新カテゴリー「絵本の部屋」を開設します。まずは。

ネコパパブログに、新カテゴリー「絵本の部屋」を開設します。

きっかけは「絵本の読み聞かせが苦痛の親が九割」という新聞記事。
それはいくらなんでもお気の毒。絵本の世界は「喜び」と「楽しみ」に満ちています。どんな理由があろうと、それが「苦痛」と結びつくなんて、なんとも残念です。
ひょっとしたら、それは選書がよくないんじやないかな、という思いがネコパパの頭をかすめました。それなら…
絵本にはそれなりに付き合いの長いネコパパに、何かできることがあるかもしれません。
あんまりよくない頭で考えた結果、「これならば読み聞かせ…というよりも、子どもと一緒に読んで楽しめる」絵本を紹介するのはどうか、という結論に至りました。
ご紹介するのはあくまでネコパパの個人的な体験に基づくものですが、ご参考に慣れは幸いです。

ネコパパには4人の孫がいて、一番下は三歳の女の子のソノです。
週一度、ネコパパ庵に遊びに来ていますので、これ幸いと絵本、読んでます。そんななかから「一緒に楽しめたもの」を順不同で紹介していきます。
まずはこの一冊です。
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1987年 偕成社

いいよおばあちゃんが、こかげで本を読んでいると、うさぎがきていいました。「すずしそうなこかげだ。ちょっと入れて!」「ああ、いいよ、いいとも」ところが、それからも、ねこ、いぬ、へび…と、つぎつぎにやってきて…
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どんな展開になるかは、もうおわかりですよね。
文章は平仮名だけで五行以内、画面はずっと同じ場所で、いわば固定カメラ、リズムが良くて、繰り返しの展開だけをたよりに進んでいきます。
読み手も、聞き手も、とっても快適です。
はじめは「いいよ、いいよ」といっていたおばあちゃんも、さすがに五匹目からは、なにもいわなくなります。それなのに…
出てくる動物がだんだん大きくなっていくところは、何度読んでもスリリングで、それは大人も子どもも変わりません。

これはラチョフの名作絵本「てぶくろ」(原著1950)によく似た展開で、下敷きにしているといってもいいかもしれませんが、素朴でぐっと親しみやすい絵のタッチを好む子どもが多いことでしょう。
最後のオチはあっとおどろく…というほどではないですが、それなりに味わいのある、大人にとっては少し深読みもできる結末になっています。裏表紙は、だれもいなくなった同じ場所の夜の光景です。オチからだいぶ時間がたっているのがわかります。ここを忘れないで見せることが大事。安心感が全然違うんです。
絵本は裏表紙が本当のラストなんですよ。
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この絵本でユニークなのは、やってくる動物たちがみんな「お年寄り」なこと。
高齢者と木陰は相性がいいんですね。もちろん、子どもも。

さとうわきこさんの絵本は「おつかい」(1974)以来、ずいぶんたくさん読んできました。
せんたくかあちゃん、ばばばあちゃんなど、素敵なキャラクターが登場して、シリーズ化されているものもたくさんあります。あたたかくて、したたかで、たくましくって、読んでいる大人のほうが励まされ、元気が湧いてくる絵本たちです。「読み聞かせが苦痛」なみなさんには、まっさきに手に取ってほしい作品群です。
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コメント

コメント(2)
昔話で言うと
こういう同じようなことが繰り返される昔話を累積譚と言います。ネコパパさんご指摘通り、語りやすい話です。大きなかぶとか。
子どもと老人というのも通じあいます。ちょっと古い本ですが、鎌田東二『翁童論』という論がありました。というか、ちびまる子ちゃんとお爺さんとの関係みたいに、互いに通じあいます、仲がよいと思います。
洗濯するお母さんも、お婆さんもそうですが、なんかパワフルな女性が大活躍するイメージがあります。荒立ててそれと主張するのでなく、すっと自然に子どものこころに染み通る思いを感じるのですが。

シュレーゲル雨蛙

2021/09/28 URL 編集返信

yositaka
Re:昔話で言うと
シュレーゲル雨蛙さん
「累積譚」とは、言い呼び方ですね。ネコパパも使わせていただきます。
高齢者と子どもの距離感の近さについては、河合隼雄が「どちらもあの世との距離が近い者」としての類似性を上げていて、うまいことをおっしゃるなあと思いました。
これからネコパパも、どんどん子どもとの距離が近くなっていくと考えると、それはそれで愉快です。あの世とは集団的無意識の海でもあって、いわば母の胎内でもあるのでしょう。パワフルな女性が活躍するのもむべなるかな。

yositaka

2021/09/28 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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