黄昏時のドイツの森

2008/11/30         

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団■24/25 Nov. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)■11月24、5日 ムジークフェライン EMIスタジオ録音色をなくした、黄昏時のドイツの森に分け入っていくような「田園」である。この盤は、前回の記事で取り上げたカラヤン、フィルハーモニア盤から約一年前、EMIによって録音された。なんと対照的な演奏だろう!フルトヴェングラーは1943年にも、EMIにV...

りかちゃん、じゃなくてりかさん

2008/11/30         

りかさん■梨木香歩■1999.12■偕成社人形が命を得る話は、児童文学の一つの定番といっていいだろう。しかし、この作品には、今までに読んだどれとも違う、独自の個性が感じられる。人が、人の形を模して作り出した人形。その、本来の存在意義とはなにか、を梨木香歩はとことん追究し、それを物語化したい、と考えたのであろう。語りたいテーマが別にあり、それを人形に託す、という「技法」を使ってして語られる物語ではない。人形そ...

古本祭り

2008/11/24         

11月某日。かねて興味を持っていた神田神保町古本祭りに、娘と二人で出かけた。ただでさえ膨大な本が集まっているこの町だが、このシーズンはそれらが歩道という歩道にあふれ出る。そして、収集家のみならず、老若男女を問わずその祭りの賑わいを楽しんでいる。各書店は自慢の蔵書をワゴンに積み上げて歩道に立ち並べ、街行く人々は、思うままに立ち読みと宝物探しに明け暮れる。その人の流れは、日暮れになっても途絶えることがな...

永遠の追究を続ける孤独なピアニスト

2008/11/16         

ワルツ・フォー・デビィ+4/ビル・エヴァンス■ビル・エヴァンス(p)  スコット・ラファロ(b)  ポール・モチアン(ds)■1961年6月25日ヴィレッジ・バンガードでのライヴ録音■RIVERSIDE①マイ・フーリッシュ・ハート ②ワルツ・フォー・デビイ ③デトゥア・アヘッド  ④マイ・ロマンス ⑤サム・アザータイム ⑥マイルストーン ⑦ワルツ・フォー・デビイ(テイク1)  ⑧デトゥア・アヘッド(テイク1) ⑨マイ・ロマンス ...

大阪国際児童文学館の危機 その後

2008/11/13         

ひさびさに、ひこ・田中氏のサイトhttp://www.hico.jp/main2.htmを拝見。大阪国際児童文学間閉鎖に関して、新しい展開があったという。少しでも多くの人に触れることを願って、引用、紹介させていただく。府議会、橋下知事にノー 文学館存続の請願採択 大阪府議会教育文化常任委員会は10日、府立国際児童文学館(吹田市)の存続を求める請願を全会一致で採択した。橋下徹知事は、財政再建策の一環として府立中央図書館(東大阪...

モントゴメリーのバス

2008/11/13         

米大統領選挙はオバマ氏の圧勝で終わった。本多勝一氏の著書『アメリカ合州国』を高校生時代に読んで以来、米国の人種問題に関心を持ってきた私にとって、アフリカ系(黒人)大統領の誕生は、感慨深い出来事である。さっそく、生徒への学級通信で、この話題を取り上げることにした。情報は「中日こどもタイムズ」「ウィキペディア」から編集引用している。以下、通信の内容を掲載する。2008年11月6日 木曜日 『中日こどもタイムズ』...

あったことがなくても

2008/11/09         

ともだち 谷川俊太郎 和田誠■2002.11初版■玉川大学出版局神田神保町古本祭りの、玉川大学出版局のワゴンで発見。このコンビなら『あな』『とぶ』(福音館)という傑作があり、日本の絵本の歴史を刻む作品と思うが、この作品は今まで目に入らなかった。ともだちってともだちって、かぜがうつっても、へいきだっていってくれるひと。ともだちって、いっしょに かえりたくなるひと。ともだちって、おかあさんや おとうさんにも ...

年輪のジャズ

2008/11/04         

10月29日、長久手文化の家森のホール。『秋吉敏子トリオ Live in Nagakute』に出かける。■メンバー秋吉敏子(ピアノ)鈴木良雄(ベース)村上寛(ドラムス)■曲目Solo1 The Village2 Sweet Lorrain3 Un Poco Loco4 My Funny Valentain5 Con AlmaTrio1 Long Yellow Road2 Django3 Feat in Milano4 Sumie5 Chasing after Love秋吉敏子氏は、80近い高齢と思われる。しかし、ピアノのタッチにはいささかの乱れも不安もなく、足を踏み鳴らし...