c. 時空を超えて――When You Reach Meにおける装置としての『五次元世界の冒険』浅井千晶(千里金襴大学)(概要)レベッカ・ステッド(1968-)はニューヨーク生まれの作家で、1970年代末のマンハッタンを舞台に12歳の少女ミランダの視点で語られるタイム・ファンタジーWhen You Reach Me(邦題「きみに出会うとき」2009東京創元社)でニューベリー賞を受賞した。この作品では1962年に同賞を受賞したマデリン・リングル...
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b. A Stitch in Time (1976)における過去の意味菅谷美佳子(筑波大学人文社会科学研究科文芸・言語専攻5年次)(概要)タイム・ファンタジーには、固有の場所とつながりを持つ登場人物を介して異なる時代の人物と交流し、自身の継続性を確認するという共通する枠組みが見られる。ペネロピー・ライブリーのA Stitch in Time(「時間の縫い目」未訳1976)は、この枠組みを引き継ぎつつも異なる要素を持った物語であり、タイム・ファン...
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10月29日(日)研究発表⑤「時を超える」司会:菱田信彦a「目に見えないもの」のリアリティ――Lucy M. Bostonの時空間認識を読む――磯部理美(一橋大学言語社会研究科博士後期1年)(概要)ルーシー・M・ボストンの「グリーン・ノウ物語」のうち、第1巻、第2巻、第6巻は、主人公の少年トーリーが古い館に宿る過去の歴史、いわば「館の記憶」をたどる物語である。第1巻「グリーン・ノウの子どもたち」では、トーリーが17...
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