例の疫病騒ぎがはじまったころに、ようやく映画館に見に行った。「スター・ウォーズ」最新作にして完結編。
平日ということもあって観客はわずかに3人。これなら感染については何の心配もないが、なんだか家でDVD見ているみたいで気勢が上がらない。
初期三部作(ルーク編)も中期三部作(アナキン編)もすべて劇場で見たが、ジョージ・ルーカスの手を離れた新三部作(レイ編)にはあまり関心が持てず、「フォースの覚醒」も、「最後のジェダイ」も、TV視聴となった。
「フォースの覚醒」は第1作のリメイクかと思わせるほど新鮮味に乏しかったが、「最後のジェダイ」はなかなか面白いと思った。ネコパパの好きな宇宙戦艦同士のバトルシーンもよくできていたし、二転三転するストーリー展開にもオリジナリティが感じられた。
それならまあ、最後くらいは映画館で…と足を運んだのだが、結果は、かなりがっかりすることになった。
最後の敵が第3作で死んだはずの旧・銀河帝国皇帝バルバディーンというのも、昔の特撮テレビドラマの「再生怪人」みたいで陳腐だし、終盤の宇宙・地上入り乱れての決戦シーンが、これまた第3作「ジェダイの復讐(帰還)」のラストシーンに酷似。
もちろん、このシリーズをリアルタイムで見続けてきたものには、それなりの感慨はあるだろう。
主人公レイが、初めてジェダイの能力を全開して、「ルパン三世」の石川五右衛門ばりに「宇宙船を切る」場面は、本作品一番の見どころだったし、夕陽を背景にした、いかにも「大団円」という感じの幕切れもいい。
個人的には、お調子者のC3-POが、最後になって彼らしくない感情吐露をみせるところは、ちょっと泣かせると思った。逆に千両役者のR2--D2の影が意外に薄いのは不思議だ。
これで完結とは言っても、シリーズの版権がディズニー・プロに移った以上、今後も番外編がじゃんじゃんできることは疑いない。そんななかから「ローグ・ワン」のような佳作が見られることを、今後は期待しよう。
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コメント
https://www.gq.com/story/star-wars-the-rise-of-skywalkers-writer-knew-not-everyone-would-like-it
そもそも「フォースの覚醒」はオリジナル三部作の愛好家には評判がよく、ライアン・ジョンソン監督の「最後のジェダイ」は悪評サクサクでした。オペラ・ハウスだったら、ブーイングの渦ってとこでしょう。(笑)その代わり、新しいファンには「最後のジェダイ」はなかなか好評だったようです。
「スカイウォーカーの夜明け」では、ライアン・ジョンソンの敷いた路線をことごとく覆えす形になりました。テリオはこう云います。「最後のジェダイ」は、ストーリーを先に進める上からすると、『とてつもなく驚きで、見たところほとんど不可能なシチュエーションのように思えました、だって一番悪い奴、スノークは死んで、そして一番善い奴、ルークも死んじゃってるんですよ』
それでストーリー展開に使えるネタを、隅から隅まで探し回らなくちゃいけなかったんだ、とこうです。
あーっ、話が長くなりました。これは自分のブログに書いた方がよかったかな。(笑)あと一つだけ、J・Jとテリオは、二人で打ち合わせをするときは、登場人物を暗号で呼んでいたそうです。そうしないと、立ち聞きした奴がネットにリークするんだそうで。(汗)
パルパティーンは「トルーパー13」でした。ハリソン・フォード演じるハン・ソロは、「Janitor掃除屋」です。彼はレンの心の中の、贖罪の気持ちを整理してやるからです。
みっち
2020/03/09 URL 編集返信見ました。見ました。うるさいことを言わなければ十分楽しめる映画でした。
「フォースの覚醒」の評価が高いのは知っていましたが、カイロ・レンとスノークの存在感が脆弱で、主人公がなぜ主人公なのかもわからない映画が、なぜそうなのかは私にはわかりません。「先が読めないこと」「登場人物の掘り下げが深いこと」を重視すると、やや中途半端な感は否めないと思います。まあSFXは楽しめますから…
「スター・ウォーズ」シリーズでいいと思うのは、どの三部作をとっても「二作目」です。なかでも「帝国の逆襲」。前半の「氷の惑星」と後半の「空中都市」のシチュエーションの対比が良かったし、初登場の「帝国のテーマ」に乗って巨大戦艦エグゼキューターが現れる場面がよかった。その後艦の名称が「スーパー・スター・デストロイヤー」になり、第三作で反乱軍の戦闘機たった一機の特攻で轟沈したのは、ほんとうにがっかりしました。
yositaka
2020/03/10 URL 編集返信