オスプレイ事故 不時着か墜落か

米軍オスプレイが不時着 機体バラバラに
NHKニュース 12月14日 4時56分

13日夜、沖縄県名護市の東の海上でアメリカ軍の輸送機オスプレイが不時着し、乗っていた5人全員が救助されました。このうち2人がけがをしていて、防衛省はアメリカ軍に連絡をとって当時の詳しい状況の確認を進めています。
防衛省によりますと、13日午後9時半ごろ、沖縄県名護市の東およそ1キロの海上で、アメリカ軍の輸送機オスプレイ1機が不時着しました。このオスプレイには、アメリカ兵5人が搭乗していて、アメリカ軍のHH60救難ヘリコプターが13日夜遅く、5人全員を救助しました。5人とも命に別状はなく、このうち、2人がけがをしているということですが、けがの程度などはわかっていません。
不時着した機体は、沖縄県宜野湾市にあるアメリカ軍普天間基地に所属していますが、当時の状況や事故の原因はわかっていないということです。現場付近の上空ではオスプレイが訓練のため飛行する様子がたびたび確認されていて、防衛省はアメリカ軍に連絡をとって当時の詳しい状況について確認を進めています。
午前7時前、NHKのヘリコプターが上空から撮影した映像では、海岸近くの浅瀬で、翼や胴体がバラバラになったオスプレイの機体が波に揺られている様子が確認できました。その直後の7時すぎには満潮を迎え、未明に浅瀬の岩の上で確認できた機体の大部分が、満ちてきた海水につかった状態になりました。また、翼の一部は離れた場所に浮いているほか、周辺では小さな部品のようなものも浮いているのが確認できます。名護市広報渉外課の仲里幸一郎課長はNHKの取材に対し、「事故を起こすのは言語道断で、かねてから機体の安全性が疑問視されていただけに許せない」と話していました。


【天声人語不時着か墜落か
朝日新聞デジタル 2016年12月15日05時00分
社会心理学に「正常性バイアス」という用語がある。事故や災害が起きたとき「きっと大したことじゃない」と自らに都合よく解釈し、事の深刻さを見誤ることをいう▼この現象は2001年秋の米同時多発テロでも起きた。旅客機に突っ込まれた高層ビルからすぐには避難しなかった人たちがいた。「ここは大丈夫」「すぐ収まるログイン前の続き」。そんな思い込みからか避難が遅れ、ビルの倒壊に巻き込まれた▼おととい沖縄の海岸近くに米軍のオスプレイが落ちた。米軍と日本政府はひたすら「不時着だ」と説明するが、都合のよい解釈の押しつけではないか。砕け散った機体からは「墜落」との言葉しか浮かばない▼「パイロットは住宅、住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」。事故後の在沖米軍トップの発言は信じがたい。「大した事故ではない」との思い込みゆえか。空を見上げて不安におびえながら暮らす住民のことなど眼中にないようだ▼〈ベビーカー押す母親の上空をオスプレイ行く戦闘機行く〉水辺あお。政府はオスプレイの必要性を説く際、きまって東アジアの軍事的緊張に対する「抑止力」を言う。国を守るはずの抑止力が空から落ちて生活を破壊する矛盾は語らない▼本土の住民にとっても決して対岸の火事ではない。オスプレイはこれから東京などにも配備され、各地の空を飛ぶ予定だ。「私のまちには落ちるわけがない」「落ちても大したことはない」。そんなバイアスからわが身を解放しなければならない。
■ネコパパ感想
これを「不時着」と呼ぶ言語感覚を、どう考えれば良いのでしょうか。沖縄で唯一、米軍機が上空を飛ばない場所は、米軍の住宅地だそうです。アメリカ本国でも、住宅地上空では決して飛ばない。しかし沖縄は事情が違い、日本国民の住む上空は飛行が認められている。もしも海上でなく人の住む場所でこのような出来事があったとしても、それは不時着なのでしょうね。「パイロットは住宅、住民に…」の文言は「日本の住宅住民の上空をオスプレイが飛ぶのは当然だ。もしも何かあったとしたら、それはパイロットの腕が悪かったせいなのだ。そうなったら仕方がないだろう」といっているようにも聞こえます。それは日本の住民は当然のこと、自国のパイロットも捨て駒としか見ていないアメリカ政府の奢りの意識をあらわにしているように思います。
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コメント

