カール・ベーム/ケルン放送交響楽団のLPを入手。

久しぶりにネットオークションをみたら、日本ブルーノ・ワルター協会の私家版が出ているではないか。それも9枚。
これはぜひと思って、落札できそうな金額を入れておいた。時々見返すが、動いた様子もなく、あと数時間という時になって、ついつい失念。そしたら終了間際にあっという間にさらわれてしまった。もう少し高めに入れておけばよかったと後悔したが、後の祭りである。
オークションで買うのを覚えて、まだ3年くらいだが、蓄音機やらSP盤100枚やら、やや大きなものを買っているうちに慣れが出て、緊張感を失ったようだ。
近頃は見つけた時に「これくらいは出してもいい」金額を入れておいてあとは放置しておくという、だらけた態度。それでバチが当たったらしい。

昨日、今度はカール・ベーム指揮の新復刻LPを発見した。
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キングインターナショナルの出しているLPシリーズは、Altusレーベルの斉藤啓介氏が復刻しているもので、品質、音質、解説など、なかなか工夫が凝らされていて購買欲がそそられる。分厚い見開きジャケットも、バブル期前の日本のレコード産業全盛期を思わせて懐かしさが募る。製造は長らく日本唯一のレコード工場だった東洋化成と思われる。

問題はマイナーな仕事で製造枚数も少ないせいか、価格がかなり高いということだ。これでは無理して買ったとしても気楽にかけられない。「メディアは手段」でコレクションの対象ではないと考えるネコパパの思想に反する。要するにケチなのである。東京に出かければ、中古店にそれなりの在庫があって、半額以下で出ることも多いが、その時間も機会も少ない。特にここ最近は、まるで機会がない。そこでオク狙いとなり、同シリーズの諏訪根自子、シューリヒト、ベーム、ワルターなど、かなりを適価で取得できた。それも新品である。
出品者の入手経路など、気になる点はあるが、まあこれも、ネット時代の恩恵の一つだろう。その中でずっと狙っていたのが、このベーム/ケルンの「新世界」「ベートーヴェン第7」のセットだった。珍しい組み合わせだが、NHK-FMを熱心に聴いていた人は、ベームがあちこちの放送オーケストラに客演したライヴ演奏はおなじみだっただろう。この演奏もそんなひとつだった。

当時ネコパパはFMを聞く余裕なんかない、決死の教員生活を送っていたのだが、父の死後、実家で遺品整理をしていて、この頃にエアチェックした大量のカセットテープを発見。
その中の数少ないクラシック番組録音のひとつが、このケルンでの一連の放送ライヴだった。
ラジカセで録ったにしては、音は優秀で、ベルリンやウィーンでの演奏とは違う、ちょっとリラックスした、その分感情豊かなベームの指揮が大変魅力的だった。
けれどもその後、CDで出たりする気配は全くない。今はない、今池の「ラ・フォーレ」という中古店で、紫色のジャケットに入った出処不明のCD(METEOR)で、らしきものの一部を買ったことはあったが、どうやらそれは、当該の番組のエアチェックだったようだ。

ようやく放送局のテープを使用した正規盤が出たのは、2015年。
独ヴァイトブリックのCDだった。
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もちろん、ネコパパは喜んで購入したのだが、これがどうした加減か、キンキンして聞きづらい音になっていて、塩梅が良くなかった。
で、このLPに期待がかかるわけだ。
同じテープを使用して、日本でLP用にリマスターしたものである。はたしてどんな音に仕上がっているのだろうか。
オークションの開始価格はなんと、1円。これが曲者なのである。ワルター協会盤もそうだった。どこまで上がるか、見当がつかない。自分で出せて、しかも買えそうな価格を、適当な時間に入れるしかない。じゃあ、5000円でどう?

今度はうまくいった。
予想以上に安く落ちた。到着は数日後だ。
さあ、音はどうだろう。

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コメント

コメント(15)
LPの包装。
ヤフーオークションは便利ですよね。
私も度々利用しています。
私は音盤の入札はしたことがありません。
専ら中古本を狙っています。

首尾よく落札できたり、想定をはるか上をいく価格になって断念したり。
喜んだりガッカリしたりです。

質問です。
LPが送られる場合、包装はどんな感じなんでしょうか?
やっぱりプチプチとかで包まれているんでしょうか?
私の感覚だと「LPは割れる恐れがあるから配送なんて考えられない」なんですが。

不二家憩希

2021/03/19 URL 編集返信

楽しみですね・・・
ベームの珍しい音源・・・入手出来て良かったですね。
到着、鑑賞後の投稿記事が楽しみです。

そのうち、オークションもやってみようかとは思っているのですが・・
私の場合は買うより、オーディオ関連のものをそのうち処分でもしようかと・・
そろそろ、お迎えも近くなってくるので・・・

