ボートにのって

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アリス館 1997.10.20

うららちゃんがおとうさんといっしょにボートにのっています。ぼうしと、メガネのちょっと小太りなお父さん。なんだか、絵本に出てくるおとうさんは、こういう感じの人が多いなあ。えっ、ネコパパもそうだって?
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描線は、一筆書きのようにシンプル。言葉もシンプル。通常の散文に、うまいぐあいにリズムのある韻文がまじっていて、そのながれがとてもいい。
これなら、読み聞かせをするときも、読み手の「ストレス」はほとんどないのでは。
そんなシンプルさの中に、アクセントを加えているのが、ボートの浮かぶ池の水面の描き方です。筆のタッチが生きていて、オールがしぶきを立て、動物たちの動きに合わせて、すこしだけ波紋を描きます。

池のまんなかで おとうさんがボートをとめて、お昼寝をしてしまう。
うららちゃんが小さな声で歌いだすと、そこにちょうやかめやかえるが「あそびましょ」とやってきます。
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こいも、あひるも…
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その間、おとうさんは、ずっと寝ていて、こんなふうに、帽子だけが見えているんですね。

うららちゃんの歌う歌は、どれもよく知られた唱歌や童謡なのですが、今では知らない人もいるかもしれません。ネコパパは「ちょうちょう」か「かえるのうた」は知っているけれど、「あひるのぎょうれつ」は知りませんでした。この絵本、そこはとても親切です。「ふろく」として、出てくる歌の楽譜が別紙で添付されているんです。小さい紙が一枚ぺらっとはさんであるから、なくさないようにしないといけません。

ボートは遊びに来た生き物たちで満員になります。
でもそこで、おとうさんが目をさまして、大きな伸びをします。すると…
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これは、子どもたちの大好きな「変化のある繰り返し」を生かした絵本です。
シリーズになっていて、ほかにも「でんしゃにのって」「さんりんしゃにのって」があるらしいのですが、ネコパパの本棚にはこれだけしかありませんでした。きっと、ほかの絵本もたのしいですよ。「でんしゃにのって」が気になりますね。.

もっとも、ネコパパは、うららちゃんが遊んでいる間、ずうっと寝ているおとうさんのほうに感情移入してしまいます。きっと、疲れているんだろうなあ。うららちゃんもそれを気遣っていて、だから「小さな声」で歌うんですね。子どもって鋭いんです。話が進んでいる間、ずうっと帽子だけが描かれている存在感の薄さ。なんだか哀しい気分になってきます。





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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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