フィッシャー=ディースカウ逝去

「20世紀最高の歌手の1人」とも呼ばれ、シューベルトの「冬の旅」など、ドイツ歌曲の名演で知られる、ドイツのバリトン歌手、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ氏が、18日、ドイツ南部で死去しました。
86歳でした。

これはドイツの歌劇場などが発表したもので、フィッシャー=ディースカウ氏は、18日、ドイツ南部のバイエルン州にある自宅で死去したということです。
フィッシャー=ディースカウ氏は、1925年ベルリンに生まれ、1947年に歌手として活動を開始しました。
その後、ウィーン国立歌劇場やニューヨークのカーネギーホールなど、世界の舞台でバリトン歌手として活躍し、ドイツ歌曲の録音も数多く残しました。
中でも、シューベルトの「冬の旅」は傑作中の傑作とされ、その豊かな表現力から、「20世紀最高の歌手の1人」とも呼ばれるようになりました。
フィッシャー=ディースカウ氏は、1992年に引退し、50年近くにわたる歌手生活に幕を下ろしましたが、2002年には日本で、世界の優れた芸術家に贈られる「高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞しています。
フィッシャー=ディースカウ氏の死去を受け、ドイツのノイマン文化相は「半世紀にわたり、世界の数え切れない人たちに感動を与えた」と哀悼の意を示しており、国内外でその死が惜しまれています。(NHKニュースより)

 
 

まずは、中学生の時に聴いたカール・ベーム指揮のモーツァルト『魔笛』のパパゲーノ。「インテリすぎる。役柄と違いすぎる」と揶揄されたが、いや、私は今も彼が一番似合っていると思う。

笑いとは知性あって力となる…




シューベルト 歌曲集『冬の旅』イエルク・デムス伴奏のグラモフォン盤は憧れだったが、当時は手がでず…のちに購入したのは

新旧のジェラルド・ムーア伴奏の盤だった。




 


これは今も大切な盤。


次に刮目させられたのは、レナード・バーンスタイン指揮のマーラー『大地の歌』での歌唱。

珍しいバリトン盤なのに、その後どの演奏を聴いても、当盤での彼の巧みな「しゃべり」が頭に浮かんでしまう。

とくに第4楽章『美について』は圧巻。


 

R=シュトラウスマーラーシューマンの歌曲が、ほんとうに良い音楽だと感じるようになったのも、この名歌手の数々の録音のおかげ。

 

フィッシャー=ディースカウのすばらしいところは、声や表現を突出させず、曲そのものの一番いいところを、まっすぐに理解させてくれるところだろう。

卓越した声や技巧を持った歌手は、彼のほかにもたくさんいる。でも、彼は音楽そのものに徹底して向かい合い、演奏を感じさせない音楽の魅力を引き出した。

これは音楽家にとって、ひとつの極北と思う。

その多くの録音に付き合っているジェラルド・ムーアのピアノも同じだ。ふたりの演奏は最高のオーケストラを聴くようである。

 



購入したばかりで、まだすこししか聴いていない彼の集大成ボックス。

今夜はこれをじっくりと聴いて、この大歌手の業績を偲びたい。


合掌。

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コメント

コメント(2)
No title
こんにちは。
フィッシャー=ディースカウが亡くなったと知り、驚きです。86歳にもなられていたのですね・・・。
私は、歌ものの熱心な聴き手ではないので、彼のシューベルトをあまり聴いたことがありません・・・。彼の歌唱で印象的だったのは、マーラーの「さすらう若人の歌」。中学生の頃ラジオで聴いて好きになりました。もう一つ、彼のメインのレパートリーではないかもしれませんが、フォーレの「レクイエム」(クリュイタンス盤)も好きです。
今日は久しぶりに「さすらう若人の歌」(フルトヴェングラー盤)を聴いてフィッシャー=ディースカウを偲ぶことにします・・・。

ポンちゃん

2012/05/20 URL 編集返信

No title
ボンちゃんさん、ようこそ。
フォーレの「レクイエム」「さすらう若人の歌」どちらもすばらしいですね。
若いころの来日公演で「さすらう…」を歌っている映像が、一部ですが、YOUTUBEで見られます。若々しく、見事な歌。共演がパウル・クレツキ指揮NHK交響楽団というのも珍しいです。ぜひ。

yositaka

2012/05/20 URL 編集返信

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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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