子どもの本 シンポジウム開催

こんなシンポジウムが開催されるようです。
とりあえず予約しました。
 
シンポジウム「子どもの物語・大人の物語

2.主 催:日本ペンクラブ
 後 援:読売新聞社 朝日新聞社 財団法人国際児童文学館 大阪府子ども文庫連絡会 日本児童図書出版協 会 日本YA作家クラブ

3.日 時:平成23年9月24日(土) 午後2時~4時

4.場 所:大阪産業創造館会議室E
〒541-0053 大阪府大阪市中央区本町1丁目4-5
TEL: 06-6264-9800

5.パネリスト:
今江祥智(児童文学作家)
里中満智子(マンガ家 大阪芸術大学教授)
越水利江子(児童文学作家)
令丈ヒロ子(児童文学作家)
聞き手:ひこ・田中(児童文学批評家)

6.対 象:一般

7.定 員:100名

8.参加費:一人500円

9.内 容:現在、子どもの物語作家が大人の文学へと進出していく傾向が多くあります。またYA小説が大人にもよく読まれています。かつてあったかのように見えていた子どもの物語と大人の物語の違いがあいまいになりつつある現在、七十年代から「子どもの本の枠広げ」や「概念崩し」という言葉を使いながら、大人の物語から子どもの物語へと多くの作品を取り入れてきた今江祥智氏、一〇代からプロのマンガ家として人気を博し、大人のマンガへと活躍の場を広げてきた里中満智子氏をお招きし、そこに現在、子どもの物語の中心で書き続けている越水利江子、令丈ヒロ子両氏が抱く子どもの物語へと思いをつなげていきたいと思います。

10.申込方法:メール、往復はがきで受付。入場券を発行いたします。
*往復はがきの場合
返信ハガキ(返信)に、住所、氏名、希望参加人数をご記入の上、下記の宛先までお送りください。
宛先住所 〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町20-3 日本ペンクラブ「子どもの物語・大人の物語」係行
* E-mailでお申し込みの場合
件名に「子どもの物語・大人の物語」参加希望、とお書きいただき、
本文に、住所、氏名、参加希望人数をご記入の上、下記アドレスまでお送りください。
   secretariat03@japanpen.or.jp
お問い合わせ先: 日本ペンクラブ 電話03-5614-5391

 
最近読んだ ひこ・田中さんの著書『ふしぎなふしぎな子どもの物語 なぜ成長を描かなくなったのか?』 (光文社新書)
は、ゲーム、テレビドラマ、アニメ、児童文学を縦断して、
子どもをめぐるメディアの中に存在する「子どもの物語」の変遷を社会状況とも対比させて論じた力作でした。
「子どもの物語」で自明とされてきた「成長」というモチーフが、戦後から現代に行くにつれて変質・無効化していくさまを具体的な作品に即して検証しています。
 
個人的には
上野 瞭現代の児童文学』(1972 中公新書)の提示した流れを継承する重要な論考ではないかと考えているのですが…。
田中さんには、近いうちにお会いして、お話できるといいなあ、と考えていたネコパパだったが、
意外と早く機会が訪れそうだ。
興味のある方は、ご一緒にいかがですか。
 
 
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コメント

コメント(10)
No title
おはようございます。

面白そうな企画ですね。残念ながら、当日は他の予定が入っているので、参加は難しいと思います。

『「子どもの物語」で自明とされてきた「成長」というモチーフ』の背景にあるのは、<7つまでは神の子>というような子ども理解が消失したからか、『子供の発見』に示されているような子ども=小さな大人観の敷衍によるものなのか、ゲームやマスメディア(ネット)が開いた均質な空間(=大人と子どもが対等な存在になる世界)によるのか、などいろいろなことを想像し始めました。

『ふしぎなふしぎな子どもの物語 なぜ成長を描かなくなったのか?』 (光文社新書)をまずは読みたいと思いました。

”音”故知新

2011/09/17 URL 編集返信

No title
音故さん、こちらのテーマにも興味を持っていただけるとは嬉しいです。

80年代以降
柄谷『児童の発見』アリエス『子どもの誕生』で論じられたような
子ども、児童とは近代に成立した概念で、それ以前はなかったとする考え方が重要視されるに至り、児童文化・児童文学で当然とされてきた「子ども=成長する主体」という考え方にはに大きな揺らぎが生じ始めました。

