• 北と南の風が
    グリーグ ピアノ協奏曲イ短調ファリャ スペインの夏の夜クリフォード・カーゾン(ピアノ)アナトール・フィストラーリ指揮 ロンドン交響楽団(グリーグ)エンリケ・ホルダ指揮 ロンドン新交響楽団(ファリャ)■1951.1(ファリャ)1951.10(グリーグ)■米ロンドンこの二曲の取り合わせがいい。北と南の風が、レコードの各面から吹いてくる。グリーグのピアノ協奏曲は中学時代、テレビで中村紘子の演奏で聴いて以来、ずっと好きな曲。... 続きを読む
  • 我々はどこから来たのか…
    ボストン美術館で開催中の「ゴーギャン展」へ。4月も終わりに近いというのに、街はするどい寒風が吹く。しかし、会場はなかなかの人出だ。ゴッホ、ルノアールと並び、「後期印象派」と呼ぶ慣わしの三人だが、この人は中でももっとも地味な人ではないだろうか。こうしてまとまった個人展を見るのも初めてと思う。この画風は、素直に美しい。初期の印象派の色合い濃厚なものから、晩年のタヒチの幻想を描くものまで、作風にぶれがな... 続きを読む
  • ワルター、ボストン交響楽団の『ハフナー』
    モーツァルト 交響曲第35番ニ長調『ハフナー』ハイドン 交響曲第92番ト長調『オックスフォード』ブルーノ・ワルター指揮 ボストン交響楽団■1947/1/21■ライヴ録音■BWS 1041 日本ブルーノ・ワルター協会LPワルターを語る上での基本文献である宇野功芳『ブルーノ・ワルター』では、1940年代はこの指揮者の激動期であり過渡期とされる。宇野氏は「スランプ」とまで言う。たしかに、米コロムビア時代の録音には、50年代の名盤の森に... 続きを読む
  • 痛恨!大阪国際児童文学館の廃館決定
    残念なことに、廃館が決定しました。ずっと反対を続けてこられたひこ・田中さん、および理事長の松井直さんのメッセージを転載します。 多くの方々と存続のために動き、十分な結果を得ましたが、政治的な思惑と、あの人物の奇妙なこだわりのために、児童文学館の廃館が決まりました。「ご協力を感謝いたします」というのが、「ご挨拶」なのでしょうが、協力ではなく参加くださったと思いますので、やめておきます。 私は、児童文... 続きを読む
  • 銀鼠君と京都で飲む
    京都・三条で銀鼠君と入ったパブ。その名も『ハブ』伝統的なイギリスのパプのつくりで、本場のフィッシュアンドチップスやビターの色濃いヒールも楽しめる。その雰囲気あってか、ヨーロッパ系外国人のたまり場だ。日本人客はごく少ない.でも、ビールはうまいし、あけっぴろげにさわぐ外国人たちの笑顔の会話も悪くない。値段だって安いものだ。今回の京都行きは、銀鼠君の通うS大学の創立記念日に出席のため。しかし、そのほうは... 続きを読む
  • 店長と新宿徘徊④
    新宿のジャズ喫茶『J』店長と歩いていて、ふと小さな看板が目に入り、雑居ビルの地下をのぞいてみた。ちょうどライヴが始まる間近で、何人かの人たちが会場を待っている様子。お値段も手ごろだったが、ちょっと時間がかかりそうだったので、今回はパス。でも、いつかもう一度来てみたい。店の入り口には、主人と赤塚不二夫氏の並んだ写真などが飾られている。どうやら、ギャグマンガの巨匠は、ここの常連さんだったらしい。そこで... 続きを読む
  • できる やれば ねばれ やるきで
    さかさことばでうんどうかい■西村敏夫■2009/4■こどものとも五月号 福音館書店回文、というものをご存知だろうか。上から読んでも、下から読んでも同じ言葉でできた「さかさことば」のことだ。しんぶんし とかたけやぶやけたとか、子どものころはよく言って遊んだなあ。この絵本は、一冊全部、全ての行が回文でできている。…と言うのは簡単だが、これを生み出すのは、並大抵ではない。やってみるとわかる。作者西村さんは、この一... 続きを読む
  • 事件発生
