チャイコンのお気に入り盤は…

マンガ『のだめカンタービレ』で千秋真一が
「俺はこの曲をやりたくて指揮者をめざしたんだ」
とか言っている台詞があった。ドラマでも言っていた。
それがこの曲、

チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調。

先日大府でのコンサートで素敵な演奏を聞いたばかり。そこで今回は、ネコパパの愛聴盤を紹介してみようと思う。

最近は実演で聞く機会が多く、昔と比べて音盤になかなか手が出ない。それでも聴くとなると…まず手が伸びるのはダヴィド・オイストラフ
中学生の時初めて買った廉価LPもオイストラフだった。でもそれはアレクサンドル・ガウク指揮の古い録音で、オーケストラの音が潰れていた。
いま、たくさんある彼の録音から何を選ぶか。晩年のゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮の堂々たる演奏はちょっと避けて、1950年代のユージン・オーマンディ盤(SONY)かフランツ・コンヴィチュニー盤(DGG)にしよう。
特に後者はエテルナとの共同制作録音で、ドレスデン・シュターツカペレの渋い音色がたっぷりと歌うオイストラフの音色と好対照をなす。




最近の若手は斬新な演奏を聞かせてくれる人が多いので、
はじめて聴いた頃の衝撃は多少薄まったけれど、
それでも、この人の音楽に身をささげるような熱演ぶりを忘れるわけにはいかない。
チョン・キョンファ
デビュー盤のアンドレ・プレヴィン指揮、再録音のシャルル・デュトワ指揮(いずれもDECCA)のどちらもいいけれど、最近発掘されたデュトワ指揮,フランス国立放送管のフランスでのライヴ盤(1978年録音 SPETRAM)が、熱気あふれるソロをしっかりと記録していてお見事の一言。



でも…これほどの熱演を家でたびたび聴く体力は、現在のネコパパにはあまりない。もともとこの曲がちょっと苦手、ということもある。
最近は「原典版」で演奏されるのが普通で、慣習的カットが多かった昔の盤を聞きなれたものには、無駄と思える部分もある。
フィナーレの、あの「カエル鳴き」みたいな部分がしつこく反復されるのを聞くと、ちょっとげんなりしてしまう。
そんなタイプの聴き手にぴったりの音盤がこれだ。
マイケル・ダウス



彼はオーケストラ・アンサンブル金沢のコンサートマスターを務めている人。
岩城宏之の棒で1994年に録音したこの一枚は、まさに色気ゼロの、生真面目に徹した演奏。ロシア的な粘っこさを一掃した清新な流れが魅力である。
ヴァイオリンの硬質な音色もいい。

結局…今はこのダウス盤を一番よく聞いているかな。


オイストラフ盤の動画がありました。音質良好。




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コメント

コメント(2)
No title
私の最初のLPは、当時の世評に従いスターン盤でした。
その後、来日リサイタルでスターンの伸びやかな美音を聞いて、この響きで協奏曲を聞いたみたいと思ったものです。

その後聞いたのがオイストラフ盤(CBS)で、野太いヴァイオリンの音がチャイコフスキーにマッチしているようで、こちらを買えばよかったと、当時は大いに後悔したものです。
ただ、当時ソ連から日本に来てくれたのはもっぱらコーガンで、労音の安いチケットで何度か聞くことができましたが、オイストラフを聞く機会がなかったのは残念です。

チョン・キョンファは、ちょっと常識を超えた集中力が息苦しさを感じさせることもありますが、プレヴィンとの初録音盤は、まだほどよいバランスで、取り出す頻度がもっとも高いかもしれません。

それ以外には、ほとんど無視されたようなところがありますけれども、カラヤンとのフェラス盤は、あそこまでの美音を聞かせられますと、別世界に入った気分になることができます。
ヴァイオリンは美しくなくてはいけないと思わされる録音です。

gustav_xxx_2003

2016/05/24 URL 編集返信

No title
グスタフさん、スターンも確かにいいですね。
フェラスはカラヤンではなく、古いシルヴェストリ指揮のLPを架蔵しています。これはカットがとても多いですか、音色は絶品でした。

yositaka

2016/05/24 URL 編集返信

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プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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