• 子年にちなんで「冒険者たち」を考える
    1月8日朝日新聞夕刊。珍しく、児童文学に関係する大きめの記事が掲載された。紹介されているのは斎藤惇夫『冒険者たちーガンバと十ひきの仲間』(1972)。現在は岩波書店刊だが、初版は牧書店という地味な児童書出版社から出たものである。これは初版の表紙。主人公はドブネズミのガンバ。もともとは町に住む、威勢がよく向こう見ずの「坊ちゃん」気質の若者ネズミだったが、ふとしたことから冒険者を気取る船乗りネズミたちと知り... 続きを読む
  • テンコ、コリコと絵本選びに
    年末年始に埼玉から娘親子が滞在中。娘テンチョウ、テンコ1年生、コリコ2歳。児童文学依存症のネコパパは、孫たちに本をプレゼントしたい衝動にかられます。そこで、テンチョウがネコパパ夫婦に二人を預けて友人たちと忘年会に出かけた隙に、近くの書店に直行しました。テンコは幼少期からネコパパ蔵書をふんだんに読み聞かせているせいもあって、いまでは相当な読書好き。あっという間に座り込んで、次々に読みふけります。そん... 続きを読む
  • 谷川俊太郎88歳、運転を目撃される
    谷川俊太郎さんのレクチャー報告の続きです。俊太郎さんへのインタビューが一段落したところで、長男の谷川賢作さんが近況について報告。すると、話はぐっとリラックスしたものになって、増田嘉昭さん、刈谷正則さんも交えての雑談会となります。時間は90分をもう超えているのですが、休憩もなし。もうすぐ88歳の谷川俊太郎さんのパワーは本当に驚きでした。・生活ぶりは刻々と変わっていて、有名な「一日一食」の習慣も立ち消えで... 続きを読む
  • 谷川俊太郎88歳、大いに語る
    12月8日、アヤママと二人で四日市・メリーゴーランドを訪問。連続講座「メリーゴーランド・レクチャー」の一つとして谷川俊太郎・谷川賢作両氏による「物語の力⑨」と題された講演、というか、談話会です。司会・インタビューは店主の増田嘉昭さん。増田さんの風貌は7月から随分と変わって、サンタクロースのような白いあごひげを蓄えていました。「谷川さんには40年前から毎年来ていただいて、おそらく日本でいちばん多く通... 続きを読む
  • 第58回日本児童文学学会研究大会
    2019年11月23・24日、第58回日本児童文学学会研究大会が開催されます。http://www.jscl.internet.ne.jp/2019taikai%2021.pdfネコパパ、出席します。場所は東京都調布市にある、白百合女子大学。一般参加もできますので、興味のある方、ぜひご一緒に勉強しませんか。白百合女子大学は日本の児童文学研究では長い実績をほこる大学で、多くの貴重な研究資料も収蔵しています。一部閲覧も可能とのことなので、今回は研究発表だけでな... 続きを読む
  • 「せなけいこ展」に行きました
    刈谷市美術館で開催されている「せなけいこ展」に行ってきました。実は、アヤママと一緒に10月14日の日にも出かけたのですが、美術館の周りを凄い人だかりの行列ができていて、駐車場も満車。あきらめたのです。実はその日は「お子様連れ無料」のサービスディでした。でも雨もひどかったし、まさかこれほどとは…そんなわけで平日に出なおしたのです。あいにくアヤママは都合がつきませんでした。さすがに入場はできましたけれど、... 続きを読む
  • メルヘンハウス二代目店主・三輪丈太郎さんのお話②
    休憩を挟んで後半は参加者・主催者との質疑応答を中心に、リラックスした雰囲気で進められました。田島征三の絵本「しばてん」への思い、二代目を引き継いだ決意についての詳しい経緯、新生「メルヘンハウス」に託した願い…ネコパパは深い感銘とともに拝聴しました。以下、殴り書きのメモをアレンジしてご紹介します。自分なりの受け止めです。■「フラットに、淡々と読む」ことについてー読み聞かせ活動を50年も続けておられる方か... 続きを読む
  • メルヘンハウス二代目店主・三輪丈太郎さんのお話①
    2019年10月19日、長久手市にあるアトリエ・フラワーチャイルドで、ある「お話会」が開催されました。http://www.atelierflowerchild.com/題して「メルヘンハウスの三輪丈太郎さんのお話会」。ギャラリーから案内ハガキを受け取って、ぜひ行きたいと思い、早速アヤママとふたり分を予約しました。案内ハガキには「20名限定」と書かれていたからです。会場は、ギャラリーから奥に入った造形教室に使用している部屋で、お茶を頂きなが... 続きを読む
  • 映画版「若おかみは小学生!」
    これは講談社青い鳥文庫でシリーズ化されている児童文学をアニメ映画にしたもの。昨年2018年に公開されて、かなり話題になっているのは知っていましたが、なんとなく見そびれていました。やっとWOWWOWで視聴できました。すばらしい作品です。「文部科学省選定」だからって、馬鹿にしてはいけません。原作は令丈ヒロ子。小学生に人気のシリーズで、テレビアニメも放送されていたようです。児童文学大好きのネコパパですが、この手の... 続きを読む
  • 何でもない日々にこそ~清水眞砂子さん「本の花束」へ
    「本の花束」という隔週広報紙があります。大手生活協同組合「生活クラブ」の発行する書評紙です。同クラブは全国に多数の組合員を持ち、生産者と協力して安全性について透明度の高い食材の共同購入がメインの活動です。我が家も長年組合員としてお世話になつています。取り扱う品は幅広く、書籍やCDも含まれています。届けられる品物の、牛乳やお米や卵に混じって、本もある。これって、なかなかいい感じなのです。その書評紙の一... 続きを読む
  • 児童文学としての「アーサー王の世界」
    2019年9月7日、中京大学で行われた児童文学作家・斉藤洋氏の講演の概要をお伝えします。これは、日本児童文学学会中部支部・日本イギリス児童文学会中部支部合同例会の企画として行われたもの。児童文学作家の名前は、周知されにくいですね。ロングセラーで、2017年にはアニメ映画化もされた『ルドルフとイッパイアッテナ』の作者といえば、お分かりになる方もありましょう。300冊を超える作品があり、『白狐魔記』『イェーデシ... 続きを読む
  • 国語教育から文学が消える!?
