• 蓄音機サロンで、童謡③「子どもの情景」を語りました。
    ①あめ(がふります)  北原白秋の詞は、雑誌『赤い鳥』(赤い鳥社)大正七年(1918年)九月号に掲載。子どもの生活感情を大切にする姿勢から生まれた白秋童謡の代表作です。「♩アメアメフレフレ…」の「アメフリ」も白秋詞ですが、こちらは対照的なイメージです。原詩の「紅緒(べにを)のお下駄(げた)」を「お下駄(げた)」では言葉の響きが汚いという理由で「木履(かつこ)」にしました。作曲の弘田龍太郎は、1910年(明治43年)東京音... 続きを読む
  • 追悼 ベルナルト・ハイティンクさん
    オランダの世界的指揮者 ベルナルト・ハイティンクさん死去2021年10月23日 4時04分  NHKhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20211023/k10013318281000.htmlオランダの世界的な指揮者で、日本でも公演を重ねたベルナルト・ハイティンクさんが21日、自宅で亡くなりました。92歳でした。指揮者のベルナルト・ハイティンクさんは、1929年にオランダのアムステルダムで生まれ、ヨーロッパを代表するオーケストラの一つ、ロイヤル・コン... 続きを読む
  • ディ・ムジカンテンのオール・モーツァルト・プロを聴く。
    名曲喫茶ニーペルングのマスターのご厚意でチケットをいただきました。あちこち常連さんの顔が嬉しいコンサート。ザ・コンサートホールは久しぶりでしたが、会場はコロナ禍が一段落したせいもあるのか、かなりの人出でした。小編成のオーケストラなので、この会場にオール・モーツァルト・プロは良く似合います。1曲目は少年モーツァルトの躍動するオペラ序曲…ですが、ちょっとこじんまりしすぎた演奏で、客席まで音が飛んできませ... 続きを読む
  • 村上春樹のクラシック熱は、続く。
    雑誌「Brutus」は、2号続けて村上春樹の特集。今度が2冊目だ。前号の特集「読む」も面白く、村上が書く行為についてかなりの枚数のエッセイを寄稿しているだけでなく、彼にとって特別な51冊の蔵書についてコメント付きの紹介をしているのが面白かったし、凄かった。作家は書くことが商売とはいえ、雑誌一冊分の原稿だけでこれだ。しかもそのひとつひとつが、プロの文章で、適当なものなど一つもない。かなわない。そして今回は「聴... 続きを読む
  • ちいさなとりよ
    岩波書店 1978.11.22 原著 THE DEAD BIRD Text(C)1938&1965 Illustlrations(C)1958澄み切った青空の下、緑のくさはらで、4人の子どもたちが凧揚げをしています。表紙をめくると子どもたちのいる場所から視線は右に流れ、タイトルと、だれもいない、くさはら。次は絵のない見開きで、タイトルがもう一度。絵本のリズムの提示です。この絵本は、絵のない文字だけの画面と、絵だけの画面が交互に現れます。第2画面。視線は... 続きを読む
  • 1か月で40万枚売れたクラシックレコードの話。
    LINEでやり取りしている音楽好き仲間の話で、「カラヤンの『運命』って、どけだけ売れたのという話になった。そういわれて、すぐ脳裏に浮かぶのはグラモフォン盤の「運命/未完成」のLPで、これは1968~9年ごろ、中学生当時レコード屋さんに行くと無料でもらえた『レコード・マンスリー』(日本レコード振興株式会社)という、宣伝情報誌のベストセラー・ランキングでいつも1位か2位につけていた。トップを競ったのはもちろん、イ... 続きを読む
  • みんな うんち
    福音館 1977.7.1表紙枚の絵で構成されています。子ども、馬(下半身)、鳥、りんご。りんごがかじられているのが伏線です。扉は9枚の絵で、真ん中にたぬき、その回りの絵は全部「うんち」。さっそく、「たぬきのうんちはどーれだ?」とクイズができますよ。第1画面は、ぞうとねずみ。大きいのと、小さいの。つぎは、同じ大きさ、同じ種類でも、ちょっと違う、ひとこぶらくだと、ふたこぶらくだ。つぎはさかな、とり、むし。魚類、鳥... 続きを読む
  • はいチーズ
    絵本館2013.5なにやらポーズをつけて、棒みたいなものを持って立っている子ども。よしふみ君5歳。ふろしきをマントのようになびかせ、緑がかった灰色の空をバックにしています。足元にいるのは、ネコらしい。ぼってりと太い線で描かれたタッチ、昭和30年代の雰囲気。あのころの空は、いつもなんかこういう灰色だったような気がしてきます。一枚めくって扉をみると、焦げ茶色の一筆書きみたいな荒い線で描かれた、商店街があらわれ... 続きを読む
