• ブルーノ・ワルターのNBCライブ盤2種。
    パブリックドメイン音源の新復刻を出しているグランドスラム・レーベルから、ワルターのライヴ録音2種が発売された。1939年と1940年に、トスカニーニに招かれて彼のオーケストラを振ったもので、会場はトスカニーニの多くのレコード用、放送用録音がなされたNBC8Hスタジオ。1シーズン5回、計10回の演奏会が行われた。第2次大戦中の激動の時期。ワルターはこの間にヨーロッパを離れ、アメリカに渡り、永住することになる。この時の... 続きを読む
  • IT邸でのサロンコンサート。
    しばらくぶりにITさん宅でサロンコンサートが開催されました。30人は入れる大広間をお持ちですが、コロナ対策のため、LINEグループを中心iに、人数を15人に絞ってのクローズド開催です。前半はオカリナ、木管、打楽器を交えたアンサンブルによるライヴ、後半は、蓄音器、LP、オープンリールテープによるアナログ再生で音楽鑑賞。素朴な音色が魅力的なオカリナの合奏も素敵でしたが、後半のフルート、オーボエ、コールアングレに持... 続きを読む
  • アメリカの「国語」教科書。
    これは、みっちさんの記事で紹介されていた本。アメリカで使用されている教科書のサンプルである。1991年にバージニア大学のE.D.ハーシュ教授の発足させた小学校教科書プロジェクトによって編纂されたシリーズで、必ずしもアメリカすべての子どもたちがこれで学んでいるわけではないが、アメリカ人の考える一般的な「教科書」のイメージを伝えているものだろう。もっとも、30年前のもので、今では大きく変わっているかもしれない。... 続きを読む
  • 映画『シン・ウルトラマン』を見ました。
    アヤママと二人で見てきました。「ウルトラQ」「ウルトラマン」と続く昭和40年代、初期のウルトラシリーズのファンにはたまらない「同窓会映画」でしたねえ。冒頭から「Q」に登場した怪獣が次々に登場するところからして、もう、ノスタルジーの嵐です。そして本編に入ってからも、小学生時代、TVで見るだけでは物足りなくて、「週刊少年マガジン」の冒頭二色ページの「怪獣の解剖図」やら、身長体重必殺技のデータに夢中だった子ど... 続きを読む
  • 図説 花開くアメリカ児童文学
    河出書房新社 2022.1.20お馴染みのアメリカ児童文学の作品を「物語の舞台になった時代」を基準に区分し、そこから見える時代と暮らしを様々な観点で読み解いていこうとする意欲的な一冊。取り上げられている作品は古典的なものばかりだが、ほとんど白人によって書かれ、作者たちは多くが富裕な東部中産階級の知識層。そのため、彼らの先住民や黒人に対する価値観にはバイアスがかかり、また、女性の手による家庭小説にはヨーロッ... 続きを読む
  • フルトヴェングラーのブラームス。
    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 - Berlin Philharmonic Orchestra ヴィルヘルム・フルトヴェングラー - Wilhelm Furtwängler (指揮) 録音: February 1952, Live recording, Titania-Palast, Berlin, Germany LP 日グラモフォン MG6002先日矢場町の中古レコード店に行ったら、なつかしいフルトヴェングラーのグラモフォン盤LPが何枚も並んでいた。アール・デコ調のしゃれたデザインで、1976年6月に発売されたものである。... 続きを読む
  • いちご
    いちごのおいしい季節ですね。アヤママと一緒にスーパーに買い物に出かけたりすると、すぐ「いちごだ!買って!」とねだって顰蹙を買います。ま、そこそこの値段ならちゃんと買ってくれますけれどね。子どものころは、めったに口にすることもなかった。誕生日やクリスマスケーキの定番になるのも、かなり後のこと。ちなみにこれ、日本生まれのお菓子です。不二家が1922年に開発したそうなんですが普及は家庭に冷蔵庫が広まりだした... 続きを読む
  • 音楽を楽しむ会・5分で聴くクラシック名曲集②
    2022年第5回5月14日(土)午前10時~12時 (毎月第2土曜日開催)今月のテーマ 5分で聴くクラシックplus α② 今月は3月に続いて、「NHK名曲アルバム」をイメージした「5分で聴く」シリーズの2回目です。1976年初放送の長寿番組ですが、現在も新制作の番組が作られていることに驚きます。同じ曲でも古いものは新しい録音に差し替えられていることも多く、70年代のものは既に「歴史的録音」になりつつあります。そんな側面も眺めながら... 続きを読む
