豪雨の日の聴き会②

bassclef君の再生装置については以前の記事でも触れました。
 
アンプは、Fisher、アメリカ製(1960年代前半)管球式。真空管はtelefunkenを搭載。スピーカーはJensen。いずれもアメリカからの輸入品で、スピーカーは一台ずつ別に届いたそうです。
ターンテーブルはDENON80年代の製品で、専用のキャビネットに収納すると相当な重量があります。
 

 
ずっしりと腰のある響きを引き出す名器で、現代のシステムとは音作りの思想が違うと感じます。
このシステムが、この日は格別に良い音を鳴らしていました。
 
オーディオは、オーナーの好みに合わせて徐々に音を変えていくといわれますが、このリスニングルーム来訪も3年目、bssclef君の音になってきたように思います。
「音楽よりもオーディオの人はにがてだね」
と彼はいいます。まったく同感。でも音楽好きの人の中にも、古く希少なものに価値あり、として、そうでないものに関心の薄い人もいて、音楽好きもいろいろだな、と感じます。
 
しかしここで50年代の香りを閉じ込めたような10インチ盤やEP盤、さらには緑盤や青盤を見せられたりすると、実用本位の廉価盤主義者であるネコパパの心も揺らぎます。モノに潜んでいる「魔法」の力でしょう。そんな「魔法にかかった」人々がこの世には大勢いるようです。
 
 
ジェリー・マリガン パリ・コンサート1954
 

 
すっかりお気に入りになった一枚が、bassclef君の部屋ではどう聞こえるか。マリガンのバリトン・サックス、ボブ・ブルックマイヤーのバルブトロンボーン、レッド・ミッチェルのベース、低音の魅力にあふれた熱血ライヴが、まさに当時の音色で再現されていく。bassclef君も、同一音源の米パシフィック盤を架蔵していて、これまた違った音色を奏でるのでありました。
 
 
野太く深い歌心に満ちたカーティス・フラ-(tb)ーの一枚。
 

 
ワーウイックというマイナーレーベル。ジャケット右端がラッパの形状に切り取られた状態ながら、盤そのものはまさにオリジナルの輝き。
 
 
さらにマリガンつながりで、リー・コニッツと共演したパシフイック盤『コニッツ・ミーツ・マリガン』1953年録音。
 

 
マリガンは、あくまでコニッツを前面に出してバックを守るが、聴き進むにつれて存在感が高まり、スリリングな共演になっていく。ネコパパはCDしか所有していませんが、
さすが12インチ、10インチ、プレス違いと、こだわりの収集でした。
 

 
それにしても、1953年当時のコニッツ、暗闇を突き抜ける白い閃光のような、凄みのあるアルトを聴かせますね。
演奏者でもあるsige君、bassclef君の二人と一緒に、彼らのコメントを交えて聴くと、ほんとに、演奏の見事さ、すばらしさが良くわかります。
「ここ!ここだよ。」と、針を戻したりして。
 
 
デイヴ・ブルーベック(p)も聴きました。ネコパパ持参の、1975年録音、ポール・デスモンド(as)とのただ一枚のデュオ・アルバム『デュエット
 

 
達観したようなふたり、もはや原曲のメロディーすら弾かず、音楽の対話に興じている。
 
 
そして、名盤『ジャズ・アット・オパーリン』 ファンタジー、1953年録音
 

 
 
bassclef君のコレクションには、12インチ盤とまったく同じデザインの10インチ盤もあるんです。
これがまたいい!当時の超エリートであった大学生たちが、現代音楽の先駆性を帯びたシャープなジャズをすごい集中ぶりで聴き、それを全身で感じたブルーベック、デスモンド一党が究極の即興演奏へと没入していく。
 
贅沢三昧の一日でした。ぜひまた!
 
 
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コメント

コメント(2)
No title
yositakaくん、レコード聴きの会、ホントに楽しかったですね。あっという間の4時間でした。
僕の機械はアンプとスピーカーが古いアメリカ製(1960年代前半)で、もちろんそんなに高級なものではないのですが、音楽好きのお2人が当時のレコードから出てくる「音楽」に熱心に耳を傾けてくれたので・・・機械の奴もがんばって、いい「鳴り」をしてくれたのでしょう(笑)
ありがとう!また集まりましょう。

bassclef

2011/11/22 URL 編集返信

No title
こちらにもありがとう。
まさしくオーディオ機材も「生き物」ですね。持参したボスコフスキーとウィーン・フィルの『ウィーン気質』オリジナル盤も、気持ちよく鳴って嬉しくなりました。
当時の機器は、音盤にとっても故郷のようなものなのでしょう。
次回が楽しみです。

yositaka

2011/11/22 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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