名古屋造形大学卒展~表現こそ生きる喜び

2008/02/25         

2月某日。娘の在学する名古屋造形大学の卒展を鑑賞。娘もいよいよ卒業。その作品は完成度は別にして、彼女自身の無意識そのものといってよいほど独特の個性が投影されたものである。自分の奥底にあるものを、執拗に追究し、そこまでやるか、と思うような手法と素材を費やした結果これまで「だれも作らなかった、おもしろい世界」が表現されている。物を作ることがごく自然な日常の営みのように、やすやすと、飄々とやってみせる娘...

ぽっぺん先生、マタチッチを聴く~マタチッチの田園、そして回想(3)

2008/02/23         

マタチッチ三つの話。三つ目はぽっぺん先生とマタチッチ。『ぽっぺん先生の日曜日』は、舟崎克彦(ふなざき よしひこ)の手になる作品(ファンタジー)で、作者28歳の児童文学処女作である。(1973年3月初版、筑摩書房)主人公のぽっぺん先生は38歳、独身の生物学助教授である。あだ名の由来は、いつも履いているつっかけの踵がぽっぺんを鳴らすように音を出すこと。休日に書斎の整理をしていた先生は、子どもの頃に読んだ古い<なぞ...

出会いのアルペッジョ~マタチッチの田園、そして回想(2)

2008/02/17         

マタチッチ三つの話。二つ目の話は「出会いのアルペッジョ」アントン・ブルックナーの交響曲第8番ハ短調は、彼の作品のみならず、古今の交響曲における傑作とされている音楽である。この曲の魅力をはじめて教えてくれたのが、マタチッチだった。1976年の1月。成人式のあった月である。それは式の前か後か、記憶には定かでない。休日の昼、私は自宅の居間のテレビを一身に見つめて聴き入った。成人の日に放送された特別番組だったの...

巨人の手すさび~マタチッチの田園、そして回想(1)

2008/02/11         

指揮者ロヴロ・フォン・マタチッチについて。三つの話。その一つ目。最近、彼の「田園交響曲」のCDを入手した。彼にとって二種類目のレコードである。 ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」     同  :レオノーレ序曲第3番Op.72b ワーグナー  :楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮NHK交響楽団 録音:1967年11月25日新潟県民会館(ステレオ)...

京都で学生の作品を鑑賞

2008/02/10         

2月某日。 京都市美術館で開催の京都精華大学芸術学部・大学院の卒業・修了作品展を見る。 在学中のわが息子の作品は当然出品されていないが、果たしてどのようなものが…という関心からである。 美術各方面の作品は美術系の大学ならほぼ共通の分野わけになるのだが、なかでもこの大学独自の「マンガ学部」の作品に注目しての見学である。 分野は「カートゥーンマンガ」と「ストーリーマンガ」に分かれ、未だ卒業生を輩出せぬ...