  • 新たな名曲カフェが開店。その名は「エグモント」。
    2022年5月8日、名古屋市千種区に新しい名曲喫茶が開店しました。このことは、行きつけの名曲喫茶「ニーペルング」のマスターから聞いていたのですが、やっと昨日、行けました。 「名曲カフェ・エグモント」 https://cafe-egmont.com/ 愛知県がんセンターという大きな病院にほど近い場所のビルの二階です。とてもわかりやすいのですが、駐車場がなく、近隣のコインパーキングも満車でちょっと困りました…が、そこはなんとか... 続きを読む
  • いま、読み返すことの意味。
    朝日新聞4月25日掲載。記事を書かれた河合記者は、児童文学作家・岡田淳の教え子のお母さんだ。岡田さんは、授業のとき、黒板に線一本引いて、子どもたちになにに見えるのかを尋ねる。「こんなことを言ったら笑われるかな、と思ってもいうのが勇気。誰かが言ったことに、よく思いついたなあと思えるのが愛」いかにも岡田さんらしい。ネコパパ先生には、とても言えないセリフです。もし言ったとしても、リアリティがない。言葉には... 続きを読む
  • ジャック・ティボーの電気録音、GR盤は悪くない。
    「古めかしい音」というのが、ジャック・ティボーのヴァイオリンの印象だった。過去のヴァイオリニストの復刻盤を集めたコンピレーションCDなどで聴くと、クライスラー、フーベルマン、シゲティなど古いなりに強力な音の演奏者たちにまじると、テイボーの音はいかにもこじんまりと小さく、目立たない。でも、最近手に入れたこの東芝GR79(このシリーズでも初期の盤だ)には、聴きごたえのある美音が刻まれていた。1曲目のヴィターリ... 続きを読む
  • 「菰野ピアノ歴史館」での蓄音機コンサート。
    2022年5月8日、三重県菰野町にある「菰野ピアノ歴史館」で蓄音機コンサートのコメンテーターを務めました。名古屋蓄音機クラブのK氏のご紹介によるもので、K氏が大型蓄音器EMG markⅨを会場まで運搬して行う、いわば「出前コンサート」です。当歴史館は、2021年の10月に開館したばかりの新しい博物館で、ピアノ調律の専門学校を運営されていた館長のI氏の主導で設立されたNPO法人です。数多くの歴史的ピアノを修復・展示して、17世... 続きを読む
  • 戦時と平時、歌の力。
    2022年5月5日。名古屋市内にある戦争博物館「ピースあいち」で、開館15周年を祝うイベントが開催。毎年この時期に行われている「ピースまつり」の一環ですが、コロナ禍によって延期が続き2年ぶりの開催とのことでした。この日実施された3つのイベントの一つとして「蓄音機コンサート」が登場!https://peace-aichi.com/events/event/%E3%80%8C%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%82%E3%81%84%E3%81%A1%E9%96%8B%E9%A4%A815%E5%91%A... 続きを読む
  • ブレーメンのおんがくたい
    おなじみのグリム童話。広く親しまれているのは、装飾的なペンタッチで描かれたハンス・フィッシャーの挿絵版(福音館)ですが、今回ご紹介するのは、アメリカの絵本作家ポール・ガルトンの絵によるものです。この画家の作品は、擬人化が過ぎて漫画的という批判もあるようですが、ネコパパは好きです。なんといっても、登場人物の表情がみんな生き生きとしている。翻訳が作家の大庭みな子というのも珍しいかもしれません。最初に「訳... 続きを読む
  • 世界を俯瞰する子どもの本。
    指揮者は音楽全体、オーケストラ全体を俯瞰しながら細部をととのえ、音楽を作り出していく。ありすぎる、と同時になさすき、でもある情報洪水の中にいるいま、私たちに必要なのは、まさに安倍さんのおっしゃるような視点ではないか、とネコパパには思えてきます。ただ、俯瞰は、ともすれば達観や傍観とも接近します。その境界線の見極めは難しい。阿部さんの推薦された3冊のうち『ジャン・クリストフ』は高校生だったネコパパの愛... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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