ヤマダさんの庭

2009/05/31         

ヤマダさんの庭■岡田淳■2009/春■季刊「飛ぶ教室」17号より■光村図書児童文学の冒険と銘うった研究誌 季刊『飛ぶ教室』が復刊されて17号となった。(いったん休刊した雑誌が復刊することはまれである)児童文学の愛好者として、この雑誌の継続はうれしい。ところが、号を追うごとに過激にページ数を減らしている。一般書店の店頭で見ることも、さいきんはめったになくなった。最近の号のページ数を挙げてみると、8号 2169号 16810...

水郷の町

2009/05/24         

ひさびさに絵画教室のスケッチ旅行に参加。行き先は滋賀県の近江八幡。かつて近江商人が、舟で物品を運搬し、物流交易で栄えた町である。今も多くの商家が軒を連ね、堀には観光用の屋形船が行き来する。だが、いまは当時のにぎわいもなく、地道な観光名所になっている。今日も、日曜というのに、人出は少ない。スケッチ参加者はA先生とその生徒五人。私とアヤママを除けは、みな六十代後半の悠々自適組である。アヤママと私が一緒...

エピタフォーンからワルターの新譜!

2009/05/19         

ついに謎は解けるか。HMVからこんなニュースが。http://www.hmv.co.jp/news/article/905180138/以下、サイトからの引用。エピタフォーン・ヒストリカル・レコーディング・アーカイヴスブルーノ・ワルター スペシャルBOX2CD+復刻プログラムのレプリカ(初回プレスのみの特典)エピタフォーン・スペシャルBOXシリーズの掉尾を飾る、ワルター、ウィーン・フィルによるモーツァルトの交響曲40番とレクイエムです。モーツァル...

旅立ちに寄りそいながら

2009/05/15         

小林大悟は、ほんの偶然の出来事で「納棺」の仕事に携わることになった。それは遺体を洗い清め、死化粧を施して遺族との最後の別れから棺に納めるまでの、様式的な所作を伴う仕事である。チェリストとして所属したオーケストラが解散。大悟はプロ奏者を諦め、ウェブデザイナーの妻に内緒で購入した、1,800万円の楽器も売却し、妻とともに生まれ故郷の山形県に移り住むことになったのだ。生活の当てはない。そんな折り、「旅のお手...

積木、そこに人生が

2009/05/14         

一人の老人が、水面に浮かぶような一軒の家に住んでいた。この町は水位が上がり、ほとんどの家が海中に没している。残っているのは老人の家だけだ。しかしその家も、その日、入り口に積み上げた砂嚢を超えて海水が浸水。彼は、屋根に上り、煉瓦を漆喰で固めながら、積み上げていく。老人は、海面が上昇するたびに、上へ上へと家を建て増しすることで暮らしていたのである。ある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう...

バルビ節、全開のマーラー

2009/05/10         

イギリスの名指揮者、ジョン・バルビローリの指揮、ベルリン・フイルハーモニー管弦楽団演奏によるマーラーの交響曲。emo君から借り受けて聴くことができた。感謝感激。ベルリン・フィルが晩年のバルビローリーの指揮でマーラーの交響曲第九番を演奏し、感激した団員の強い要請でレコーディングが実現したのは有名な逸話だ。http://www.hmv.co.jp/product/detail/1221756#意気投合した両者は、共演を続けることになる。ここにCD化さ...

子どもたちの遺言

2009/05/10         

子どもたちの遺言■谷川俊太郎 詩■田淵章三 写真■2009/1■佼成出版社■1500円http://www.amazon.co.jp/dp/4333023629/いつかぼくがここから出て行くときのためにいまからぼくは遺言する山はいつまでも高くそびえていてほしい海はいつまでも深くたたえていてほしい空はいつまでも青く澄んでいてほしい―「生まれたよ ぼく」から児童文学の分野でも大きな足跡を残し続けている詩人・谷川俊太郎の新作は、写真絵本の体裁をとった詩集。...

ねじれてる…『くまとやまねこ』

2009/05/06         

くまとやまねこ■湯本 香樹実・酒井 駒子■河出書房新社  ■¥ 1,365―ある朝 くまは ないていました。なかよしのことりが しんでしまったのです。扉には横たわる小鳥の絵が置かれ、めくって本文最初のページの文章が、これ。最愛の友だちをなくしてしまったくまは、死んだ小鳥を箱に入れ、いつまでも持ち歩く。そのことを知った森の動物たちは「はやくわすれなくちゃ」と、くまを諫めるが、くまは、くらくしめきった部屋に閉じこ...

ト短調の誘惑

2009/05/05         

某中古店で発見した。カール・ベーム指揮バイエルン放送交響楽団の、モーツァルト後期三大交響曲。1972年録音。(写真上)同じ店で、昔なじみのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の盤も購入。すでに所有しているが、リマスター、紙ジャケットで、なにより裏面に懐かしいグロリア・シリーズの緑のジャケットが復刻されていたので、つい手を出したのだ。(写真下)中学生時代は、この900円盤を買うのだって、散々考えた。当時の900...

疾風怒涛

2009/05/04         

先日もsige君、emo君がわが家に到来。指揮者オットー・クレンペラーの芸風がすっかりお気に入りのemo君のリクエストで、モーツァルトの若き時代の交響曲を聴くことに。交響曲第25番ト短調k183第40番k550と並ぶ、モーツァルトのたった二曲の短調交響曲の一つ。現在ではモーツァルトという作曲家の認知度も上がり、昔はよく耳にした、天才だが明るく装飾的なだけという見方を表明する人も少なくなった。この曲が映画『アマデウス』冒...