ゴルゴ、マタイを聴く?

政治・経済・文化
なんでもありの長期連載漫画『ゴルゴ13
さすがに、クラシック音楽のネタは少ないが、
フルトヴェングラーのライヴ録音を題材にした話もあったし、
聴覚に優れた指揮者を狙撃相手にした話もあった。
 
それに比べると、今回は小ネタですが…
 
第522話『13番目の客
(『ビッグコミック』 5月25日号 小学館)
 
バッハ好きの元CIAの職員が、退職後妻とドイツ旅行に出かける。
ライプツィヒのホテルに逗留することになるが、
そこで、職場の仲間にちらりと聞いたことがある人物、伝説のスナイパー、ゴルゴ13と遭遇する。
 
彼が何者かを知っているのは、ツアーのメンバーでも自分だけだ…
ということで、もとCIAのおじさんは、自分が狙われているのではないかと怖れる。
しかし、管財係だった自分は、狙われるような国家機密など何も知らない…いや、ゴルゴのことだけは、ちょっとだけ小耳に挟んで知っている…
 
そして夜。
パソコンから流れるバッハに耳を傾けているところへ、ゴルゴ登場。
「これ以上栓塞するな。お前の心配しているようなことは何も起こらない」と語る。
 

 

 
バッハ好きというには、パソコンの本体スピーカーで『マタイ受難曲』を聴いて悦に入っているおじさんも愉快だが
パソコンから音符がちょろっと流れる描写が手抜きっぽいのもかわいい。
また
ひとふし聴いて直ちに曲名を言い当てたばかりか
目を閉じてじっとバッハに聴き入っている(??)ゴルゴ13というのも
めったに見られない姿ではないだろうか。
 
ところで、このとき流れていたのは誰の演奏だろう。
読み進むと、このときの音は、部屋の外にまで漏れていたことがわかる。そんなパワフルな音量だとすれば、
近頃流行のピリオド系とは違うんじゃないかな…
 
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コメント

コメント(6)
No title
ゴルゴとバッハの組み合わせ、しかもマタイ受難曲である必然性がまったくない場面というのがおもしろいですね(^^)
パソコンから音符がちょろっと出ているのは、レチタティーヴォとか、あんまり音が大きくない部分を表しているのかもしれません。そしてこの後、部屋の外まで聴こえるような合唱となったのでしょう!(←妄想)
演奏はカール・リヒターの1958年盤だと思います。(←願望)

Loree

2012/06/11 URL 編集返信

No title
おもしろい話題ですね。もちろん演奏はライプツィヒ・ゲヴァントハウスでしょう。そして,聞いていたところは,「バラバ!」と減七の和音が鳴り響く場面でしょう。劇的な響きはとなりの部屋まで聞こえるでしょうね。

_リ_キ_

2012/06/11 URL 編集返信

No title
確か
ゴルゴはゴルゴダの丘、13はイエスを裏切った13人目の使徒をあらわしたニックネームだったと思います。
となると「マタイ受難曲」の内容にも関連があるような気がしてきますね。
ゴルゴ13が始まったのが40年くらい前。当時マタイと言えば…リヒターでしたね。

yositaka

2012/06/11 URL 編集返信

No title
いやあ、リキさん、そう来ましたか。ロレーさんのおっしゃるリヒターとはちがって、温もりのある音色が思い浮かびます。指揮者はマウエルスベルガーですね。

ゴルゴ13のこの話は、狙撃は勿論あるのですが、非情一辺倒ではないゴルゴの一面も描かれていて、ゲヴァントハウスの音色も似合うかもしれません。
でもパソコンのスピーカーでは、どっちにしても再生は難しそうだなあ。

yositaka

2012/06/11 URL 編集返信

No title
「ゴルゴ13」が40年も前からつづいているとは知りませんでした。ネーミングの由来も!
それを知ると、まったく適当にマタイが出てきたわけではなさそうですね。深いですね~~(驚)

Loree

2012/06/11 URL 編集返信

No title
リキさんご指摘の部分は第45曲、民衆がイエスの処刑を決める瞬間の劇的な場面です。全曲中、この叫びの部分だけに不協和音が用いられているのは、民衆の内面の葛藤をあらわしているとも言われます。
「ゴルゴ13」にはうってつけの場面ですね。また、この話ではツアーの泊り客が13人で、そこからタイトルもつけられています。一話完結の小さなエピソードなのに、なかなか作りこんでいます。この精度の高さが40年の連載を支えていると感じました。

yositaka

2012/06/12 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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