ネコパパ、ピースあいちに行く

5月5日はアヤママと「ピースあいち」に行ってきました。

民間有志の尽力によってつくられた、ちいさな草の根の戦争資料館ですが、かなりの人だかりでした。
展示室では、戦争体験を語る言葉にじっと耳を傾ける人々あり。

元号改め10連休ではありますが、決して浮かれている人ばかりではありません。




1945年6月9日の、わずか8分間の空襲で、熱田神宮に近い愛知時計電機・愛知航空機の工場は前回、学徒動員で軍需生産に駆り出されていた女子学生ら2000人以上が犠牲になりました。

アヤママは戦後建てられた、この場所に直近の高校を卒業しています。
2トン爆弾の直撃を受けた愛知時計電機の社屋は、その高校が建てられたのち、1957年ごろになってもまだそのままの姿で放置されていたそうです。

そういえば、昭和6年生まれのネコパパの母親も、当時女学校の生徒で、勤労動員に駆り出されて、展示にもあった「風船爆弾」などを作らされており、
目の前で学友が死んでいく姿を見たともいっていましたから、ネコパパの人生も、広く見ると死の淵をかいくぐってここにあると言えるでしょう。

戦争当時の雑誌「少女の友」が当時の名古屋の女学校の状況を取材した記事もありました。
威勢のいい軍事訓練や熱心に指導する男性教師の様子が、国威発揚的に書かれている内容にはがっかりさせられますが、その一方で、名古屋の女学校の設備や物資の備蓄の乏しさに触れ、当局に強く改善を求める部分がとても多い。むしろそれが記事の中心のは、ちょっと意外でした。
この記事を書いた記者は、お粗末な物資と精神主義に頼る無謀な戦争に、内心では強い危機感を抱いていたように読めたのです。

お粗末だったのは、女学校の設備備蓄だけではありません。
展示資料から当時の様子を読んでみると、空襲を感知する日本のレーダーは爆撃機がいったん本土に入ると、もう機影を感知することはできず、あとは目視と聴覚に頼るしかなかったといいます。監視施設には爆音を「聞き分ける」メガホンのような収音ラッパがいくつも束ねたものが空に向けて設置され、その写真も展示されていました。

よくまあ、これでアメリカと戦争などできたものです。
歴史的に見れば、ついこの間のような過去、人間の命はこれほどまでに軽く見積もられていた…


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コメント

コメント(14)
No title
おはようございます\(^o^)/

戦争は何故起こるのか、、、私には謎の行動です、、本来殺しあうキーメッセジが脳に刻まれているのか? ある本では ”戦争はビジネスである”との言葉もあります。ドイツがユダヤ人を殺害する際に用いた 識別標識 は当時アメリカが印刷して
いて莫大な利益を上げていたそうです、なのでアメリカは参戦しなかったのだとか。

今でも 軍需産業 は他の産業に比べて圧倒的な利益を上げております。携帯用地対空ミサイルでさえ1500万円するのですから、、、

戦争を見る限り人間は愚かな動物です。

ではでは

Yさん

2019/05/06 URL 編集返信

No title
「何故攻撃に出ぬか」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58837
これを読んで暗然とした気持ちになりました。
「昭和天皇、あなたは一体・・・」です。

不二家 憩希

2019/05/06 URL 編集返信

No title
> Yさん
戦争という愚行は人間の本質にある何かだとは思っています。
しかし、それは生きて生活している個人にとっては、毎日のように自分に突き付けられる課題です。
「しょうがない」と言ってしまっては、かわいい孫たちにも申し訳が立ちません。

愚行を避けるには、個人レベルでも、人間について少しでも深く見聞を広げ、予断を退けつつ考えなければならないと思っています。

yositaka

2019/05/06 URL 編集返信

No title
> 不二家 憩希さん
それは彼だけでなく、側近も含めかなりの人々の考えではなかったかと想像します。日本を突き動かしていたのは思想や目的というよりは、趨勢だったのかもしれません。
日本人の一人として、彼もまた、そこが弱かった。
そして現在も、この国に住む私たちは、その弱さを克服できたとはいいがたい気がします。

yositaka

2019/05/06 URL 編集返信

No title
昭和2年生まれの伯父の回想では昭和19年の暮れに勤労動員で内地にわたり汽車で東北・東海道を通り滋賀県の工場に行かされたそうです。そうして昭和20年4月に汽車で帰ったそうですが、名古屋、東京では街中が行く時とは一変して灰塵に帰していたのを目の当たりにしたということでした。
凄いなと思ったのは、伯父が内地にでているtき、内地から非力な女学生のお嬢さんが勤労奉仕で伯父の家(農家)に来ていたことで、北海道の農家の食糧事情はよかったのでご飯を食べに来たのだろうとのことでした。勤労奉仕も今風に言えば忖度されていたようです。
なお、日本軍の精神主義については片山杜秀の『線量計と機関銃』に仮説が提示されています。

