『赤い鳥』以前の子ども雑誌に光を当てる展覧会が開催

地元美術館で興味深い展覧会が開催されます。
大正期の雑誌『子供之友』に掲載された著名な挿絵画家の原画を中心に、大正期の絵雑誌における子どもに向けた美術の世界を紹介するものです。




注目したいのは、この雑誌の創刊が1914年であること。

児童文学史に名高い『赤い鳥』(1918年創刊)よりも以前の創刊。でも、決して注目度は高くなかったのではないでしょうか。
ネコパパも正直
「えっ、それってどんな雑誌だったっけ。福音館?」
と思ってしまいました。
でも展覧会の案内チラシをざっと見るだけでも、なんだか凄い雑誌のようです。

期間中の6月3日(土)には、
日本児童文学学会中部支部の主催による公開研究会「大正期の子ども文化をめぐって」も開催されます。
こちらもぜひ参加したいと思います。



刈谷市美術館ホームページより引用

描かれた大正モダン・キッズ~ 婦人之友社『子供之友』原画展

『子供之友』は婦人之友社から1914年に創刊され、大正から戦中の子どもたちに愛読されました。童話、伝記読物、漫画など多彩な内容で、北澤楽天、竹久夢二、武井武雄らの魅力的な作品が毎号誌面を飾りました。モダニズムの時代に花開いた幼年絵雑誌の軌跡を、原画150余点や同時代の雑誌などで辿り、その芸術性を紹介します。
【会期】平成29年4月22日(土曜)から平成29年6月4日(日曜)
【休館日】 月曜日(ただし5月1日は開館)
【会場】全館
【開館時間】午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
【会場】全館
【入場料】一般900円(700円)、学生700円(500円)、中学生以下入場無料
( )内は前売及び20名以上の団体料金
 
【主催】刈谷市美術館、NHKプラネット中部、朝日新聞社
【特別協力】婦人之友社
【協力】愛知学泉大学
【後援】一般社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)、絵本学会、愛知県教育委員会
図版=村山知義 表紙原画『子供之友』1924年3月号 婦人之友社蔵

会期中の特別呈茶のご案内
会期中、美術館隣の茶室「佐喜知庵」にて展覧会にちなんだ和菓子(数量限定)と抹茶でおもてなしいたします。

■展覧会内容の紹介

子どもたちに向けた、モダニズムの新たな文化が花開いた大正期。自由な風潮のなか、『子供之友』は、1914年(大正3)4月に婦人之友社の創業者羽仁もと子、吉一によって創刊されました。
その後、1943年(昭和18)に第二次世界大戦下における用紙制限によって休刊するまでの30年間、子どもの自立による近代的な人間育成を一貫して掲げ、生活教育を積極的に展開した絵雑誌として、童話や伝記読物、漫画やクイズなどの多彩な内容で多くの子どもたちから愛されました。
創刊より絵画主任を務めた北澤楽天の洒脱でユーモアあふれる表現に、竹久夢二の豊かな情感が加味され、『子供之友』は当初から高い芸術性を誇りました。後年、童画家第一世代と呼ばれる武井武雄、村山知義らも独自の作品を発表し、休刊まで多彩な画家たちの魅力的な作品が毎号を飾りました。

今回の展覧会では、北澤楽天、竹久夢二、武井武雄、村山知義を中心に、最終号を飾った深沢紅子にいたる数々の画家たちが『子供之友』のために描いた原画約150点を一堂に展示し、その芸術性とともに、絵雑誌における子どもに向けた美術の世界を紹介するものです。
子どもたちを取り巻く社会環境が激動する今だからこそ、『子供之友』の歩みは、未来の大人である子どもたちに何をすべきか、その指針を与えてくれるに違いありません。
また、原画とあわせて雑誌『子供之友』の展示や、明治末から戦前までに創刊された絵雑誌の流れを振り返る特別展示も行います。

■会期中のイベント

公開研究会「大正期の子ども文化をめぐって」
母の日スペシャル 親子無料デー!
紙でつくるお話ポップアップカード(事前申込が必要です。)
贈りものカードづくり(事前申込が必要です。)
学芸員によるギャラリー・トーク

