好きな本しか置かない本屋さんの、絵本エッセイ

絵本といっしょに まっすぐまっすぐ




鈴木潤

2016.6.5
アノニマスタジオ
本体価格1500(税別)
 

知らない絵本は見たくなる
知ってる絵本も見直したくなる

谷川俊太郎(帯文より)

 
先日四日市の子どもの本専門店『メリーゴーランド』でみつけて、買っていこうと思ったその一瞬、最後の一冊が売り切れてしまいました。
その後、ネコパパが通い詰めている近隣書店で平積みにされているのを発見!
 
『メリーゴーランド京都』店長の鈴木潤さんが、その日のちょっとした出来事とともに一冊の絵本(児童文学も含みます)を紹介していくエッセイ集。2007年に開店してから10年間書き続けてこられたのが、こうして一冊の本になりました。
 
なにしろ潤さんは…

好きな本しか置かない
売りたい本しか売らない
納得しないと売らない

お客さんに「海辺で暮らしている女の子の話で、ほとんど覚えていないんだけど、もう一度読みたくて20年も探しているんです」と尋ねられて即座に
思い出のマーニー』ですか、と答えてしまう(当たりです)
そんな人ですから、選ばれた150冊は、逸品ばかり。
 
構成は1ページ一冊で、大きな活字でその日の潤さんのつぶやきが数行から十数行で語られたあと、ゴシック体の小さな活字でそっと絵本の紹介文が置かれている。書影も掲載されていますが、3センチ四方くらいの小さなもので、その遠慮がちな存在感がまた良いのです。
 
回転三年目に潤さんにお子様ができ、そこからは「おちびさん」とのコラボレーションとなって、潤さんの筆致は一段と精彩を放つものになります。

 
おちびさん、寝起きがとても悪いある朝のこと。
「本読もっか」と言うと、布団の中でうなづくので
本棚のタイトルを順番に読んでいくと…
 
「おおきい ちいさい 読む?」
「おおきい ちいさい ちばう」
 
「カボチャありがとう 読む?」 
「カボチャありがとう ちばう」
 
「もこもこもこ 読む?」  
「もこもこもこ ちばう」…
 
結局、全部読み上げて、うなずいたのは
長さんの本だけだったのです。
特に何度も読んだのはこの本。



 
 
谷川俊太郎さんのおっしゃるとおり、
ネコパパ庵の本棚に並んだ絵本をもう一度、何冊も何冊も読み直したくなるすてきなエッセイ&ブックガイドです。



 
四条河原町の古い素敵なビルの五階にある『メリーゴーランド京都』へ、
ぜひまた行ってみたくなりました。
おちびさんにも会えるかもしれません。
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コメント

コメント(2)
No title
昔は本のことが好きな方が本屋さんをやっていることが多かったですね。
実家近くにあった間口1間半ほどの小さな本屋さんには、高校まで本当にお世話になりました。
ちょっと難しい本を手に代金をお支払いするときに「ここまで読むようになったか」という顔をされ、私も多少背伸びをした本を次々と買うようになった気がします。

勤務先隣の高層ビル地下にあった丸○の本屋さんも会社の本好き仲間が重宝していたのに、店長が代わった途端に品揃えが陳腐なものになり足がいっぺんに遠のきました。

gustav_xxx_2003

2016/09/14 URL 編集返信

No title
グスタフさん、私は本が大好きですが、書店も同じくらい好きで、未読の本がいくらあってもつい入りたくなります。かつては配達までしてくれる町の本屋さんがいくつもあって、倉庫みたいな店に入り込むのも楽しみでした。

今は郊外型書店か、志ある専門店しかないのが残念。高校時代からお世話になり、品揃えも私の好みに合った駅前の書店も、とうとう先月閉店になってしまいました。

yositaka

2016/09/15 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

ご訪問ありがとうございます

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