HIROちゃん

2021/03/19 URL 編集返信

油断大敵
私も先だってやられたクチです。カラヤンの第9。渾身の力作LPで、グラスCDを凌駕する音質、と煽られて入札しましたが、私の限度額を遥かに超える額で落とされましたが、悔しくて体調を崩しました。
数日前、今度は気合いを入れて、コレクションの時計を一つ売り払って、充分な資金を準備して、SONNY CLARKのCOOL STRUTTN’米盤、45rpmの4枚組(片面カッティング4曲)を落としました。

上記ケルン盤は、余程下手をしない限り良い音でしょうね。御報告お待ちして居ります。

夢似果

2021/03/19 URL 編集返信

yositaka
Re:LPの包装。
不二家憩希さん
ヤフーオークションに限って言えば、包装などはやりすぎではと思うほどしっかりしています。業者のようにLP専用のダンボールに入れて送られてくる場合もありますが、いかにも個人の工夫と言えるようなものもあって丁寧そのものです。SP盤でいちどだけ破損トラブルがありましたが、気持ちよく対処していただけました。海外のオークションを利用する仲間に聞いても、トラブルはほとんどなく事故対応もきちんとやってもらえているようです。

私たちの世代は、レコードの通販なんて信じられないという感覚でしたが、そもそも、日本でよく使われている厚紙ジャケットは、アメリカに習ったもの。アメリカ盤のジャケットが厚手なのは、通販でも割れないようにするのが理由だったようです。
広大なアメリカ大陸では、そもそもレコードは、通販が基本の商品なのでした。

yositaka

2021/03/19 URL 編集返信

yositaka
Re:楽しみですね・・・
HIROちゃんさん
オークションは街の中古店に持っていくよりも高価で処分できる利点はあるようです。でも、売るのは買うよりずっと手間がかかります。それを人件費と考えると、私は手軽に処分する道を選んでしまいますね。
ただ、HIROちゃんさんのハンドメイド作品は、オークションが妥当かもしれません。心配なのは、発送が大変なことです。

yositaka

2021/03/19 URL 編集返信

yositaka
Re:油断大敵
夢似果さん
うちのオーディオごときでは、大した音は出ないでしょうが、脳内補正でいきます。
>45rpmの4枚組(片面カッティング4曲)
ジャズはアナログ派が多くて商売になるのでしょう。45回転盤も、高価にも関わらず、多く出ています。クラシックでも確かワルター/コロムビア響の「田園」もありました。
しかし、片面盤とは初耳です。
これって、両面だと音が悪くなるという理屈なんでしょうか。驚くべきことです。
それにしても、30分ちょっとのLPで4枚を要するとは、もはやSPアルバムの感覚ですね。時代はどんどん過去に遡っていくようです。
試聴記をぜひ書いてください。

yositaka

2021/03/19 URL 編集返信

落札報告
古くはクナッパーツブッシュ/VPOのブルックナー5番が3面カッティングでした。買った時は大変興奮しましたが、親父に怒られました。贅沢品だと。当時は小遣いを貰って居た身分でしたから、得意満面で見せたら怒られました。
メータ/VPOのブラームス1番の3面カッティング盤も有りますが、音質は余り感心しません。オーディオチェック用LPと云う事で、非常に不自然な音がします。
フルヴェンのauditeBOXではベートーヴェン3番が2枚カッティングと云うのが触れ込みです。
ですが、明らかに2枚で収まるものを片面4枚と云うのは初めての体験です。何時の日にか結果報告致します。

先程、フルヴェン、ベト5、VPO50年盤落としました。¥120でした(笑)

夢似果

2021/03/20 URL 編集返信

yositaka
Re:落札報告
夢似果さん
そうでしたか。クナッパーツブッシュ/VPOのブルックナー5番は、私が知っている最も古い国内盤は4面にワーグナーの「夜明けとジークフリートのラインへの旅」「ジークフリートの葬送行進曲」がはいっているもので、これが1980年に「オリジナル・カップリング」として再発されたのを架蔵しています。4面なしのものがあるとは知りませんでした。
ちなみに2枚組三面の発売は日コロムビアにおおく、クレツキ/チェコ・フィルの「第九」が手元にあります。DXM規格のクレンペラー/ウィーン響の「復活」もそうだったと思います。面白いのは、こうした三面盤の価格は一枚分だったことです。

フルヴェン落札おめでとうございます。

yositaka

2021/03/20 URL 編集返信

Re:Re:LPの包装。
なるほど、包装は丁寧なんですね。

米国ではレコードは通販が基本という話、そう言えば「レコードを通販で買った」という英米人の体験談を何度も読んだことがあります。
通販購入は例外的なことかと思っていたんですが、よくあることだったんですね。

