痛恨!大阪国際児童文学館の廃館決定

残念なことに、廃館が決定しました。
ずっと反対を続けてこられたひこ・田中さん、および理事長の松井直さんのメッセージを転載します。


 多くの方々と存続のために動き、十分な結果を得ましたが、政治的な思惑と、あの人物の奇妙なこだわりのために、児童文学館の廃館が決まりました。
「ご協力を感謝いたします」というのが、「ご挨拶」なのでしょうが、協力ではなく参加くださったと思いますので、やめておきます。
 私は、児童文学館の開館以前から知っていますので、怒りもありますが、この理不尽さに、職員の悔しさはいかばかりかと思います。
 私は、その終焉と、資料の行方をまだ追いますけれど、とりあえずはここで一区切りにします。
 お疲れ様でした。

 世の中「学力」の競争だけでは楽しくないよってことを、子どもに伝えるために、それぞれの出来ることを色々続けて行きましょうよ。(ひこ・田中)【児童文学評論】 No.133号2009年3月27日




■ 当財団をとりまく現状について(ご報告 その4)サイト「児童文学書評」よりhttp://www.iiclo.or.jp/hp/genjyo4.html

 前略、平素から当財団の運営に関しまして、ご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。当財団をとりまく現状について、ご報告させていただきます。

 大阪府においては、2月24日から開かれておりました2月定例府議会が3月23日に閉会しました。今回の府議会においては、大阪府から「当館の廃止条例案」および府立中央図書館への移転に係る経費を含めた「21年度当初予算案」が提案され、審議されました。結果、現地存続を願う私どもの思いもむなしく、両案とも可決・成立となりました。

 昨年の9月府議会において、多くの皆様方から絶大なご支援をいただく中で、「当館の存続に関する請願書」が全会一致で採択されたにもかかわらず、大阪府は、「財団は抜本的見直し(21年度中)、施設は21年度中に廃止し、中央図書館へ移転する」という従前からの方針を変えることはありませんでした。

 1月21日には、初めて知事と当財団、資料寄贈者や関係者との意見交換会がもたれ、その後も引き続き教育委員会との協議を継続していました。また、この間、資料寄贈者は、2月25日に大阪府に対し資料の返還要望、さらに3月16日には返還を求める訴訟を大阪地方裁判所に起こされたことも報道されています。にもかかわらず大阪府は議会提案を推し進め、このような結果になりましたことは、まことに残念至極であります。

 当館廃止条例の施行期日(閉館日)は、後日、教育委員会規則で定められることになりますが、今のところ平成21年度中を予定されているようであります。とすれば、長くてあと1年、当財団として今後取るべき対応はどうあるべきか、まさに厳しい判断を早急に迫られている状況にあります。

 そのため、当財団といたしましては、3月26日に理事会を開催し、今後の対応について協議いたしました。問題の大きさから、ただちに結論が出せる性格のものではありませんので、理事長をトップとする「経営特別委員会」を立ち上げ、鋭意、検討・対応していくことといたしました。

 当館の置かれているまことに厳しい現状をふまえ、今後の進路選択を誤ることのないよう、関係団体とも一層連携を密にし、各方面のご理解をいただきながら全力を尽くす覚悟であります。今後ともご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。


平成21年3月27日              財団法人 大阪国際児童文学館理事長  松居 直



あの人物とは、言うまでもなく橋下知事です。
この事件、学問としての児童文学というものの、わが国での位置や評価、見られ方というものを後世に伝える貴重な出来事となるでしょう。
「恥の歴史」がまた一つ増えてしまったと感じます。
願わくば今年度中に国際児童文学館を再訪し、追悼の意だけでも著したいと思っているところです。


ところで松井直さんといえば、先日も生活クラブ生協の書評紙『本の花束』第一面に写真入りで絵本の紹介記事を載せておられました。
児童書出版社としての福音館を立ち上げ、日本の絵本・児童文学の土台を築いた重要人物です。
しかし残念ながら、この記事には、大阪国際児童文学館の存亡問題については一言もありませんでした。
松井さんの影響力、発言力は決して小さくないと思います。
それなのに、少なくとも私には、アンテナが低いためか、彼が積極的に存続のためのメッセージを伝えていたという印象がありません。
何か事情があったのでしょうか。
誤解であれば、どなたか、教えていただければ。

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コメント

コメント(2)
No title
まさに痛恨ですね。遅ればせながら,先日,大阪国際児童文学館を訪れて,はじめて酷い文化破壊の実態を知りました。

トラックバックさせて下さい。

NONAJUN

2009/11/19 URL 編集返信

No title
コメントありがとうございます。
トラックバックの記事も読ませていただきました。
日本が世界に誇る文化施設も、価値のわからない人にとっては無用の長物でしかないのです。
この価値がわからなくて子どもや教育を語るとは、何と大胆なことでしょう。
それでも、これが多数派を占めるのが我が国の悲しい現実です。といって絶望はしませんが…児童文学に絶望は似合いませんからね。

yositaka

2009/11/19 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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