セカンドマスターテープの音に仰天!

1月某日。
もと「エヂソン」のマスターの一人、Iさんのお宅にお邪魔してきました。
チャランさん、それにご友人のKさんも一緒です。
Kさんはティアックのオープンリールデッキをご持参。大変な重量です。

4人で楽しい音楽のひと時を過ごしました。なにしろピクトローラの大型蓄音器もありますし、オーディオはマッキントッシュのアンプで稼働するJBL4341。



レコードプレーヤーはSPも再生可能なトーレンス124です。



たくさんのレコードを楽しんだのですが、
とりわけ後半、Kさん持参のオープンテープデッキが、放送局所蔵品と思われる2トラ38の、「セカンドマスターテープ」を再生した音には、仰天してしまいました。
その前に聴いたものの記憶が、すっかり吹っ飛んでしまうくらいでした。



■初めて聞くような新鮮さ

フランク・シナトラの1966年のコンサート・ライヴ。



デイブ・ブルーベックの「タイム・アウト」



ブルーノ・ワルター指揮コロムビア交響楽団のマーラー、交響曲第1番「巨人」のフィナーレ。



そしてベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の
マーラー、交響曲第2番「復活」第5楽章。



かなりの大音量で聞いたせいもあるのですが、
音の遠近感がとんでもなく深く、まるで録音現場で聞いているみたいです。そして、会場のアコースティックの違いもはっきりとわかる。
シナトラのライヴでは聴衆の息遣いやステージの軋みが生々しく、
ブルーベックは自分の記憶にあるこの盤の音とはずいぶん違うもので、同じ録音を聴いているとは到底思えない感触でした。

ハイティンクの「復活」は、
ややマイクをf離して、会場コンセルトヘボウ全体の音を拾った感じで、オーケストラの個々の楽器がよく溶け合っています。そして、なんといっても合唱の響きがすばらしい。
幅広い音域で、フォルティッシモのビビリなどのストレスが全く感じられないのは驚異的です。そして、どれだけ音が大きくなっても、力みのかけらもなく、きっちりと音楽をコントロールしていくハイティンクの指揮。
1968年のフィリップス、アナログ全盛期の録音を満喫しました。

しかしまあ、一番の驚きはワルターの「巨人」でした。
1961年の収録。彼のステレオ録音シリーズでは指折りの演奏で、優秀録音としても知られた一枚ですが、それでもこのダイナミックレンジと奥行きの深さには、まいった!
平面的な演像が、3Dに変貌したような立体感です。

このときは、マーラーの交響曲全集を依頼され、着手したばかりのレナード・バーンスタインがスタジオに聴きに来ていて、ワルターの演奏に驚き、同曲の録音を6年後に延期したという話があります。
眼前でこれを聴いたなら、さぞかし…と思わせました。
終結部分、ワルターはスコアに書き込まれた細かいテンポの変化など一切無視して、不動のテンポで進めていきます。確信に満ちた演奏の放つ覇気みたいなものが、細部までくっきり明晰な響きの中からあふれ出てきます。
ワルター・ファンのネコパパですが、この曲はマーラーの中でも特に聴かない方です。それだけに、このセカンドマスターの音は、初めて聞くような新鮮さがありました。

マスターIさん、Kさん、ありがとうございました。
またお邪魔します!
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コメント

コメント(6)
No title
<セカンドマスターの音は、初めて聞くような新鮮さ>・・・いやぁ~~~~~ 聴いてみたいですね~~
それにしても磁気テープの劣化が無いのですかね。驚きです。

HIROちゃん

2018/01/21 URL 編集返信

No title
> HIROちゃんさん
平林直哉さんが最近、この種の市販されていないテープから起こしたCDを盛んに出しているので、どうやって入手しているのだろう、と不思議に思っていましたが、ようやく理由が分かりました。放送局用や市販テープのためのマスター、あるいは音源デジタル化によって不要となったものなど、相当数の放出品が市場に出ていたのですね。
聞かせていただいたテープの状態は未使用と思われるほどの美品で、劣化も感じられません。60年代のセカンドコピーがこの状態だとしたら、自社保管のマスターもさぞかし…と思ってしまいますが、個体差はやはりあるでしょうね。

yositaka

2018/01/21 URL 編集返信

No title
この記事のセカンドマスターテープとは、レコード会社のマスターテープから作ったものですか?それが市場に出回っているということですか?知りませんでした。
セカンドマスターと言えば実質上マスターテープですからね。
親テープとセカンドを聴き比べてもまず聞き分けられないらしいです。

不二家 憩希

2018/01/22 URL 編集返信

No title
Kさん、一昨年友人からテープを譲り受け音の良さに感激して自分のテープレコーダーを購入されました。ネコパパさんのSPプレーヤー購入と同じですね。
又、「レコード会社では、テープのコピーサービスがあつた。」そうでセカンドコピーは、オリジナルLPの1A.1Bと同じです。
マーラーのテープ生禄のように新鮮で凄かったですね。

チャラン

2018/01/22 URL 編集返信

No title
> 不二家 憩希さん
聞かせていただいたものは、リールに英語で「セカンドマスター、消去禁止」という意味のラベルが張ってあるだけでしたので、それ以上のことはわかりません。
海外のオークションに出ていたとのことです。
これらが果たしてどれくらいマンタテープに近いものかは不明ですが、私の聴感上では市販CDとは次元が違うという実感はありました。

yositaka

2018/01/22 URL 編集返信

No title
> チャランさん
コピーサービスですか。そのサービスは放送局などの関係者でなくても受けることができたのでしょうか。アメリカでしたら、マニア向けの高価格のサービスがあったとしても不思議ではありませんね。近年の日本でも、オクタヴィア・レコードがマスターコピーとして高価なCDRを販売していますから。

yositaka

2018/01/22 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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