田園交響曲を聴こう

2008/01/27         

かつて、岩手県花巻市にある宮澤賢治記念館を訪れた。賢治は膨大な蔵書とレコードコレクションを所持していたが、戦災でその多くが失われた。幸い自筆原稿は災を免れ、私たちは多くの遺稿を含めた賢治作品の宇宙を目にすることができる。この記念館は、生活者賢治自身よりは、その作品世界にささげられたひとつのファンレターというべき性格を持っていると感じた。その中で特に目を引く二つの展示品がある。ひとつは、賢治のチェロ...

閉じられたスコア~ブロムシュテット、矍鑠たる80才の「グレート」

2008/01/27         

1月26日(土)愛知県芸術劇場で「NHK交響楽団定期演奏会」を聴く。 マーラー作曲 歌曲集 さすらう若者の歌  クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン独唱) シューベルト作曲 交響曲ハ長調 D.944「ザ・グレート」  ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 NHK交響楽団新聞で「当日券有」との広告を見て出かけた。一度、彼の音楽を聴いておきたかった。ブロムシュテットはスウェーデン生まれ。昨年7月に80才の誕生日を迎えたとい...

キキの箒とテンモニ(3)

2008/01/19         

「あたしはね、なにもかも新しくしていきたいのよ。洋服も靴も、それにほうきもね。生まれたての赤ちゃんみたいにさ」魔女として生きることを決意したキキの台詞である。角野栄子著「魔女の宅急便」(1985年1月初版 福音館書店)の一場面。主人公のキキは、古いしきたりに従って、十三歳の満月の夜、「魔女のいない町」を探し、一人で暮らし始める決心をする。そのために新しいほうきを「柳の枝を川の水でさらして、そのあとお日さ...

キキの箒とテンモニ(2)

2008/01/18                    

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正直、予想していなかった。娘の使っている「台風で水浸し」ミニコンポは目下不調。東京には持って行くまい。娘も音楽は好きだ。といって、音質を気にする風はあまりない。ソースもMD、CD拘らず、専ら気に入った音楽(もの)を流し聴いている。そんな娘が、黒塗りの古いモニタースピーカーに耳を傾ける。ちょっと想像できない光景だ。 それでも自分のスピーカーを使ってくれるというのだ。ヤマハNS10M。ウーファーに使用される「ペ...

キキの箒とテンモニ(1)

2008/01/17                    

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娘の東京での就職が決まり、先週末は親子三人で部屋探しをした。幸い、近郊に物件が見つかった。契約も滞りなくすませ、今週は妻と部屋作りの話題で持ちきりである。予算は少し厳しいながら、都内にある娘の仕事場とは対照的に、目の前に家庭菜園が見渡せる景観。広いロフトを備えたつくり。親としてもここならと、安心感を持てる場所と思われた。しかし、気がかりな件がひとつある。その部屋に、「ヤマハNS10M」一対の居場所があ...

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2008/01/14                    

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 はじめまして。善高(YOSHITAKA)です。 読書と音楽鑑賞を趣味にしている中年男性です。思い立ってプログを始めることにしました。 自分というものを客観的に見つめていくための試みにすると同時に、自分というものに果たして「他者へのメッセージ」を送る何かがあるかどうかの問いかけにしたいとも思っています。何かの縁でお読みになり、心に引っかかることがありましたら、コメントをいただければと思います。 よろしくお願...