「本の花束」という隔週広報紙があります。
大手生活協同組合「生活クラブ」の発行する書評紙です。同クラブは全国に多数の組合員を持ち、生産者と協力して安全性について透明度の高い食材の共同購入がメインの活動です。
我が家も長年組合員としてお世話になつています。取り扱う品は幅広く、書籍やCDも含まれています。届けられる品物の、牛乳やお米や卵に混じって、本もある。
これって、なかなかいい感じなのです。
その書評紙の一面に、清水眞砂子氏が登場しました。
取り組み本として選ばれたのは、最新エッセイ集「あいまいさを引き受けて」。
短いインタビュー記事ですが、
質問者が本をしっかり読んで、的確に問いかけていることがわかります。「○○にとって△△とはなんでしょうか」なんて、紋切り型の質問はありません。
「ゲド戦記のテナーはまさにそういう女性でしたね」
これ、読んでいなければ絶対にできない質問です。
お話の趣旨は、7月の講演会でお聞きした講演の内容を、ぎゅっと圧縮した感じ。
どこか一箇所でも、琴線に触れるところがあれば、清水さんの本をお読みになって損はありません。ネコパパが保証いたします。
記事を読んで改めて印象に残ったのは、「イベントによって生き生きとする生活の裏に潜む危険性」を指摘されていること。
なにかおかしい、と疑問を感じ、じっくりと時間をかけて考える余裕を持たせないかのように、次々にイベントを提示し、話題に乗り遅れてはならじ、と人を巻き込むことに熱心な昨今のメディアの風潮。
「その最たるものは…」
清水さんの指摘の重要性が、身にしみて感じられました。
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