ネコパパ、桜本町で久々にジャズ・ライヴを愉しむ。

1月某日夕刻。
名古屋市南区の桜本町にある「喫茶スーズ焙煎所」にネコパパは出かけました。Bassclef君の参加するピアノ・トリオのライヴを聴くためです。
Sige君、Emo君も観客として来ていました。なんと3年半ぶりくらいにネコパパ庵「聴き会」のメンバーが顔を揃えたわけです。その間コロナ禍、家庭の事情などあって、なかなか会う機会がなかった。この年齢で3年半だから、みんなそれなりに年輪を重ねたわけですけれども、あった瞬間にいつも通りに意気投合するというのは、仲間というものはいいもんです。

この会場、はじめて来ました。
連れ合いのアヤママも南区出身なんですが、この地区は、狭い路地が入り組み、車は一方通行が多く、いかにも昔の名古屋の下町の風景を残している。
ネコパパも西区のこんな感じの土地で、細道をあちこち動き回りながら育ったものです。
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名前の通り、若いマスターが自家焙煎のコーヒーを販売しつつ、喫茶も営業。室内は板張りで、壁にはモダンな感覚の絵画やイラストが展示され、棚には手作りの小物、そしてもちろん珈琲豆の袋がたくさん並んでいます。いろいろな場所から集まってきた、それぞれ異なる椅子、ソファ、テーブルに混じって、昭和30年代を彷彿とさせるミシンや箱型テレビ、それに小学校の工作室から持ってきたような小さな椅子、子どものおもちゃ。どこか学校の空気があるなあ、と思いました。後で知ったのですが「こども食堂」もやっているそうです。なるほど。

演奏は7時から9時まで。休憩を挟んで2回のセッションです。メンバーはピアニストのTさんとドラムのIさん、それにBassclef君です。Tさんのトリオはここで定期的に演奏しているそうなんですが、この日はベーシストの都合が悪くてスペシャルで彼が呼ばれたとのこと。
ネコパパは開始時間ぎりぎりに飛び込みました。実はその直前まで、ネコパパは中村区のMさん宅で音楽好きの集まり「フォレストサロン」に参加していたのです。とんだ遊び猫です。Sige君とEmo君はもう、演奏者のすぐ前の席に座っていて、ネコパパもそこの座りました。こんなに間近では、きっと音量でかいぞ…と構えていると、早速演奏が始まりました。
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始まってみると、2時間の演奏はあっという間でした。
メンバー3人のお互いの聴き合いが緻密で、内側には燃え立つものがあるのに、全体の印象は自然にまとまった室内楽という聴き味。かつて蒲郡や豊橋のライヴで聴いたようなアグレッシブな押しの音楽とは違う、ちょっと大人のジャズ。
リーダーのTさんのピアノは、あらゆるレバートリーに通じた余裕が感じられます。たくさんの譜面が詰まれるように置かれていて、即興的に曲を選び、簡単な打ち合わせですっと演奏に入る。その感じがかっこいい。スーズ―のピアノは響板を取り外したアップライトで、タッチがやや軽く、音がさらさらと滑るようなならせ方でしたが、それはピアノに無理をさせず、楽器なりのベストポイントを出すための、巧みなコントロールのなせる業と感じました。
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Bassclef君のベースは、ピアノトリオなのに、まるでもうひとり管楽器のプレイヤーがいるような、しゃべり、唸り、煽るベースでした。バッキングでは全体をしっかりと支えながら、ソロになるとほとんど彼一人の世界。技術的な修練も凄いのだろうけれど、ネコパパには長年にわたって膨大なレコードを聴き、それを自分の糧にしてきたことが大きいのだと思います。彼のベースからはたくさんの「ヒストリー」が聴こえてくるのです。
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Iさんのドラムは、ネコパパの席の目の前だったので、彼がBassclef君のベースから片時も目を離さず、リズムをフォローしていく様子がはっきりと感じ取れました。オーケストラのティンパニ奏者の経験もあるIさんの演奏は、シンバルワークに味わいがあって、ササッ、シィーンと、軽やかに打ち出す高音の響きが耳を撫でるように心地よい。

曲目はネコパパでもよく知っているスタンダードナンバーが多かったのですけれど、過度な沈潜を避けるように始まった「ラウンド・ミッドナイト」が、だんだんと熱を帯びて高揚し、最後はドラムがラテン風のリズムで締めくくったのが特に印象に残りました。また「星に願いを」では、ピアノのテーマに続くbassclef君のアドリブが棘の立ったフレーズで始まり「お、こうやるのか!」と刮目させる新鮮さでした。

久々に熱くなれた一夜でした。また始まったな、と思える一夜でもありました。ぜひまた、聴かせてね!

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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