見かけによらず逸品

ベートーヴェン 交響曲全集(DVD)

■朝比奈隆指揮

■新日本フィルハーモニー交響楽団
■関屋晋指揮晋友会合唱団
■豊田喜代美(S)
■秋葉京子(Ms)
■林誠(T)
■高橋啓三(Bs-Br)

■東京サントリーホールに於けるライヴ録音
 

交響曲第1番ハ長調 Op.21[録音:198925日]
交響曲第2番ニ長調 Op.36[録音:1989311日]
交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』[録音:198925日]
交響曲第4番変ロ長調 Op.60[録音:198946日]
交響曲第5番ハ短調 Op.67[録音:1989515日]
交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』[録音:198946日]
交響曲第7番イ長調 Op.92[録音:1989311日]
交響曲第8番ヘ長調 Op.93[録音:1989515日]
交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱付き』[録音:19881214日]

 
監督:実相寺昭雄
 
 
フォンテックから出ている著名な録音の映像版。朝比奈にとって4回目の全集録音である。
第九のみCDとは別テイク、一日前のものを使用している。
大阪フィルと既に三回の全集を出していただけに、この盤の発売はショックで、購入すべきか迷った覚えがある。結局買って、85年盤との大きな違いに驚いた。
演奏は、もしかするとこれが最高かもしれない。いままでの朝比奈にはない音楽の集中と、表情の思い切りの良さがそこにあった。
特に全曲に聴かれる、第一ヴァイオリンの乾坤一擲の奏で方!

でも、日頃「朝比奈さんのベートーヴェンを聴こう」と思ったとき、手が出るのはどうしても大阪フィルとの録音になってしまう。
 
理由は、この演奏は何かしら『特別な演奏』という印象が強く、おいそれと手が出ないことが、ひとつ。
もうひとつは、響き重視の録音のため、いまひとつ音像が遠く、もどかしい気がするためだ。
映像としても収録されていた。
監督はウルトラマンシリーズの演出でも有名な実相寺昭雄。
先ごろやっとDVDになり、価格も手ごろだったので入手した次第である。
 
その後、同じコンビ、同じ収録チームによってブラームス交響曲全集やブルックナー選集も録音されたが、充実した演奏ではあったものの、ベートーヴェンのときのような独特の『特別』感は感じられなかった。
 
今回、映像を見て合点がいったことがある。
日頃は譜面台を置いて指揮する朝比奈が、ここではすべて、暗譜で振っている。
奏者を直視して音楽をリードする指揮者に、奏者も全力で応える。
これは朝比奈自身の決断か、それとも映像にかかわる演出か。理由はともかく、思い切った決断だった。
その結果はみごとなものに。
 
映像がずいぶんと暗い。
音はやはりどこか物足りない。
それに、ウルトラマンみたいなパッケージデザインがどうにも変、と気になる部分はあるのだが、
それが何だろう!
お薦めです。
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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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