斎藤美奈子氏、「ざんねんないきもの」に寸鉄

少し前、ベストセラーになっているという「ざんねんないきもの事典」について、少し辛口のコメントをした。

「イルカは寝ると溺れる」とか「リスのしっぽは取れやすく、一度取れると回復しない」とか…なんだか、生き物たちを気の毒な見世物にしているような気がしなくもない。
「生き物に一層親近感がわく」とか「残念な生態にも着目するという着眼点が素晴らしい」と賞賛されているようだけれど、人間から見て「残念な」なんていう言い方、ちょっと傲慢じゃないのかな。
そもそもこの「残念な」という形容動詞で名詞を修飾する昨今流行の言い回しを、ネコパパは、あまり好きになれない…というか、大嫌いだ!上から目線で、侮蔑的な語感。これを児童書のタイトルにする感覚って、どうなんだろうか。

昨年末、週刊朝日の読書欄を読んでいたら、こんなコラムを見つけた。(2017年12月29日号) 
筆者は斎藤美奈子氏。



相変わらずこの本を読んでいないネコパパだけれど、ますます読む気をなくしてしまうなあ。どう考えても尺度を「人間」一本だけにして、「上から目線」で嗤う内容。相手が動物で何も文句を言わないからって…
斎藤さんは、おそらく皮肉なんだろうけれど「でもまあ、子ども向けの本ですしね。ちょっと見下した表現がウケる時代なんだろうね」なんて言ってる。子ども向けの本だから、こんな「ウケ」でもいい…のでしょうか。

アライグマの記述の間違いを正しているのは鋭いです。この本の筆者は「正確さ」よりも「ウケる」表現を優先していることがわかってしまいました。ところで斎藤さん、アライグマと一緒に神社へいって…というのは、どういうシチュエーションなんでしょう。そっちの方も気になるなあ。
関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメント(6)
No title
私も、この本は読んでいませんが、さすが斎藤美奈子さん、この感想は「らしいな」と笑わせてもらいました。
いつもながら彼女の一刀両断の書評は、意見が異なっても心地よいものがあります。

gustav_xxx_2003

2018/01/25 URL 編集返信

No title
アライグマは昨年我が家の玄関に現れました。誰かが飼っていたんだろうと思います。荒いところもあるけれど、憎めない動物です。
記事を読んで、一寸の虫にも五分の魂という諺を思いだしました。ただし、残念なことに、息には親戚から当該本が送られてきました。息は楽しんでいたようです。虫取りや魚掬いをたくさん楽しんでいる子どもには、残年を残念と思わない感性が育っていると信じたいです。
受け狙いはいまここに蔓延していますから。昔話絵本なんかも……。

シュレーゲル雨蛙

2018/01/25 URL 編集返信

No title
この本,読みました。ネコパパさんと同じことを感じながらも,けっこうおもしろかったです。しかし,一方的な見方であることは確かですよね。同じ著者が,こんどはそれぞれの動物からの反論を書くか,別の人でもいいので,昆虫とか,魚とか,鳥などから見た「ヒトの残念なところ」をおもしろおかしく書いてもらえればさらにおもしろくなると思います。

_リ_キ_

2018/01/25 URL 編集返信

No title
> gustavさん
斎藤美奈子さんは児童書はあまり論評しないんですが、取り上げるとなると専門家はだしの切り口を見せてくれるので、油断できません。
他にもあるようでしたらぜひ教えてください。

yositaka

2018/01/25 URL 編集返信

No title
> シュレーゲル雨蛙さん
荒いからアライグマなんですね。
アニメ人気から一時輸入されたものの、その野性味がペットとしては合わず、捨てられたものが日本中に跋扈する結果になっているようです。これは決して彼らの責任ではありません。
子どもにとってはどんな本も面白ければ良い本です。いろいろな見方、いろいろな面白さがあることを知ることも大事ですよね。昔話絵本、おすすめがあったら教えてください。

yositaka

2018/01/25 URL 編集返信

No title
> リキさん
それぞれの動物からの反論
昆虫とか,魚とか,鳥などから見た「ヒトの残念なところ」
それは面白いアイデアです!
出版界は2匹目、3匹目のドジョウを狙うところですから、案外もう企画が進んでいるかもしれません。

yositaka

2018/01/25 URL 編集返信

コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

ご訪問ありがとうございます

月別アーカイブ

検索フォーム

QRコード

QR