確信の描線

2008/04/29         

4月某日名古屋市美術館で開催中の「アメデオ・モディリアーニ展」を鑑賞。この著名な肖像画家には失礼ながら特に関心がなかったが、新聞の紹介記事に掲載されていた裸婦像を見て大変驚き、出かけていく気を起こした。会場入り口に大きく掲げられていた作品「横たわる裸婦」(1917)がそれである。首のながめの肖像画家のイメージを大きく壊す、莫大なエネルギーを感じる絵画であった。当展に出品された作品は五十点あまりと少...

危うし!大阪国際児童文学館

2008/04/27         

児童文学書評のサイトで、大阪国際児童文学館の危機を知った。訪れたのは一度きりだが、この施設の研究機関としての充実振りと価値は十分に知っている。研究員の故 高橋静男氏と、一時間ばかり児童文学研究の現状について話し合ったのも懐かしい思い出である。氏は「ムーミン」シリーズの作者であるトーベ・ヤンソンを自宅に泊めた ただ一人の人物。ヤンソンをはじめとした北欧児童文学研究のの第一人者であった。「あなたの児童...

心に歌があふれる

2008/04/27         

4月某日息子の所属する合唱団の発表を聞くために京都へ出かける。息子は大学2年で、自称クリエーター志望であるが、合唱にも熱中。将来の方向性が見えぬと苛立ち顔の母親の心配をよそに悠々と学生生活を満喫しているようだ。さてコンサートは「Uふれあい文化会館」という会場で行われた。老人福祉施設をかねた場所のようで、市街地から少し外れた静かな場所にあり、周囲の広い緑地でははゲートボールを楽しむお年寄りが集っていた...

『田園」、それは至福の交響曲

2008/04/16         

雑誌『一個人』4月号(KKベストセラーズ)で「至福のクラシック」という特集が組まれていたので購入した。一般向けの雑誌がクラシック音楽の特集を組むと、こうなる!という顕著な例である。うるさいことを言わず楽しもう。目次を見ていくだけで、とくにファンではない、多くの人々をひきつける観点と手腕がよくわかる。なかに「クラシック不滅の名盤best100枚」という記事があった。『交響曲』『管弦楽曲』『協奏曲』『器楽曲』『室...

あのどよめき

2008/04/13         

昨夜、ふとテレビをつけてみたら老女性歌手のコンサートが放送されていた。そこで起きたある事件の話をしよう。フィオレンツァ・コッソット デビュー50周年記念ガラ・コンサート メゾ・ソプラノ : フィオレンツァ・コッソット 管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団 指 揮 : ニコレッタ・コンティ 収録: 2007年11月30日, 東京オペラシティ コンサートホール 声楽は苦手で、テレビ放送されてもめったに見ないのだが、聞き覚...

符丁はいかんよ

2008/04/08         

仕事でとんでもない失敗をした。しかし同僚は決していやな顔をせずやり過ごして下さった。ひとつまちがいをすると、決まって続けてやってしまう。なんだかいつもそれを繰り返してきたような気がする。だんだんと厚かましくもなり、立ち直りも早くなってきたのは老化現象というか老人力というべきか。自分を疑え、とまたしても自身に言い聞かせる。先回の記事、読み返してみてずいぶん勝手な表記をしていることに気づいた。NYフィル...

本の街にはレコードも集う

2008/04/07         

神保町つづき。今回は中古レコード店もいくつか覗くことができた。幸せな気分であった。例によって、高価な買い物は一切しない。平日の、開店間近な時間だったので、客もほとんどいない。ほとんど、ひやかし。富士レコード社。SPの宝庫。レコードは買わず、オペラ箱物別冊解説書のみ数冊購入。こういう商品もあるのだ。ササキレコード。オールジャンルでかなりの在庫量。お値段は適正価格(高め)購入せず。ただし店内でかかって...

石井桃子氏逝去

2008/04/06         

児童文学会の長老、石井桃子氏がなくなった。百歳を超える高齢でありながら、作家・編集者・翻訳者として現役であった。心からご冥福を祈りたい。二年前の11月23日を思い出す。午前中に行われた増田嘉昭氏の講演に出席していた私は、石井氏が自身の訳業を、増刷がかかるたびに手直しを続けられていること近くエステス作の絵本「百枚のきもの」の改訳版「百枚のドレス」を出版されることを聞いて、その精力的な活動ぶりと英米児...

本の森には昭和の風が

2008/04/01         

3月某日娘と神田神保町の町並みを歩く。何度見ても圧倒される、本の森である。めあては児童書とアナログレコード。古書センターにある「みわ書房」には、学生時代から何度かお世話になっており、いぬいとみこの初版「ながいながいペンギンのはなし」や同じ著者の「空からの歌声」散々探して見つからなかった伊沢由美子の「かれ草色の風をありがとう」などを購入したことが懐かしい。ここへは神保町に来るたび立ち寄るのだが、店の...