蓄音器カフェ「エヂソン」 第1回サロン・コンサート

オルカ・フィルの演奏会の後、雨模様の中をネコパパが向かったのは
「蓄音器カフェ エヂソン」




開店して初めての「サロン・コンサート」を聴くためです。
開始ギリギリに飛び込んだところ、小さなお店の空間は人でぎっしりです。詰めて15人くらいがやっとのお店に、26人ですから…
でも、いい雰囲気でした。平均年齢は高いですが、ご夫婦で来店の方や、若い男性もいらっしゃる。
しかも当夜のレコード係は、白いベレー帽の似合う、妙齢の女性。まるで昭和初期にタイムスリップしたかのようです。
この雰囲気を感じ取ったのか、名器HMV163も、ベストコンディションの妙音を奏でてくれました。



 
蓄音器カフェ エヂソン 第1回サロン・コンサート

第1部 スイング時代のジャズ・ヴォーカル
解説 井上 雅紀氏

1.     ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー  サラ・ヴォーン



2.     セプテンバー・ソング  フランク・シナトラ
3.     ユーア・ゲッテイング・トゥ・ビー・ア・ハビット・ウィズ・ミー  ドリス・デイ
4.     霧の日  フレッド・アステア
5.     明るい表通りで  トミー・ドーシー楽団 コーラス:センチメンタリスツ
6.     マイ・メランコリー・ベイビー  ビング・クロスビー


7.     恋とはどんなもの  アニタ・オデイ
8.     スイング・フォー・セール  ミルズ・ブラザーズ
9.     暗い日曜日  ビリー・ホリディ
10.  ハウ・ハイ・ザ・ムーン  エラ・フィッツジェラルド



11.  スイート・ロレイン  ナット・キング・コール
 
粋な蝶ネクタイ姿で登場した井上さんのご紹介で、ジャズ・ヴォーカルの名品が次々に。
「歌が踊っているような」フレッド・アステア、アメリカでは誰もが真っ先に挙げる人気者のビング・クロスビー、崩したジャズ調で原曲がわからないアニタ・オデイ、当時から「おじさん好み」と言われた低音コーラスのミルス・ブラザース、調子のよいときしか「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」を歌わなかったエラ…話題豊富なだけでなく、短く紹介するときのネタの選び方も絶妙です。
どれも素晴らしかったけれど、とりわけ最後のキング・コール、歌はもちろん、中間部でのピアノとギターの絶妙な絡みが強く印象に残りました。
ビリー・ホリデイも凄い。孤独や絶望ばかりが強調される歌手ですが、ネコパパはむしろ、意地でも生き抜こうとする底力を彼女の歌から感じます。
代表的な歌手をずらり揃えた、王道の選曲に、一同すっかり聴き入っていました。

 
第2部 アルゼンチン・タンゴと歌謡曲
解説 勝原 良太氏

1.     たそがれオルガニート クリストバル・エレーロ楽団  1953年


2.     老いし母の為に ロシータ・キロガ
3.     センチメンタル ダイナ 笠置シズ子 1947
4.     街頭 三浦洸一 1958



 
クリストバル・エレ―ロ楽団の高音質と切れの良さにはまいりました。
素性が全く不明の楽団というのもミステリアスですね。
一方、「語るように歌う」独特のとっつきにくい、と勝原さんのおっしゃるキロガも、面白く聞きました。ちょっとファドのアマリア・ロドリゲスの歌を思い出しました。
勝原さんはキロガの歌に魅了されて半年くらい彼女のレコードしか聞かなかった時期があったそうです。ジャンルはともかく「はまる」気持ちは世界共通ですよね。
2曲の「歌謡曲」も、今は「歌曲」に聞こえます。
笠置シズ子はジャズの味わい濃厚ですし、「街頭」なんて、ちょっと「スターダスト」を思わせる曲想が新鮮でした。
 
ネコパパ、調子に乗ってその後の夕食会にも参加して、愉しいひと時を過ごしました。
そこで、井上さんから思わぬ提案が…
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コメント

コメント(6)
No title
こんばんは♪♪

蓄音機、、、、銀座の専門店で聴いたギターのSP盤の音が異常に生々しく耳に残っております。

誰かが言っておりましたが ”SP盤には物凄い音楽のエネルギーが入っている” と。

この試聴会もさぞかしエネルギーに満ちたものであったと想像しております。


ではでは

Yさん

2017/02/02 URL 編集返信

No title
> Yさん
蓄音器の音の特徴は中域が膨らみ、強い輪郭線を描いて鳴るところです。音量も、体験したことがない人は信じてくれないほど大きく、手ごたえがあります。
また、録音自体も直接音がしっかり収録され、エコーなどで音を加工することは、ゼロとは言えないでしょうが、まず少ない。歌など、現代の録音よりずっと生音に近いと言えます。こういうのが今風の音に慣れた若い人たちにどう感じられるのか、今後機会があればぜひ尋ねてみたいと思っています。
ところでYさんの秘密基地には、蓄音器はないのですか。

yositaka

2017/02/03 URL 編集返信

No title
タンゴ歌手のロシータ・キロガSP時代の人なのでSPで聴きたかった。
エヂソンさん、同時代のアスセナ・マイサニのSPをお持ちでしたら聴かして頂きたいですね。
アルゼンチンは、スペイン領だったのでアマリア・ロドリゲスのファド(ポルトガル)のDNAが流れているのでしょうね。
井上さんの提案 開店最初の客としてケーキを頂いたのでお受けしなくては、私の出来ることがあればお手伝いします。

チャラン

2017/02/03 URL 編集返信

No title
> チャランさん
キロガの歌唱は唯一無二で、後継者はないのだそうです。どの分野にもそういう人はいますね。ジャズならビリー・ホリデイ、クラシックならマリア・カラスといったところでしょうか。アスセナ・マイサニも聴けるといいですね。
提案については今後話し合っていく予定です。チャランさんの盤も、あてにしています。

yositaka

2017/02/03 URL 編集返信

No title
yositakaさん

こんにちは\(^-^)/

私は1台 USA ビクターのポータブルを持っています。ただしこれはサウンドBOXがビビっておりますのでオリジナルの音とはほど遠いと思われます。また筺体が鉄板なので カンカンとした響きが付きまとっていて聴いていて楽しくありません。(^_^;) クレデンザのホーンを自作したいと思って随分資料を集めました。SP盤も段ボール箱に7個ほど有るので何とか良い音の蓄音機が欲しいとは思っておりますが、、、、高価で買えません(^_^;)




ではでは

Yさん

2017/02/03 URL 編集返信

No title
> Yさん

おおー、やっぱりお持ちでしたか。SP盤も。盤は割れない限りは、多少ヒビが入っていても再生できるのが凄いところです。Yさん腕前なら、クレデンザまではいかなくても、修復可能な蓄音器に出会えそうな気がします。無根拠ですが…
これまで聞いた経験だと、筺体の大きさによる音の差は思ったより少ないと感じています。

yositaka

2017/02/03 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

ご訪問ありがとうございます

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