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コメント

コメント(7)
No title
婦人之友社の子ども雑誌ですね。羽仁もと子の創設した友の会。1903年に婦人之友を出版していたのでした。明治期に、主婦という考えを立ち上げ、家庭(ホーム)を作って行った流れの中で、大正以後に大きく伸びる子ども文化も準備されていたというぶんみゃくでしょうか。重信幸彦さんの『お話と家庭のの近代』(久山社)が思い起こされます。(じつは蛙の母は、蛙友の会会員でした。)近くならば、行きたいのですが。

シュレーゲル雨蛙

2017/04/17 URL 編集返信

No title
> シュレーゲル雨蛙さん
羽仁もと子といえば、大正期の自由主義教育をリードした人として教育史に名を残していますが、日本初の女性ジャーナリストとして家庭文化の啓発に務めた人でもあったのですね。
ウィキによると、なんと!福音館の「こどものとも」は、同誌よりし誌名を委譲されたのだそうです。歴史の糸は脈々と繋がっていたのですね。

yositaka

2017/04/17 URL 編集返信

No title
竹久夢二31歳の「花ひらく」は、他の作品と違い足が地に着いた子供に対する大人の思いがこもった作品と私は、感じます。
夢二でなかったら、切り口満載の教材として取上げて欲しい作品ですね。
婦人之友と婦人公論は、母と姉が定期購読していた雑誌もちろん男子の私は内容を知らないが子供之友は母親視点の雑誌かなと推測しています・・・夢二を視に刈谷市美術館に行ってきます。

チャラン

2017/04/19 URL 編集返信

No title
> チャランさん
確かにこれは若い女性を描いた叙情画とは違う雰囲気を持っています。夢二のえがく子供は動きと生命力が感じられますね。ところでこの構図、イギリスの絵本作家の始祖ケイト・グリーナウェイが1888年に描いた「ハーメルンの笛吹き」の表紙によく似ています。「花ひらく」は27年後の作ですので、彼は子どもの描き方をグリーナウェイの絵本で学んだのかもしれません。

yositaka

2017/04/20 URL 編集返信

No title
yositakaさん

おはようございます\(^-^)/

一昨日 ラジオを聴きながら何時ものお遊びをしておりましたら こんな文脈を語り始めました。

私は 一時間前 友人と食事をしていました、、、、、
(途中 割愛します)
わたしは◯◯年前 彼女と幸せな時間を持っていました、、、、

とラジオの中の物語はどんどん過去に遡って行きます。

すると物語の主人公は24歳で有ることが分かって来ます。

ずっと聞いていると どうやらこれは戦争で死んだ兵士のこと" と言う絵本の事を喋っていたと言うことが分かりました。

そしてこのラジオでは 戦場に行って死ぬのはいつの時代も 若者であり、戦争に導いた狂った主導者(大人)は生き延びている。

きな臭くなって来た日本を含む国際情勢ですが 何故 平和への道を探さず安易に戦う道を選ぶのか?

この絵本を読んで見ます。

何時もナイスポチ、コメありがとうございます。


ではでは

Yさん

2017/04/24 URL 編集返信

No title
> Yさん
この絵本は未読です。検索したところ、1997年にベネッセから出版され、2001年にメディアファクトリーから再刊。しかしそれも現在は品切れになっているようです。
「今は、のどかな森のほとり、ひとりの兵士が死んでいる。1時間前、兵士は生きていて闘っていた。2時間前、兵士はひとり道に迷っていた。…10日前、恋人にプロポーズをし将来を誓い合った。バスケットボールが好きで高校時代は毎日していた。8歳の時、近所の犬の顔に落書きをしておこられた」…といった、死んだ兵士のときを遡るストーリーらしいですが、短期間に再刊絶版を繰り返すのは腑に落ちません。
なにか事情があるのでしょうか。気になってきました…

yositaka

2017/04/24 URL 編集返信

No title
yositakaさん

おはようございます♪♪

記憶があいまいで適当な文章を書いてしまいました。(^^;)

平和の中の若人が、、、、短期間の間に戦士に至る
これは現在だってあり得ない話ではないと思うのですよ。

先の事は分りません、、、、。

ではでは

Yさん

2017/04/24 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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