不二家憩希

2021/03/20 URL 編集返信

yositaka
Re:Re:Re:LPの包装。
不二家憩希さん
どうやらそうらしいんですよ。
逆に、ペラジャケ中心のヨーロッパ盤は、店売りが主体だったわけですね。日本では初期の頃はペラジャケで、60年代から厚紙か主流になりました。それでも通販で買う人は少なく、みんな店で買ったので、だんだんと見た目の豪華さを競うようになり、ビニールコーティングや箔押しなど、モノとしての魅力を増していきました。
それだけに、73年のオイルショックを機にどんどん簡素になり、盤も薄手になっていったのには寂しい思いをしました。

yositaka

2021/03/20 URL 編集返信

質問させてください
御忙しい中恐れ入ります。

先頃落札したフルヴェン/VPO50年ライヴのベト5ですが、ジャケはワルターソサエティなのですが、中身は何とPHILIPS盤26年盤でした。
昨日返品して、新たにヤフオクを探した所、日コロワルターソサエティ盤(片面はシューベルト未完成)と、日本フルトヴェングラー協会盤(2枚組、50年第5と47年のエロイカ)が見付かりました。
そこで、質問ですが、フルヴェン協会盤と云うのは如何な物でしょうか。聴いた事は御座いますか?
価格差は4倍程有ります。フルヴェン協会盤が圧倒的に優れて居るのであれば価格が高くとも入札するのは吝かでは無いのですが、希少価値のみの価格差であれば日コロ盤かと思い、惑って居る所です。
アドバイス戴ければ幸甚です。





夢似果

2021/03/25 URL 編集返信

yositaka
Re:質問させてください
夢似果さん
私の架蔵しているものは日本コロムビアOZ7585BSです。原盤は米ワルター協会。ベートーヴェン8番とのカプリングです。ストックホルム放送のアセテート盤が元になっているらしく、音はそれなりですが演奏はわかります。
日本フルトヴェングラー協会盤は、会長が個人的にアクセスした原盤によるもので、仏協会とも関係を取りながら制作されたもの。これは会員向けの小部数なので入手は困難、価格も高いことが多いようです。音質問題とは別の理由で高価なので、個人的には日コロムビア盤で十分な気がします。
YouTuberの徳岡直樹氏の評価では、協会盤の音質は独協会盤は全てが優秀、ついで仏協会盤、日協会盤はかなりバラつきがある、という印象です。

追記。当該盤についての徳岡動画を再視聴したところ、日コロムビア盤と、オリジナル盤である米ディスココープ盤(=ワルター協会盤)との比較がされていました。前者は商品盤として音が適度に整えられ、後者は手が加わらない分、音が生々しいという意味の発言です。どこかで米盤を見つけたら入手したいと思いました。

yositaka

2021/03/25 URL 編集返信

有難う御座いました
私もdiscocoopを探したのですが、見当たらず、上記2点を見付けた次第です。
今回は日コロにして、私好みの演奏であれば次の機会に協会盤を狙おうと思います。
その前にdiscocoopが出ればチャレンジしますが。

有難う御座いました。

夢似果

2021/03/25 URL 編集返信

聴きました
本日フルヴェン第5VPO59年ワルターソサエティ盤(日コロ)到着致し、早速聴いてみました。
演奏自体は御指摘通り、良きものと感じますが、如何せむ盤起こしと云う事で、音は貧しいものが有ります。針音ノイズを暈す為か高域がかなり抑えられて居り、通常のRIAAでは聴けません。RIAAに高域を補う形で漸くライヴ感が出て聴き易くなりましたが、そうすると矢鱈とプチプチが気になると云う、何とも痛し痒しであります。
もしdiscocorpがテープ起こしであれば物凄い名演名盤では、と感じます。その辺りの情報は掴んで居られますでしょうか?
と云うか、この演奏を聴いて、元テープを探そうとする人間が居ないのでしょうかね。
私には、この第5は、エロイカに於ける44年盤の様な存在に感じられますが、如何でしょう。




夢似果

2021/03/29 URL 編集返信

Re:聴きました
夢似果さん
やはり再生は難しいでしょうか。shin-pさんのフルトヴェングラーサイトによると、この録音はテープではなく、アセテート盤しか残されていないそうなので、自ずと限界はあるでしょう。コロムビアとディスクコープの音源は同じなので、違いがあったとしても僅差と思われます。でも、同じ年のワルターとストックホルム・フィルのライヴCDがヴァイトブリックから正規盤として出されたときは、日フィリップスや、ASディスク盤よりも、かなりの音質向上があったので、アセテート盤といっても状態次第です。今後より良い音質のものが出る可能性もあります。

yositaka

2021/03/30 URL 編集返信

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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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