カセットテープ市場、異変。

アナログレコードに続いてカセットテープも人気で、東京辺では専門店まで出来ているらしい。
ネコパパにとってこれは、中学校時代に人気の出た必需品、ということは50年前で、70年代から80年代までの20年間くらいが旬の時代だった。80年代にCDが出た時も、録音ができるわけじゃないので命は繋いだが、より簡単で音のいいMDが1991年に登場するとさすがのカセットも衰退した。

ところがどうだ。
ソフトいらずのスマホ時代になり、データで聞くのが一般化した今になって、生き残ったのはMDではなくカセットテープだった、という次第。
カセットを処分した友人知人は数多く、ネコパパ自身も相当数をゴミにした。けれど、全部というわけではなく、コツコツとったエアチェックの中には貴重と思われる音源、とくにナレーションの含まれたものなどもあって、結構な数が手元に残っている。
PXL_20210201_013751730.jpg
といって、滅多に聴くものではないし、
PXL_20210201_013915973.jpg
唯一残存のダブルカセットデッキKENWOODのKXW6080(1996年)の寿命もどれだけあるの?
kenwood_kx-w6080_double_cassette_deck_202102011106548ad.jpg
密かに発令した断捨離宣言の開始時期もとうに過ぎたことだし。いよいよか…
ところがそんな折にこんなニュースが到来。
以下、抜粋引用。

東急ハンズ渋谷店の「中古のカセットテープ」の売り方がとてもイイ! 手書きのインデックスカードがそのまま付いてくる

近年はレコードやカセットテープが見直され、家電量販店ではレコードプレイヤーやラジカセ(ラジオチューナーを内蔵したカセットレコーダー)を販売しており、カセットテープ専門店なども登場している。そんななか東京の東急ハンズ渋谷店で、中古カセットテープが売られているのを発見した。その中古テープには元の所有者が書いたインデックスカードが付いていたのだ。テープの中身は空だけど、手書きのインデックスがとても良い。見知らぬ誰かと、思い出を共有している気持ちになる。

中古テープの販売を行っているのは、東急ハンズ渋谷店1Bフロアの「DESIGN UNDERGROUND SHIBUYA-BASE」だ。お店を経営しているのは家電蒐集家の松崎順一さん。

キレイに整備されたビンテージのラジカセを買いたいところだけど、大事に扱う自信がないのでやめておこう……。せめてテープだけでも買っておきたい。
ここには新古品の生テープもおいてあるんだよ!
さらに中身を消去した中古テープも多数置いてあるんだよ! 
インデックスカードがそのまま入っているところがイイ!! CDやレコードをダビングしたり、ラジオを録音したと思われるものもあるぞ。どんな曲が入ってたのかなあ? 聞くことはできないけど、想像しただけで胸がときめくよ!
hanstape8.jpg
最近は「Apple Music」や「Spotify」などの定額制音楽サービスが増えている。でもこのインデックスカードを見ると、利便性だけでは手に入れることができない何かがある気がする。カードの文字から、記された文字以上のものが伝わってくるのは、気のせいではないはずだ。機会があれば1度、東急ハンズ渋谷店に足を運んでみて欲しい。テープ世代の皆さんは感動するはず。若い人たちは新鮮な驚きを得られるのではないだろうか。

引用終わり。

ほほう。中身は消しても手書き情報はそのまま残して売るってわけか。そういえば大須あたりの店でもちらと見かけたことはあるなあ。「利便性だけでは手に入れることができない何かがある」とか「カードの文字から、記された文字以上のものが伝わってくる」とかいわれると、おお、こんな走り書きにも商品価値がっ、と思ってしまい、ますますゴミにはできなくなるではないか。
「じゃあ、売れば?」という声もどこからか聴こえてくるのだが。




関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメント(18)
「熟年離婚」
今ある私のは、海外旅行・派遣時のお土産と国内正規品です。家内のは、手書きインデックスのダビング品が多いです。
処分するのは「熟年離婚」になりかねない・・・段ボール1箱分なのでまあ諦めています。
ウォークマンモドキは、イ・イ戦争中に闇煙草(当時1箱1000円)に変わり煙になりました。