    2019年9月15日の朝日新聞の記事。2022年度から実施の高校学習指導要領の改訂で、国語科では「文学」と「論理」が区別され、前者が軽視される懸念があることが報じられている。https://digital.asahi.com/articles/DA3S14178788.html?rm=150高校国語で小説軽視?作家ら懸念 22年度に科目再編、「文学」と「論理」区別2022年度から実施される高校学習指導要領の国語の科目再編をめぐり、日本文学の研究者や作家から懸念の声... 続きを読む
  • 斉藤洋さんの講演に期待~児童文学合同学会
    2019年9月7日…明後日です。中京大学を会場に、注目の学会が開催されます。当地を代表する二つの学会の合同例会。一介の教員であるネコパパは、どちらの会員でもないけれど、参加を決めています。研究発表は芥川龍之介・ロアルド・ダール講演は現代児童文学の重鎮で、とくにファンタジーのジャンルで数々の作品を書かれている斉藤洋氏。氏の講演を聞くのは1990年12月8日、豊田市第三区会館での「アピタ子ども図書館児童文学セ... 続きを読む
  • 辣腕編集者、子どもの本作りを語る③
    講演会がひと段落した後は、場所を教室に移し、茶話会形式でトークイベントが行われました。聴講者から寄せられた質問にほそえさんが回答するというもの。寄せられた質問は多種多様でした。形で会は進み、編集者の仕事から本のつくり方まで、さまざまな質問が寄せられました。そのなかから特に印象に残ったやり取りを紹介したいと思います。■24時間編集者「編集者はやった仕事で評価される」昔は女性編集者は少なく、本当の打ち合... 続きを読む
  • 辣腕編集者、子どもの本作りを語る②
    前回に続いて、ほそえさちよさんの講演記録からの抜粋です。講演の後半は、作品をプロジェクターで提示しながら、子どもの本のビジュアルデザインとクリエイトの違いについて解き明かす試みがなされました。■作品に沿って―交錯するデザインとクリエイト最近はビジュアル面でかっこいい本が多く、イラストのセンスも優れたものが多いのです。「シャクルトンの大漂流」ウイリアム・グリルはベテランの広告イラストレーターで本書が初... 続きを読む
  • 辣腕編集者、子どもの本作りを語る①
    3月26日に拝聴した講演会の報告です。ゼミの学生さんを交えた会で、出版関係の進路を希望している若い人たちが大勢参加していました。講師のほそえさちよさんは児童書編集者で、ご主人はなんと「あの」絵本作家の…それは読んでのお楽しみ。以下、ネコパパの、当日のメモを元にした報告です。子どもの本づくりのおもしろさとその重層性2019年3月26日 愛知淑徳大学長久手キャンパス講師 ほそえさちよ(編集者・書評家)  ■初... 続きを読む
  • 追悼 谷内こうたさん
    画家・絵本作家の谷内こうたさん死去 71歳7/23(火) 14:54配信 オリコンhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190723-00000342-oric-ent画家・絵本作家の谷内こうたさんが7月2日、自宅にあるフランスのルアーン病院で、脳溢血のため死去した。71歳。葬儀は7月12日にルアーンで近親者で執り行われた。偲ぶ会などの予定はない。谷内さんは、神奈川県川崎市出身。多摩美術大学中退。本名は鋼太。叔父の画家・谷内六郎のすすめで絵本... 続きを読む
  • 藤田和日郎原画展にいきました
    ネコパパの漫画読みは「厳選主義」(ゆきあたりばったり)なので、優れた作品を随分読み逃していたりするのですが、そんななかでもとりわけ注目している作家さんが何人かいるのです。藤田和日郎は、その筆頭にあげられるひとり。そんな氏の原画展が開かられるというので、喜び勇んで行ってきました。小さなコミックスの版形で見ても、襲いかかってくるような勢いのある筆致は、原画で見るとますます冴え渡っています。ライヴペインテ... 続きを読む
  • 清水眞砂子さんのレクチャー③
    ■ネコパパ感想清水さんのお話を拝聴するのは、何年ぶりでしょうか。記憶に残っているのは、豊橋で娘・テンチョウと一緒に、ある講座に参加して「ゲド戦記」について、熱心な方々とともに膝を交えて、意見を交わしあったこと。2006年の8月20日のことでした。同じ年の11月23日、今回のレクチャーの座長である「メリーゴーランド」代表の増田義昭さんが、ネコパパの地元豊明に講演に来られ、それをネコパパはアヤママと一... 続きを読む
  • 清水眞砂子さんのレクチャー②
    ■なぜbeforeなのか?ー「学び」の原点長野県須坂市で行われた信州岩波講座「高校生編」で、「学ぶ」ことについてお話したことがあります。こんなお話です。若い頃、南アメリカの民話集「空にのこったおばあさん」を訳しました。私の二冊目か、三冊目の翻訳書です。原書を見て不思議なことに気づきました。どの話も、はじまりがLong, long agoではなく、“Long, long before”になっているのです。なぜbeforeなのか?agoが「昔」なの... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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