シュレーゲル雨蛙

2019/05/06 URL 編集返信

No title
> シュレーゲル雨蛙さん
勤労奉仕の件は、本人の意志か家庭の事情か、それとも組織的な動きがあったのか、その背景が知りたいところですね。
片山杜秀の『線量計と機関銃』讀みました。今日も河出新書で出たばかりの「歴史という教養」を読了したところです。氏の歴史や人間の考え方についての鋭い洞察には感服させられますが、それ以上に印象的なのは、一見優しげに見える文章が、びっくりするような熱気と切迫感にあふれているところです。1960年生まれのこの学者は、まるで何かに追い立てられているように、それでいて客観から外れることなく語っている。ほだされました。

yositaka

2019/05/06 URL 編集返信

No title
> 戦争という愚行は人間の本質にある何かだとは思っています。
ほんとうに、ホロコーストから、イスラエルの行為をつなげて見るだけでも、絶望的です。
そしてそこに、私(たち)の「本質にある何か」が見えてきます。

このところアンプ遊びばかりで、本を読んでいません~;;。
片山さんの本、ちょっと手を出してみましょう‥‥。

> …その弱さを克服できたとはいいがたい気がします。
戦後3/4世紀の間、その「弱さ」を、むしろ巧妙に「育成」してきたのでは、と思います。

10連休、米国の「政府機関閉鎖」を想像しました。令和騒ぎには、違和感甚大です。
映画『主戦場』と『記者たち-衝撃と畏怖』は観にいかないとなー、と思っています…。

へうたむ

2019/05/06 URL 編集返信

No title
> へうたむさん
絶望的かもしれませんが、絶望というのはあまり生産的ではなく、面白くもないので、ネコパパはしません。ポジティプでいきます。

さて十連休、実際は休むどころではなく「何やってんでえ」と思っている人も多かったでしょう。実際休めた人も、全体の割合でいえば半分もいかない気がします。昨日も義父と墓参りに行ったんですが、街は活動していました。
連休取れる人は浮かれているけれど、働く人は黙って働いています。
「趨勢」と「現実」は違う。
周りを見て踊るのではなく、見極めて動くことから始めなければと思います。

yositaka

2019/05/07 URL 編集返信

No title
> へうたむさん
『記者たち-衝撃と畏怖』
調べてみましたが、残念ながら当地で派すでに上映終了したようです。別間機会に鑑賞したいと思います。

yositaka

2019/05/07 URL 編集返信

No title
> 絶望というのはあまり生産的ではなく、面白くもないので、ネコパパはしません。
これは大切ですね。私はいつもマイナス言説を成してしまいます…。
事態は「絶望的」でも思考と行動は「希望的」であるべきです。

『記者たち』‥‥あ、ほんとうだ、中部の上映館がありませんね;;。
東京では、初め有楽町の1館だけだったのが、客が増えたためか、渋谷と吉祥寺でも上映が始まりました。
ことによっては御地でも上映を再開するかも…。

※片山杜秀『線量計と機関銃』、注文しました。新書版は新刊書店で…。

へうたむ

2019/05/07 URL 編集返信

No title
> へうたむさん
評判で上映館が増えるというのは、流石に東京ですね。こちらでも再上映を期待したいと思います。
片山杜秀氏は、これまで異色の政治学者、そしてFM番組「クラシックの迷宮」など、現代音楽に強い音楽評論家として仕事を重ねてきた人ですが、
ここにきて新書が次々に出るなど、衆目を集めるメディアへの登場が増えてきました。
小熊英二氏らと並び、令和の論客として注目を集める存在になりそうです。今後の発言に注目していきたいと思っています。

yositaka

2019/05/07 URL 編集返信

No title
明石家さんまさんのTV番組”痛快!明石家電視台”に大阪フィルの団員14名が出演、いろいろなエピソードを楽しく話しています。https://dizm.mbs.jp/title/?program=akashiya&episode=73
さんまさんは自分では言いませんが、かなりの音楽ファンでもあり面白エピソードをテンポ良く引き出しています。
2019年05月13日 23:55 まで上記のサイトで無料で見ることができます。それ以降は有料です。

不二家 憩希

2019/05/07 URL 編集返信

No title
> 不二家 憩希さん
いやー大変面白く拝見いたしました。中でも「楽器は自分持ち」というオーケストラ団員の経済事情はそうとうに厳しくて、笑えない話でしたね。
いや、笑っていましたが…
さんまさんは音楽についても、そうとうな知識を隠し持っていると見ました。
やはり、只者ではない。

yositaka

2019/05/07 URL 編集返信

No title
徴兵で陸軍病院の軍医をしていた父の遺品を整理していた時、アルバムの傷痍軍人の写真を見ても他人事と思っていましたが将校行李の中から父と母の「防毒面」を見つけた時は、さすがに「ドキッ」としました。今も保管してあります。
小学生の頃、校庭近くに三菱航空機工場のコンクリート製防空壕?や整地用人力トロッコがあり又、名古屋城の堰堤の壊れたお堀にザリガニを取りに行って母にしかられたのを思い出しました。
家庭・国を守るに異論はありませんが、1国の指導者は、振り上げた拳を「自分も相手も」如何に降ろすかを熟慮して発議して欲しいですね。遠い異国の地に派兵する・・・論外ですね。
戦争において1人で1000人を殺せば英雄ですが、殺される1000人中の1人になる身になって考えなければ。

チャラン

2019/05/10 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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