チャラン

2021/02/01 URL 編集返信

yositaka
Re:「熟年離婚」
チャランさん
うちのかみさんは捨てるのは好きな方ですので、心配いりません。私のは手描きから東芝ワープロのルポで売ったものに進化しましたが、初期の感熱紙でプリントたものは字がすっかり消えてまずいことになっています。といって、今更打ち直す気もしないし。
こういうのは売り物としての価値もないですね。手書きの味わいがないですから。
たとえば、1995~96年に放送された、油井正一解説による「よみがえるジャズの名盤」と「不滅のジャズライブ」は名番組で、遅れてきたジャズファンの私にとってはジャズの先生みたいな番組でした。これだけは捨てられません。、

yositaka

2021/02/01 URL 編集返信

必需品です
ぼくの商売はテープ必需品です。学生時代のフィールドワークの記録、みんなカセットテープですから。それをデジタル化して残すにしても、カセットデッキ必需品です。我が家はティアックのV-7000をだましだまし使用中です。音楽の録音も楽しいです。音もよい。途中、MDに一時乗り換えたのは大失敗でした。

シュレーゲル雨蛙

2021/02/01 URL 編集返信

yositaka
Re:必需品です
シュレーゲル雨蛙さん
フィールドワークには、現在も使用しているのですか。取材録音はバルトーク、コダーイ以来、苦労があるんでしょうね。
音楽やっている友人たちは、早くからデジタルレコーダーを使っていましたし、地方ケーブルテレビのスタッフは、MDを多く使っていました。
ケーブルテレビの人は、MDは消耗品なので、しょっちゅう新品に交換していると言っていた記憶があります。きっと壊れやすかったんですね。
その点、堅牢で、録音の手ごたえのあるカセットは信頼感がありましたね。
もっとも、録音したつもりで駄目だったときはがっかり、再生と思って録音ボタンを押したら致命的でした。
プロでもそういうミスはあるらしく、これはオープンテープの話ですが、エーリッヒ・クライバー指揮VPOのDecca盤「英雄」は、ステレオでも録音したのに、再生時に録音ボタンを押して駄目にしたと聞いたことがあります。

yositaka

2021/02/02 URL 編集返信

Re:Re:必需品です
>エーリッヒ・クライバー指揮VPOのDecca盤「英雄」は、ステレオでも録音したのに、再生時に録音ボタンを押して駄目にしたと聞いたことが...

この件は例のDeccaデータベースを見ると、
「>V080
Pr: Victor Olof & Peter Andry
Eng: Cyril Windebank & Gil Went (m),
The stereo tape was wiped at Arthur Haddy’s direction. Roy Wallace (s)
11-14 Apr 1955 Grosser Saal, Musikverein, Vienna
Vienna Philharmonic Orchestra, Erich Kleiber
BEETHOVEN Symphony No.3 in E flat Op.55 “Eroica”」

とあり、アーサー・ハディ(当時の有力なエンジニアで、ステレオ録音の適用を指揮していたらしい)の指示で、とありますから、意図的に消して、モノーラルのマスターだけ残したと思われます。どうしてだか、理由は分かりませんが。当時はステレオ録音を始めた初期の頃、まだゾフィエンザールが見つかっていない時で、ムジークフェラインで録っていますので、技術的な問題でもあったのかもしれません。
失われたステレオ録音は、ロイ・ウォーレスが担当していたんですね。

みっち

2021/02/02 URL 編集返信

yositaka
Re:Re:Re:必需品です
みっちさん
これはアーサー・ハディが間違えて消してしまったのをdirectionとしているのかもしれませんね。真実は藪の中ですが。「録音ボタンを云々」はたしか雑誌の「MJ」の記事で読んだ気がします。平林直哉氏だったかな。
アーサー・ハディは潜水艦ソナーの応用でFFRR録音を開発した人物、ロイ・ウォレスはヴィクトリア・ホールを使用してアンセルメの録音セッションを主導したエンジニア。二人ともDeccaの屋台骨を支えた人でした。二人の人間関係はどうだったのか、興味ありますねえ。

yositaka

2021/02/02 URL 編集返信

Re:Re:Re:Re:必需品です
Googleの掲示板では、こんな議論がありました。信憑性は不明ですが。

「Someone told me once that there was a faulty microphone over the brass
section and that this was why Kleiber banned the release during his
lifetime. As far as I know it never appeared on Decca's regular
full-price label but only on the budget ACL series.」

いずれにせよ、1955年に録音されたのに、なぜかその年にはリリースされず、死後だいぶ経って1959年になって、やっとマイナーなレーベルで出されたのは事実です。生前クライバーがダメ出ししたという可能性はありそうです。あの名盤「フィガロ」も、クライバーがOKせずにお蔵入りになり、彼が亡くなった後に、ピーター・アンドリーが未亡人と交渉してやっと公開にこぎ着けた、という話は彼の本で読みました。

