ライヴ初体験!長大さを感じさせない、マーラー第3交響曲の快演。

GWは豊田市の蔵が池公園に一日出かけ、ダチョウやシカや孔雀を眺めてアヤママとのんびり散歩しました。それから、埼玉の娘一家の家に出かける計画はとりやめ、近くに住む息子夫婦とランチした。それからコンサート鑑賞が三度。ま、楽しかったです(小学生の作文)。
その締めくくりになったのは、この、マーラーの大曲の演奏会。
今回はアヤママの友達関係で、オーケストラのクラリネット奏者の方から、ご招待をいただきました。ありがとうございます。
mahler-724x1024.jpg
マーラーの交響曲第3番は演奏時間100分という大曲です。
ネコパパがライヴで耳にしたマーラーというと、1.2.4.5.6.7.9と「大地の歌」。3と8と10はまだでした。3番8番は独唱・合唱を含む上に知名度が今ひとつなので、ライヴ演奏も少なく、今回は貴重な機会です。指揮者の三澤洋史氏は、あの、4年連続の画期的公演「ニーベルングの指環」の指揮者ですので、こういう曲にはもっとも適任でしょう。

第3番は、マーラーの交響曲の中では、好きな曲ですね。ネコパパはバーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルのCDでこの曲を知りました。
2番から4番までの3曲は、歌曲集「子どもの不思議な角笛」との関連が深い3部作で、モチーフに共通性があること、声楽を伴う楽章が含まれていること、という共通点があります。中でも3番4番は、マーラーの音楽の中でも一番好きな曲かもしれません。
全体の1/3を占める第1楽章は、マーラーらしい混沌の音楽で、だんだんと忍耐がもたなくなるところはあるんですが、続く第2楽章から5楽章までは、比較的短く、夢と童心と軽やかさに満ちた魅惑的な楽章が続きます。
そして締めくくりのフィナーレは、意表をついて、情感豊かなアダージョ楽章。マーラーが書いた初めての本格的な緩徐楽章で、遅いテンポを保ったまま轟き渡るように盛り上がるエンディングは、マーラーの生涯でも唯一度の、冒険的な終結方法と言えるでしょう。

さて、演奏を拝聴した感想ですが、長大さを微塵も感じさせない、きりっと引き締まった音楽を満喫しました。
難物の第1楽章では、金管の不安定さが初めのうちは気になったものの、きびきびと速めのテンポで進められる運びの良さと、ここぞという時に思い切った音の張りと歌い上げを聴かせる弦楽セクションの力演もあり、尻上がりに調子を上げていく快演を展開。
ここを乗り切れば…続く第2楽章以降は心地よい愉しさと幻想味が、たっぷりと歌われていきます。第2楽章ではコンサートマスターがほとんど立ち上がって見事なカンタービレを導き、第3楽章では舞台裏のポストホルンソロが幻想味を演出。声楽の入る第4・第5楽章はゆったりとしたテンポでをとって、オーケストラと歌のコラボを楽しむかのようなひと時を生み出していました。
そしてフィナーレは、第1楽章と同じくやや速めに、沈潜しすぎない進行で、節度ある叙情を漂わせつつ、沸き上がってくる熱情の奔流へと突き進む…想像よりもずっと早く終わってしまったと感じました。

拍手のさなか、ふと気づいて時間を確認してみると、15時39分。
定刻の14時に少し遅れて演奏が始まり、第1楽章の後に合唱入場のために間を取っているので、実質の演奏時間は90分ちょっと。両端楽章の速めのテンポ設定が、無駄なく引き締まった印象を生み出していたのでしょう。
マーラー第3交響曲の初めてのライヴ体験は、感動的なものになりました。
東海グスタフ・マーラー交響楽団は、近隣のアマチュア・オーケストラのメンバーによる混成とのこと。今後の活動を注視していきたいと思います。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメント(4)
アマチュアオケが!
指輪やマーラーの3番をアマチュアオケが演奏する時代なんですねえ。
ぼくはこの曲も若杉=都響のチクルスで聴きました。ビンボンビンボンのかわいい児童合唱が懐かしい。あるいはアンドリュー・ディヴィス=BBC来日公演等でも聴いたです。
しかし、この曲にはバレーが似合うんです。モーリス・ベジャールがジョルジュ・ドンのために振り付けた「愛が私に語りかけるもの」! ぼくはドンには接しられなかったですが、後継者のジル・ロマンの踊りが忘れられません。ベジャールは彼のバレー団あるいは東京バレー団と毎年のようにすばらしいステージを見せてくれました。

シュレーゲル雨蛙

2021/05/07 URL 編集返信

yositaka
Re:アマチュアオケが!
シュレーゲル雨蛙さん
>この曲にはバレーが似合うんです。
管弦楽曲のバレエ上演といえば、カラヤンの「惑星」が思い浮かびます。
1959年録音のデッカ盤「惑星」はバレエ上演の機会に録音されたものでした。そう考えると、このマーラー3番にも似合うかも…と思います。
ただ、第1楽章の振り付けには難航が予想されますが。
「愛が私に語りかけるもの」は、フィナーレにマーラー自身が一度はつけた表題でしたね。とすると、フィナーレの音楽だけ使われたんでしょうか。

ネコパパがライヴで聞いたマーラーは、1番と5番くらいで、後の曲は全部アマチュアオーケストラで聴いたのです。みなさん、すごい力量をお持ちなんですよ。

yositaka

2021/05/07 URL 編集返信

マーラー
マーラー、未体験です。
聴いていみたいです。

5月2日に同じ会場で名市大のコンサートに出かけました。
ビゼーの「アルルの女」素晴らしかったです。
第二組曲のメヌエット、夢見るようなフルート演奏が特に素敵でした。


絵里奈

2021/05/09 URL 編集返信

yositaka
Re:マーラー
絵里奈さん
高井優希さんの指揮で
ビゼー 「アルルの女」第1組曲・第2組曲
シューマン 交響曲第1番「春」
いいプログラムですね。春めいて爽快です。
「アルルの女」はフルートも素敵ですが、後半、フルートに重ねてオブリガートをつけてくるサックスがまたいいんです。ビゼーの音色のセンスというのは、類例がない天才ぶりを実感します。シューマンの「春」も若々しい高揚と歌に満ちた傑作です。

yositaka

2021/05/10 URL 編集返信

コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

ご訪問ありがとうございます

月別アーカイブ

検索フォーム

QRコード

QR