コメント(10)
No title
安楽庵策伝『醒睡笑』の笑話の部立て(分類)に、たしか「謂はば謂はるゝ物の由来」というのがあったと思います。最近の政治屋の物言いのほとんどがこの部立ての範疇に入るのではないかと危惧しています。ことばが薄っぺらです。

シュレーゲル雨蛙

2016/12/15 URL 編集返信

No title
> シュレーゲル雨蛙さん
皆さんに『醒睡笑』を読んでいただき、嘘いつわりの文言を見破るよすがにしてほしいと思いますね。
同書によると「嘘」の由来は「うそ」という鳥の鳴き声が琴の音に似ているからだそうですが、これってホント?

yositaka

2016/12/15 URL 編集返信

No title
CNN辺りはどう書いているのかと見ると、『U.S. military Osprey makes water crash-landing near Okinawa』でした。『米軍オスプレイが沖縄近くの海面に「衝突・着陸」』です。
なんか、英語が一番良く分かります。(汗)
日本語は「不時着」と「墜落」の2種類しかなく、ちと不便です。「不時着」はforced-landingって感じ(燃料切れ等のトラブルで予定外の着陸を強いられる)ですし、「墜落」はcrashですね。crash-landingに「胴体着陸」って言葉を充てることもありますが、この場合はちょっと違うなぁ。
どこぞの防衛官僚は、crash-landingに適訳がない点を、巧みに突いてきたものと思われます。(笑)

みっち

2016/12/15 URL 編集返信

No title
> みっちさん
いや、私はこういうのを「巧み」とは言いたくないです。
適訳がないとすれば、日本人の意識には航空機のlandingは「着陸」と「墜落」の二つである、という認識があるということだと思います。
とすれば、crash-landingもそのどちらかです。これが「不時着」でないのなら「墜落」とするのが日本語としては順当と思います。
そうすると防衛官僚は「巧みに突いてきた」のではなく「意図的に情報操作をした」と考えるのが妥当ではないかと思います。

yositaka

2016/12/15 URL 編集返信

No title
フォーリンラブ 故意に 落ちたのです。

ひきこ杜

2016/12/15 URL 編集返信

No title
さらに詳しく見てみました。
米軍準機関誌Stars and Stripesの12月13日第一報では、『A Marine Corps MV-22 Osprey crashed off the coast of Okinawa, Japan, the Marines said Tuesday.』となっています。「crash墜落」と言う表現です。さらに、『The Marines described the crash as a “shallow landing” 』『海兵隊はこの墜落を「浅瀬への着水」と説明している』とあるので、どうも、この「浅瀬への着水」が、防衛省の「不時着」の原語のようですね。
そうであるなら、防衛省は「オスプレイが墜落した。米軍側はこの墜落を、浅瀬へ着水を試みたものであると言っている」とすべきでしたね。

みっち

2016/12/15 URL 編集返信

No title
> ひきこ杜さん
なるほど!

yositaka

2016/12/16 URL 編集返信

No title
> みっちさん
それならとても納得がいきます。
日本政府は米軍が事実を報告しているのを、わざわざ改変していると解釈できます。やはり、軋轢を起こさないための意図的な操作でしょう。今日の新聞をみると、その目論見は上手くいっていないようです。

yositaka

2016/12/16 URL 編集返信

No title
オスプレイ、飛行機のように水平飛行中なら不時着ですし、へりのように垂直(降下)飛行中なら墜落です。
この機体水平から垂直に切替える時によく落ちていますね。
米軍も落ちることを前提にして、海上で訓練している。(想定内)
米軍は、事実を報告して信頼・協力関係を構築しているのに対して日本は、落ちないことを前提にしているから報告がおかしくなり不信感をもたれますね。
原発・豊洲・オリンピック等メリットを優先し、リスクに蓋をするから不信感を持たれ責任の所在があいまいになるのでしょか。

チャラン

2016/12/16 URL 編集返信

No title
> チャランさん
「パニックを防ぐ」という名目で、根拠のない希望的推測をするのが日本政府のお家芸です。リスクを避けるというより、責任逃れに腐心するあまりこういう言動が口を突いて出るのでしょう。
用心しないといけないと思います。そもそも「パニック」などと軽々しく口にするのは、国民を見下している証拠です。

yositaka

2016/12/16 URL 編集返信

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yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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