みっち

2021/02/02 URL 編集返信

懐かしい
BSに「カセットテープミュージック」という番組があります。
実は、見たことはナイのですが、そのタイトルだけを聞いても、何だかグッとくるものがある世代です。
私、若い頃、テープを切り張りして、テープの残り時間を3秒にしていました。
・・・という青春の頃を思い出しました^^)
テレビから流れる音楽をカセットデッキで録音していたら、雑音やら生活音だらけだったり^^;)

ユキ

2021/02/02 URL 編集返信

yositaka
Re:Re:Re:Re:Re:必需品です
みっちさん
そういえば…この「エロイカ」のオリジナル盤はDeccaのモノラル廉価盤シリーズであるAce of Ciubsからの発売でしたね。その辺の詳しい事情はぜひ知りたいものです。ブラスセクションの音割れか何かがあってステレオ録音は失敗だったのでしょうか。ありうる話ですが。
「フィガロ」は最終セッションの時、歌手がひとり帰ってしまってラストシーンの収録でひと悶着あり、結局ひとり足りないまま無理やり収録。それで発売許可が出なかった、という話をどこかで読んだ記憶があります。

yositaka

2021/02/02 URL 編集返信

yositaka
Re:懐かしい
ユキさん
昔は直結して録音することを知らず、マイクで録音していろいろとやらかした覚えがあります。ところが最近は「空気録音」とか言って、部屋の響きをまるごと録音するのが流行ったりしています。不思議なものです。
それにしてもカセットテープの切り貼り編集をいつもやられていたとはすごい。私もやったことはありますが、あの細くて薄いテープはすぐしっちゃかめっちゃかになって大変でした。なんとも懐かしい昭和話です。

yositaka

2021/02/02 URL 編集返信

私は‥‥
盛り上がっているところに水を差すようで… m(_ _;)m。
音質・利便性ともに、カセットテープは、“ご免こうむりたい”メディアです;;。

私の場合、エアチェックはせず、LPの録音(アンプの REC OUTから)で、好みのアルバムを作るというのを、ちょっとだけやりました。
テープには、周知ですがオープンリール風のもの:
http://ns-page.com/tape/tape10.html
もありました ― 私が使った記憶のあるのは、上引ページの「正体不明」版です。

今残っているのは、音源商品としてのテープで、その中には 二代目・若松若太夫の『説経節 小栗判官』(テイチク)と、アポロン・カセットライブラリーの『平曲のすべて 平家琵琶』(一)~(三)などがあります。
TEACのミニコンのオプションのデッキが壊れて以降 ハードは買い換えておらず、聴けなくなっており、内容の保証もできないので、オクにも出せず、廃棄予定です。

若松若太夫の音源は、LPとカセットでありましたが、CDでは出ていないようです ― あ、これは雨蛙先生のフィールドでしたっけ。

へうたむ

2021/02/03 URL 編集返信

yositaka
Re:私は‥‥
へうたむさん
カセットでベストアルバムをつくってお好みのカードで飾るのはみんながやっていたことですが、クラシックではあまり意味がない。また、LPをコピーして、聴くのはもっぱらカセットというのも、80年代は普及した生活スタイルだったと思います。でもネコパパはクラシックなのでLPをそのまま聞く。となると使うのはほぼエアチェックでした。それには使い勝手が良かった。へうたむさんにはエアチェックの習慣がなかったんですね。

CDでは出ていないソフトは貴重ですよ。廃棄はせず、オクが駄目なら中古店に相談されては。

yositaka

2021/02/03 URL 編集返信

いまはさすがにICレコーダーです。/若太夫、廃棄するなら、送ってください。
ネコパパ様
いまはフィールドワークにはICレコーダーを使っています。しかし、過去の録音も大切なデータですから、テープも重要。なるべく早くデジタルデータに移してあげたいのですが、時間と手間がかかるんで・・・・・・。怠け者です。

へうたむ様
若太夫のテープ処分するなら、こちらに送ってください。デシタルデータにして返送しましょう。お手持ちのものはすでにCD化されているものですか?
ぼくは1990年代に直に公演会(板橋区徳丸の郷土伝承館)でやられたものを、ぼくが若太夫の真ん前に座ってカセットテープレコーダーで録音したものを、聴いています(すでにデジタル化済み)。市販のテープやCDはほとんど持っていません。