    先日ご紹介した名曲喫茶http://blogs.yahoo.co.jp/izumibun/25411891.html関連でおもしろい記事を発見。http://www.katsukinoboru.jp/?p=82こんな事件があの店の眼前で起こるなんて、さすがに新宿。野次馬がどんどんやってきて、街はまるで劇場だ。現場で指揮を取る刑事さん。ぜひ見てみたかったなあ。アヤママがこれを見て、ガラス越しに撮影しているのに、ずいぶんしっかり写っているのが不思議。と興味津々な様子でした。ところ... 続きを読む
  • 名手たちのモーツァルト
    フランスの名手たちを中心とした、モーツァルトの協奏曲集。古くは30年代、新しいものでも55年と、録音は古い。中には、LP盤起こして、激しく音がひずんで気持ちが悪くなるものがある。ボスコフスキーのヴァイオリン協奏曲の第3楽章。プレーヤーが壊れたかっ、と思うよ。現代の演奏家による新しい録音がたくさん聴けるというのに、こんなCDをあえて聴くのは、単なる懐古「趣味」なのか。決してそうではない。リリー・クラウス... 続きを読む
  • スヴェトラーノフの海
    スヴェトラーノフに捧ぐ[コレクション・ラジオ・フランス]シリーズドビュッシー:3つの交響的素描「海」スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」■エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮 フランス国立管弦楽団■録音: 2001年1月25日 パリ、シャンゼリゼ劇場、 2001年1月28日 ナント、フォル・ジュルネ■仏 ナイーヴこれはめったに耳にしえない、「壮絶」という言葉がよく似合う録音。ノスタルジックなジャケット写真が色を添え... 続きを読む
  • 店長と新宿探検③
    新宿にある豚しゃぶと沖縄料理の店『豚の大地』です。名物の『梅しゃぶ』を熱燗で賞味。お鍋が半分に仕切ってあって、その半分に大きな梅干をとかしこんで下味をつけます。ヘルシーであって、コクがある。いけますね。お値段も手ごろです。それにしても店長と東京で一杯、という日がこようとは、感慨無量です。時の流れるのは早いものと思います。... 続きを読む
  • 店長と新宿散策②
    新宿の有名な名曲喫茶『ピアノフォルテ』すごいオーディオ機器が、音楽を鳴らしています。マッキントッシュとか。(コンピュータにあらず)しかし、しっかり音楽が聴ける、機器の前の席は予約制です。がっくり。写真に出ている手前の席に座って聴きました。そこは距離的にはいいのですが、右側スピーカーの音は遮断されていていまいち。でも、音のよさは伝わりました。ダイナミックレンジが広大。トゥッティの迫力と奥行きの深さ。... 続きを読む
  • 店長と新宿探索①
    新宿のラーメン屋さん『しろ八』十人も入ればいっぱいになってしまう小さな店だが、味は抜群。季節限定のみそチャーシューを賞味する。このまろやかなスープの出しの味は、まさに天上の味わいだ。つぎに来たときも必ずよらせてもらいます。... 続きを読む
  • 菜の子先生!
    菜の子先生はどこへ行く?―学校ふしぎ案内 花ふぶきの三学期■富安陽子 ■画 YUJI ■2008/5/31 ■福音館書店 「月の目」を持つ作家、富安陽子の『菜の子先生』シリーズの第三作。一学期、二学期、三学期と続いてきたので、たぶんこれが三部作のラスト。 「菜の子先生…。菜の子先生は、だれなの?」と、カズキが尋ねました。「私はだれでもありません。 私は山田菜の子です。」 菜の子先生がまじめくさった顔で答えました。「ど... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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