はだしのゲン」(中沢啓治)のを見て被爆者への差別の問題にまで踏み込んでいく作品に衝撃をうけ、ボランティアで中国語の翻訳作業をしている。
 
かつて2年間、日本語教師として中国に滞在。
核兵器を保有している中国の人たちが原爆のことを知らないのに驚き翻訳を決意した。著書の中沢啓治さんに相談し、許可を頂いたという。
編集作業は数人のボランティアの協力で行われているが、セリフ以上に時間がかかるのが漫画の背景。擬音語や擬態語を11つ作り変える。
翻訳を初めて6年。ようやく6巻まで完成させることができた。しかし、ここにきて大きな壁に…中国でこれを出版しようという会社が見つからないのだ。



 
201212月、73歳で亡くなった漫画家:中沢啓治さんは、自分の体験を元に、広島での原爆投下や被曝の実態を描いた。「はだしのゲン」は多くの学校の図書館におかれ、子ども達に原爆の悲惨さを伝えている。累計1000万部以上が世に出た。ドイツ語・トルコ語・タイ語など、18ヶ国語で翻訳されているが、ほとんどが一般の市民の方が発案し、世界に広げられていったという。



 
中沢啓治さんのドキュメント映画「はだしのゲンが見たヒロシマ(監督・石田優子)」を通じて考えるイベントが、横浜で開かれた。
主宰は被曝二世の人たち。原爆を知らない世代の人々にも強い印象を与えた様子であった。
 
中沢啓治さんが亡くなる前日に出版された著書「はだしのゲン わたしの遺書」。
著書の最後にはこんなメッセージが記されている。
「はだしのゲンはわたしの遺書です。これからも読み継がれていって、何かを感じて欲しい。それだけが私の願いです。」


 

番組では、G口さんがパソコンを使い、擬音語や店の看板の文字一つ一つを中国語に置き換えていく作業の様子も見ることができました。
マンガ大国日本化の作品は、各国に翻訳紹介されています。
でも、吹き出しの言葉までは訳しても、擬音語や背景の文字まで訳すことは少ないと思われます。

岩波書店がはじめて原著に近い形で翻訳絵本を作り始めたとき、絵の一部として描きこまれた擬音語や擬態語も、元の味わいをそこなわず丁寧な書き文字に置き換えたことを思い出しました。
これも絵の一部とみれば、問題もあるかもしれません。
でもそれ以上に感じるのは、G口さんの「伝えたい」という思いの強さ。数十秒間のこの場面だけでも、価値ある番組だと思いました。
 
それにしても出版できないというのは残念です。政治的な判断でしょうか。
中国の出版社、あるいは関係者のの誰かが、この番組を見ていなかったでしょうか。
もし、見ていれば…動きがあるかもしれませんね。
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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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