• マイケル・ティルソン=トーマスの「おしゃべりな田園」
    ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調Op68「田園」マイケル・ティルソン=トーマス指揮イギリス室内管弦楽団仏SONYCLASSICAL  SKB89246  CD   Rec.1978.10架蔵CDジャケットオリジナルLPジャケット第1楽章 12:01冒頭から耳慣れない響き。両翼配置を強調するためか、左右の分離がたいへん明確だ。第1、第2ヴァイオリンの音の違いがよくわかる。音は室内楽的に透明で、管楽器の音色もくっきりと浮かび上... 続きを読む
  • ジョルジュ・ジョルジェスクの「田園」~瑞々しい透明度と生命力
    ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調Op68「田園」ジェルジ・ジョルジェスク指揮(ジャケット表記 ギョルゲ・ギョルゲスク)ブカレスト・ジョルジュ・エネスコ国立フィルハーモニー管弦楽団SUC3 日ユニオン(ルーマニア・エレクト原盤) LP 録音:1961年10月(ステレオ)第1楽章 8:42速いテンポで颯爽と始まる「田園」である。響きは明るく、鮮明そのもの。スパッと短く切れるフレーズ、生き生きと弾むリズムは提示部、展開部... 続きを読む
  • フリッツ・レーマンの「田園」~重厚なロマンの香り
    ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調Op68「田園」フリッツ・レーマン指揮チェント・ソリ管弦楽団DCF22 仏クラブ・フランセ LP 初出 1956年(MONO)第1楽章 13:58遅いテンポで重々しく開始。全体に遅めのテンポを崩さず、強弱の幅を広く取った、後期ロマン派の足取りで進められていく。強いクレシェンドと、熱い意志の力を感じさせるフォルティッシモが魅力だ。音の作りも、チェロやコントラバスを深々と響かせるドイツ的なも... 続きを読む
  • 蓄音機ルネサンス
    先週末の11月23、24、25日の3日間、お馴染みのギャラリーで大規模なイベントが行われていました。事前にご紹介するべきでしたが、ネコパパちょっと余裕がなくて、事後報告になってしまいました。「えっ、知ってたら行ったのに!」と思った読者の方がおられましたら、申し訳ありません。勝原オーナーの依頼を受けて、ネコパパの「愛機」日本コロムビアNO204「チビグラ」も展示されました。小さいくせに、左翼中央に真ん中に鎮座して... 続きを読む
  • 日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会合同例会報告④
    ラウンドテーブル「児童文学と言語教育」現在進行中の教育改革について(続)難波博孝氏 (広島大学)の発表・提案について報告したい。「深刻な話ですが、メモ、写メを活用して拡散していただけるとありがたい」と前置きして始まった難波氏のお話は、確かにいろいろな点で「深刻」な内容だった。■教育における「読む」ことの後退現在、官民一体となって行われている教育改革は、工業と同じく「最終の結果」=大学入試を明確化するこ... 続きを読む
  • 日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会合同例会報告③
    研究発表のあとはラウンドテーブル。テーマは「児童文学と言語教育」で、最初に広島大学の難波博孝氏が、児童文学と教育学両者にまたがる大変危機的な現状について提案があり、続いて大学、中学校の現場からの状況報告のあと、難波氏が補説する…というかたちで進行しました。ラウンドテーブル「児童文学と言語教育」難波博孝 (広島大学)黒川麻実 (大阪樟蔭女子大学・日本児童文学学会会員)他■概要現在進行中の教育改革につい... 続きを読む
  • 日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会合同例会報告②
    だいぶ間が空いてしまいましたが、9月8日に開催された日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会両中部支部合同例会の報告の続きを書きます。前回の記事はここです。https://blogs.yahoo.co.jp/izumibun/41095988.htmlこの会では重い問題をぶつけられたので、逃げ腰になっていました。ネコパパの弱いところです。でもちゃんとしなきゃ。【研究発表2】自己理解と他者理解を育む絵本の世界―多文化共生社会の実現を目指して新居 ... 続きを読む
  • ショパン氏の失態!?
