鋭利さと情熱がほとばしるネゼ=セガンのライヴ録音集

アンドリス・ネルソンスと並んで、最近のネコパパのお気に入り指揮者であるヤニック・ネゼ=セガンのCDを買ってみた。ネゼ=セガンの指揮は、最近TV放送されたフィラデルフィア管弦楽団との来日公演でも背筋が震えるほどの瞬間があり、ますます注目しているところ。当盤は2018年の発売、最近のライヴ録音を収めたセットだが、とても廉価。
これはいい!

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早速1枚目から聞き始めた。
ショスタコーヴィチの第4交響曲。音がまず良い。近頃多い、残響を多く取り入れて細部が聞き取りにくい「お風呂場的音響」ではなく、細部までくっきり見通しがよく、それでいて自然だ。
演奏は、鋭利さと情熱がほとばしる、細部まで意志の行き渡った、共感度の高いものである。
こういう音楽なら、無知蒙昧のネコパパの耳にも、何のストレスもなく染み渡ってくる。ショスタコーヴィチの第4交響曲が一点の無駄もない、すばらしい音楽であることを信じさせてくれる。オーケストラは馴染みのある団体ではないが、ネゼ=セガンとの共感度は高く、一点の曇りも感じさせない透明度も魅力だ。
先を聴くのが楽しみ。外出自粛の折でもあり、じっくり聴かせていただくことにしよう。

CDは6枚で構成。ロッテルダム・フィルの創立100年記念盤でもあるという。曲目は以下に。
人気曲のツボをわずかに外したような、凝った選曲も、食指が動いた理由である。
ネコパパの戯言の中に「交響曲は偶数番号が名曲」というのがあるが、どうやらネゼ=セガンも、同じ意見のようだね。同志だ!と言われても迷惑か。

《CD 1》
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調Op.43
《CD 2》
マーラー:交響曲第10番嬰ヘ長調
《CD 3》
1) ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調Op.93
2) チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニOp.32
3) タネジ:ピアノ協奏曲*世界初録音
《CD 4》
1) バルトーク:管弦楽のための協奏曲Sz.116
2) ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調Op.88
《CD 5-6》
1) ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
2) ドビュッシー:夜想曲
3) ハイドン:交響曲第44番ホ短調『悲しみ』

マルク・アンドレ・アムラン(ピアノ)(CD 3: 3)
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント合唱団(CD 5-6: 2)
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2011年6月(CD 4: 1)、2012年11月(CD 5-6: 3)、2013年10月(CD 3: 3)、2014年12月(CD 5-6: 2)、2015年11月(CD 3: 2)、2016年2月(CD 5-6: 1)、4月(CD 2)、12月(CD 1, CD 3: 1, CD 4: 2)、ロッテルダム、デ・ドーレン(ライヴ)


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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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