  • ワルターのトリプル・コンチェルト。
    ベートーヴェン 三重協奏曲ハ長調 作品56ジョン・コリリアーノ(ヴァイオリン)レナード・ローズ(チェロ)ワルター・ヘンドル(ピアノ)ブルーノ・ワルター(指揮)ニューヨーク・フィルハーモニック【録音】1949.3.21 30番街スタジオ(モノラル)第1楽章冒頭のオーケストラ序奏部から、重い響きと熱量の高さが感じられ、ワルターの曲への入れ込みのただならなさが実感される。大きく盛り上がって独奏部に入ると、ローズのチェ... 続きを読む
  • もこ もこ もこ
    文研出版 1977年04月表紙から緑色の謎の物体が。背景は黄色。このあざやかさが、まず見る人の気持ちをひきつけます。なんだかしらないけれど、がばっと開いた口でのみこまれそう。開いたら、いきなり第一画面「しーん」。話はずれるけれど、これ、ネコパパが授業で「擬態語と擬音語」の違いを説明するときによく使いました。「しーん」は音が出ないでしょ、だから擬態語、ってね。最近見たチコちゃんの番組では「本当にそういう音... 続きを読む
  • トーマス・ケンプの幽霊
    評論社1976.6.10 原著The Goast of Thomas Kempe (C)1973■屋根裏部屋の幽霊主人公ジェームズ・ハリソン少年と両親、姉の4人家族と犬のティムは、2週間前にイギリスの田舎町レドシャムのはずれにある東端(イーストエンド)荘という古い屋敷に引っ越してきました。そこは「まじなひ、占星術、失せ物探し、医術…」と古い看板のかかった家でした。一家は知らなかったのですが、引っ越しの前、一つの出来事が起きていました。根裏部屋を... 続きを読む
  • フルトヴェングラー「バイロイトの第九」に3番目のマスターが!
    金曜日、いつものように名曲喫茶ニーペルングに出かけると、常連のお客様から「フルトヴェングラーのバイロイト盤がスウェーデンからも出ましたよ」というニュースが。帰って確かめると、HMVのサイトに出ていた。こりゃ、えらいこっちゃ…といっても、ディープなクラシック・ファンでなければ「それ、何の話?」だろう。かいつまんで言うとこうだ。往年のドイツの指揮者フルトヴェングラーの指揮したベートーヴェン「第九」のレコー... 続きを読む
  • パイプオルガンを聴きに出かけたら。
    こんな講座+コンサートに行ってきました。アヤママが興味を持って3回分をまとめて予約するというのでネコパパもご相伴にあずかることにしたのです。ちょっと珍しい。でも、つれあいがこういう分野に積極的になってくれるのは嬉しい。アヤママの趣味はどちらかというと、絵画だけれど。パイプオルガンというのは、ビジュアル的に見インパクトがあるから、ピンとくるものがあったのかもしれません。7月の1回目のことは記事にしてい... 続きを読む
  • プランタン管弦楽団、ベートーヴェン第4交響曲を熱演
    地元名古屋のアマチュア・オーケストラ、プランタン管弦楽団はネコパパの贔屓。音楽に一本筋が通り、いつもハッとするような新鮮な音楽体験をさせてくれるからだ。しかもチケットはワンコイン。頃中で中止延期が続き、演奏会情報も危ぶまれていたけれど、アンケート協力者にはちゃんとはがきで知らせてくれる。前回は予定が合わず涙をのんだが、今回は喜び勇んで出かけた。会場の芸術創造センター、コンサートではあまり出掛けた記... 続きを読む
  • わにわにのおでかけ
    福音館2004.9.1表紙には、大きな黒いがま口を持った、わに。鋭い目に、とがった歯。ちょっとこわいな。よるです。へやのでんきもきえました。わにわには ねむれません。わにわには、木造の平屋建ての家にすんでいる。畳の上でねていて、枕元にはうず巻きの蚊取り線香。天井には傘のついた白熱電球。人の気配を感じて窓を開けると、みんな、どこかに行くようです。「ついていこう」ずり ずり づづづずり ずり づづづ身体を引き... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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