メルトダウン

2011年12月18日に放送されたNHKスペシャル『シリーズ原発危機 メルトダウン―福島第一原発 あのとき何が―』を録画で視聴しました。
恐るべき内容でした。
まだご覧になっていない方は、ぜひ。動画はこちらで視聴できます。
 
 
番組紹介より引用
 
レベル7、世界最悪規模の放射能汚染を引き起こした東京電力・福島第一原発事故。発災から8ヶ月経つが事故の全容解明は未だ道半ばだ。NHKでは福島第一原発であの時いったい何が起きていたのか、独自の取材をもとに徹底解明する。
まず、原発の命綱ともいえる電源を奪った津波はどのように発電所を襲ったのか。専門家による新知見を踏まえてCGで再現、思わぬ経路から海水が進入した事実を明らかにする。続いて、核燃料のメルトダウンはどのように進んだのか。原子炉の水位や圧力、放射線量の記録など膨大なデータを改めて検証。最新の解析ソフトでシミュレーションを実施し、全電源喪失から、燃料のメルトダウン、水素爆発にいたるまでの詳細なメカニズムを明らかにする。さらに、メルトダウンが進む原発で発電所員らはどう事故に向き合ったのか。事故想定をはるかに超える長時間の全電源喪失。通信装置が壊れ連絡が取れない建屋内部。照明が消えた制御室に迫る放射性物質。取材を通して、壮絶な現場の状況も明らかになってきた。
事故直後から独自取材で集めた証言をもとに中央制御室を再現。最新のデータ分析と証言を重ねて「あの日」の“真実”に迫り、人類はこの巨大な原子力エネルギーにどう向き合うべきなのか、根源的な問いを投げかける。
 

 
「想定外の事故」
「予想を上回る津波」
 
東京電力の見解は、やむをえない自然災害が事故の原因であると強調しているかに見えます。
しかし当番組では
はっきり「事故は人災」であるとの論調に立っています。
 
番組内では、非常用復水器(ICの稼働についての、作業員の周知不徹底。
また、役に立たない水位計の改良問題にも触れられています。
 
どちらもすでにアメリカのスリーマイル島事故の検証で不備が指摘され、米原発ではかねてより安全管理のポイントという共通認識がされていることのようです。
 
それが日本ではさっぱり生かされていなかった。
 
「安全神話」に目を濁らされた結果と言わざるを得ないでしょう。
これと、従来から言われていた「ベントの遅れ」の問題、あわせて3つが出揃ったことになります。
気になるのは、今回の番組が1号機のみに検証を絞っていること。
実際に最大量の放射性物質を放出したのは2号機のようですが、
今回の番組ではそれ以上のことに触れていません。
 
取材には独自に入手した資料と100人以上の現場関係者からの証言を取ったといいます。画面で堂々と顔を見せ、現場の様子を冷静に報告する所員。
 
「どうしようもなかった」
 
では現在なら「どうしようもある」のでしょうか。
すでに起こってしまった致命的な事態。
これを克服する見通しの暗さに、呆然とする思いです。
 
不十分な点はあるものの、現時点でこれだけの報道ができたという事実は評価すべきでしょう。
 
さて、12月16日、政府は「冷温停止」を根拠に「事故収束宣言」を出しています。
私たちの周囲を見ても、人々に「なんとなくの安心感」を感じることも多い。
 
しかし…
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コメント

コメント(2)
No title
こんばんは。
原子力発電所の事故の生じた頃、ぼくはとても不安になり、対応上の状態が続きました。不安の元は、チェルノブイリの事故のことが思い出されたのでしょうか。

武田邦彦先生のブログを読み心を落ち着かせていたのを思い出します。

状況的にはあまり変化はないように感じています。対応は基本的に個人に任されたままになっているのではないでしょうか。専門的な知識がないので、ぼく自身には何も言うことはないのですが、武田先生の意見がもう少し社会に反映されるようになればと思っています。

”音”故知新

2011/12/22 URL 編集返信

No title
音故さん、コメントありがとうございます。武田さんの証言も貴重です。多くの人が耳を傾けてほしい。いろいろな人がいろいろなことを言っているように見えますが、正確なデータをもとに、冷静に判断すれば、原子力発電の推進は日本では全く不適切な選択であることが理解できるはずと思います。
ところが、きちんと耳を傾け、自分の頭で良し悪しを判断する、ということがなかなかできない。そうしているうちに決定が遅くなり、機を逃し、記憶が風化する。今回ばかりは、そうなってほしくないと思っているのです。

yositaka

2011/12/25 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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