    小ネタです。これは、年1冊のペースで発売が続いている地味な中古レコード・ミステリー漫画の4巻目です。主人公の経営する中古レコード店はオールジャンルですが、彼自身、指揮者崩れという経歴もあって、クラシック盤が話題になることが結構多い。音盤愛好家の端くれであるネコパパから見ても、かなりマニアックなところまで追求していて感心させられるんですが、一方で、アレレと思うことも多い。突っ込みどころが多いのが、ま... 続きを読む
  • 華氏119-沸騰するアメリカ
    先週の日曜日にアヤママと見に行った映画。場所はミリオン座です。名古屋の繁華街のちょっと裏手にある映画館で、ちょっと「うるさい」映画ファンが集まるイリーガルな雰囲気の感じられる場所。近々スクリーン増設のため移転するらしいので、もしかしたらここで見るのは最後かもしれない。雰囲気は変わらないといいのだけれど。で、この映画の内容は、ちょっと、なかなか、衝撃的だった。以下は「映画Com」からの引用。アメリカの... 続きを読む
  • 日本イギリス児童文学学会研究大会に参加したい…ですが
    日本児童文学学会研究大会の翌週ということで、二週続けての外泊…アヤママのご機嫌も心配ですし、もうひとつ急な事情ができるかもしれない、ということで、あくまで予定ですが、こちらの研究大会にもお邪魔することを目論んでいるネコパパです。以下、同学会ホームページより引用。https://jpenjido.jimdo.com/こちらでは『若草物語』150年の企画が…つい先日、これを『少女小説』の嚆矢として論じた『少女小説から世界が見える... 続きを読む
  • プルーストをチェロで
    イッサーリスのリサイタルを聴きました。スティーヴン・イッサーリス。ネコパパが最近ご贔屓のイギリスのチェリスト演奏家です。イッサーリスはリサイタルでも音盤でも、風変わりなテーマを掲げて構成するのが好きです。今回のテーマは熱狂的な音楽愛好家でもあったフランスの作家、マルセル・プルースト。代表作「失われた時を求めて」の中には、いたるところに音楽が取り上げられているそうですし、多くの音楽家の友人もいました... 続きを読む
  • 少女小説から世界が見える
    名古屋短期大学の公開講座の後に図書館に寄ったら、こんな本が目について。借り出してきました。少女小説から世界が見えるペリーヌはなぜ英語が話せたか川端 有子 著単行本 46 ● 242ページ河出書房新社発売日:2006.04.24http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309204598/ここは、入口入ってすぐ右のカウンター前、すぐ目の行く場所に「児童書・児童文学」の書棚があるのが気持ちがいい。この図書館では研究書と児童書が一箇所にま... 続きを読む
  • ヴィルヘルム・フルトヴェングラー&ベルリン・フィル帝国放送局(RRG)アーカイヴ 1939-45
    こういうものが出るそうです。ネコパパ、さすがに購入する気はないんですが、何といっても「全部出る」ということ、それにデータが詳しいということで、個人的にも、また資料的にとっても重要な情報。というわけで、広告ではありますが、記録しておきたいのです。個人的というのは、なんといっても私が中学生時代「演奏」というものを意識させられた最初の音源だということが大きい。さらにはクラシック音楽というものが「歴史を背... 続きを読む
  • ネコパパ、蓄音機サロンで「戦後洋楽事始」を語る③
    次にご紹介するのは、1953年5月に来日したマリアン・アンダースンです。■希望と解放のシンボルとなった歌手5.ブランド 懐かしのヴァージニアマリアン・アンダースン(コントラルト) チャールズ・オコンネル指揮ビクター交響楽団(フィラデルフィア管弦楽団)録音: 1941,9.25 Victorアンダースンは、指揮者トスカニーニが「百年に一度しか聞けない声」と絶賛した、アフリカ系アメリカの人コントラルト歌手。コントラルトは女性... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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