カセットを使い始めたのは、高校生から。中学生のときは、語学勉強するからとか何とかいいわけして買ってもらった5号サイズ用のオープンリールのテープレコーダー(ソニー)でした。あれは、テープをはさみで切って、糊でつないで継ぎ接ぎしました。ネコパパさんと同じで、線でつながず、テレビやラジオのスピーカーのそばにマイクを近づけて。厨房の楽しみでした。

シュレーゲル雨蛙

2021/02/03 URL 編集返信

カーステレオ
皆さん、エアチェック・データ保存でご苦労されていますが、幸い私は、ラリー仕様車にカーステレオを取付LPをダビングして楽しんでいました。その為、カーステレオが、カセットからCDに変わった時ダビング品は、処分しました。
残された正規品は、オール・イン・ワンで聴いてましたが、数年前O,H,したA&DのGX-Z7100EVを購入してあります。数回しか聴いてない。(カウカウ病てす。)

クライバーの件は、検証するレコードがあれば納得出来ますが無ければ不毛の話ですね。
以前のオリンピック フルトヴェングラー指揮のベートーヴェンNo.5 とNo.3のように明らかな違いがあればエンジニアのプライドとDECCAとして出せなかったのでしょうねこれも憶測不毛の話と捨て置きください。


チャラン

2021/02/03 URL 編集返信

Re:いまはさすがにICレコーダーです。/若太夫、廃棄するなら、送ってください。
シュレーゲル雨蛙さん
ネコパパと同じく、オープン⇒カセット⇒デジタルとリアルタイムでたどってきた世代ですね。機会はだいたい10年で次が出る。レコード系列はLPモノラル8年LPステレオは20年CD40年とだんだん長くなってる感じです。
昔は新しいのが出ると古いのは捨て乗り換えるというのが基本。でも近頃はみんなゾンビのように復活してきました。空気録音までも!
カオスですね。

へうたむさん
若松若太夫のカセットはぜひ雨蛙さんのところへ!

yositaka

2021/02/03 URL 編集返信

Re:カーステレオ
チャランさん
A&Dというのは昔のアカイですか。これまた懐かしいブランドですねえ。ゴツイオープンデッキは憧れたものです。カセットデッキは使用しないと壊れるので、ときどき聴いてあげましょう。ネコパパのケンウッドもそうやって延命しています。

エーリッヒ・クライバーのオリジナル盤のジャケットはいささか貧相です。いかにも廉価盤。
https://www.discogs.com/ja/Beethoven-Erich-Kleiber-Vienna-Philharmonic-Orchestra-Symphony-No-3-Eroica-/release/6708658
1953年録音のコンセルトヘボウ管弦楽団との盤もあり、間違えやすいのでご用心。たった2年で再録音した事情も謎です。

yositaka

2021/02/03 URL 編集返信

行ってきました
このお店、ぼくも気になっていました。それで先日、yositakaさんの記事に後押しいただき、重い腰をあげて持ち込んで買い取っていただきました!v-20
重宝されるのは80年代前半より古いもの(特にメタル)だそうで、うちのテープは90年代以降の新しい?ものが大半ですから(しかもノーマルとハイポジばかり)、そんな高額にはなりませんが、未開封の新品も多少あったのとメタルの使用済みも数本あったので、ちょっと飲みに行けるくらいの評価をしていただきました。長年、捨てるしかないかな~と思っていた(しかし心苦しくてできなかった)ので、値を付けていただけること自体に感涙。誰かに使ってもらえるなら値段は二の次でうれしいです。ゴミからの奇跡の復活。
特に古いメタルをもっている方はご相談してみる価値あると思いますv-322

Loree

2021/03/01 URL 編集返信

yositaka
Re:行ってきました
ロレーさん、お久しぶりです。おおっ、行かれたのですか。
>ちょっと飲みに行けるくらいの評価をしていただきました。
ロレーさんがどれほどお飲みになるのかわかりませんが、少なくとも「コーヒー一杯」よりは高い査定をしていただけたということですね。やはり、この記事は事実だったんですね。もっとも、場所が渋谷という流行に敏感な場所なので、この種の商売が成り立つということはあるでしょう。ネコパパのような地方住民が持つ込める店は、あったとしてもそうはいかないとおもいます。
けれども、誰かに使っていただけるならという発想は大切だと思います。コロナ禍を方便に、家に眠ってるお宝の発掘もいいかもしれません。

yositaka

2021/03/02 URL 編集返信

コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

ご訪問ありがとうございます

月別アーカイブ

検索フォーム

QRコード

QR