70年代までの児童文学論は「主人公の成長が描かれているか」を大きな物差しとしており、それはそのまま「社会の成長(変革)」と直接に結び付くと考えられていたのです。

そうした枠組みが、思想の上からも、文化・文学論からも崩れつつある今、「成長」の物差しを、多様なメディアを縦断しながら問い直していこうとする田中氏の論は、野心的にして、実にまっとうなものと感じます。

この新書、とても読みやすい内容です。ぜひご一読いただければと思います。

yositaka

2011/09/17 URL 編集返信

No title
こんばんは。

恥ずかしいですね。二つの文献をチャンポンにして記憶していたようです。どれほど、この領域から離れていたのでしょうか。29才ごろに読んでいた記憶があるので、もう25年くらい前なのですね。

錆び付いた頭ですが、しっかりと読みたいと思っています。

しかし、記憶は創造されているということが実感できるのは、何とも悲しいことです。

この本は、時間をかけて読もうと決心しました。

”音”故知新

2011/09/17 URL 編集返信

No title
とんでもありません。

この記事から、即座にその文献を想起する音故さんは
凄いと思います。
子ども観、児童観にかかわる問題追及は
学問として決してメジャーな領域とは言えないからです。

yositaka

2011/09/19 URL 編集返信

No title
こんばんは。

過分なことばをいただき恐縮です。調子に乗って、次のようなことを考えました。

先の著書の題名から、成長を描く → 可能性の実現 →進歩・発展 という風に連想していくと、現在の社会情勢はこの連想の枠の外になっているように思います。

社会の安定的停滞 → 消費生活優先社会の深化 → 個人の内的充足感優先 → さらに深化する社会の安定的停滞 という風に連想していくと、進歩・発展という成長を基軸とした文脈は失われてしまうのではないでしょうか。「さらに深化する社会の安定的停滞」をめぐるサイクルが私たちに侵襲してくる感じがします。

先の新書をぼくなりに積ん読してみました。

”音”故知新

2011/09/20 URL 編集返信

No title
音故さん、
そこがポイントです。
その「停滞」が経済中心主義を生み、目に見えやすい「お金」を基準に国家が、人生が量られる。

60年代後半から70年代にかけては、
政治の時代であったとともに、人文の時代でもありました。
「成長」「進歩」の確信があったからこそ人々は「思想の言葉」にも耳を傾けようとしたのです。

今、その耳は傾聴すべき言葉を失おうとしているようにも見えます。

yositaka

2011/09/20 URL 編集返信

No title
おはようございます。
無責任な積ん読にコメントいただき、うれしい限りです。
社会の変化ということで特に気になっていたことは経済中心主義です。ぼくは80年代半ば頃に大きな変化があったのではないかと考えています。うまく言えませんが、お茶がペットボトルで広く市販されるようになって、<全てのものはお金で換算できる>という文脈が社会全体に敷衍したような印象を持っています。
そのような情勢の中、ドラゴンボールZというアニメの存在を、ぼくは子供の自我の育ちに寄り添った作品として理解していました。弁証法的な展開(=相手を倒して自分が成長していく)、成長(=強くなる)していくことに対する親和感が表現されていると感じていました。

”音”故知新

2011/09/21 URL 編集返信

No title
おはようございます 2

最近目にした「ワンピース」というアニメでは、大人の世界観を海賊という文脈で再構成したような印象を受けています。個々のキャラの豊かさは認められるのですが、子供が素直に感じられる<闇>を描いているようには思えませんでした。(これは断片的な視聴による意見です。)
先の積ん読の続きになるのですが、少年ジャンプなどの少年誌が現在では大人が読むということが当たり前になってきています。児童文学の読み手が多様化していることから成長を描くことはなくなったのかもしれないと思います

”音”故知新

2011/09/21 URL 編集返信

No title
音故さん、その『ワンピース』についても、ひこ田中さんは取り上げています。
田中さんの新書で唯一物足りないと思わせる論考です。
私自身は、この作品にはこれまで児童マンガにも、児童文学にも描かれるとがなかった「何か」が確実にあると考えています。
それを言葉にするには、まだ時間が必要ですが…
ちなみに『ジャンプ』の読者層は私たちが思うよりもはるかに「高齢化」しているようです。
読んでいるときは、みんな「少年」になっているんですね。

yositaka

2011/09/21 URL 編集返信

No title
こんばんは。
そうなのですか。読むべきものがあるということですね。では、『ワンピース』も時間をかけて、読みたいと思います。児童文学に描かれることがなかった何か、というのはとても気になります。
読んでいるときは、みんな「少年」というのは、本当にそうですね。
ぼくもそうです。

”音”故知新

2011/09/21 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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