• 「おもろいじゃないか」の一言で…今江祥智、名伯楽の黒子ぶり。
    『ねずみくんのチョッキ』シリーズと言えば、ベストセラー絵本として名高い。これを題材にした記事が、朝日新聞に掲載されていた。たいへん興味深い内容である。2021.6.7「家庭」欄『ねずみくんのチョッキ』という絵本を、今江祥智は、高く評価していた。発表当時から、あちこちで「絵本の広がりと深まりを示す一冊」として、紹介に努めていた。しかし、それだけではない。この記事によれば、この絵本の出版の後押しさえしていた、... 続きを読む
  • 蓄音機サロン「童謡②動物の世界」まもなくです。
    2021年6月13日開催予定の蓄音機サロンのプログラムです。コメンテーターはネコパパです。なお、2020年12月に行った1回目のプログラム「童謡を聴こう!」は、翌週6月20日の地域サロンで「再演」の予定です。こちらは本来5月に実施予定でしたが、コロナ緊急事態宣言発令で延期になりました。もっとも、宣言延長、また中止になるかも。ネコパパのようなフリーの道楽ネコならなんとかなりますが「予定が立たない」というのは不安... 続きを読む
  • 追悼 絵本作家エリック・カールさん
    「はらぺこあおむし」でおなじみの絵本作家エリック・カールさんが亡くなりました。児童文学関係としては異例の扱いの記事が、5月28日の朝日新聞にも掲載されました。心よりお悔やみを申し上げます。こちらの記事では「はらぺこあおむし」の出版に当たっては、日本の印刷製本の技術が大きく寄与して多いことが書かれています。アメリカ版の出版は1969年。しかし、日本語版の出版はずいぶん遅れて1976年。この7年の間に日本の読者の... 続きを読む
  • 平井英子SP盤インレイカード。貴重な資料です。
    平井英子さんへの追悼の意も込めて、歌謡曲SP盤コレクターのIWさんにお借りした貴重な資料をご紹介します。これらはSP盤に封入された解説カードです。SP盤というものは、一部の特別な盤やアルバムをのぞいて、各社統一の紙袋に入っているのが普通でした。現在ではジャケットに印刷されている歌詞・解説は二つ折りにした解説カードに記載され、紙袋に投げ込みで入っていました。現在ヤフオクなどで中古盤を入手すると、それが紛失し... 続きを読む
  • 児童文学史に重要な足跡を刻む資料の発見。
    創立75周年記念号とのこと。今も昔も決してメジャーとは言い難いこの分野で、最も着実に、ここまで途切れずに継続されたことに敬意を評したい。さて今号の重要記事は、藤田のぼる氏による「七十五周年記念資料集編纂にあたって~文書は語る・文書は生き続ける」である。これまで協会は「児童文学の戦後史」(1978・東京書籍)と「戦後児童文学の五十年」(1996・文溪堂)の二冊を刊行しているが、75周年にあたっても、散逸の恐れのあ... 続きを読む
  • 追悼 童謡歌手・平井英子さん
    平井英子さんが老衰のため死去104歳 「てるてる坊主」など日本の童謡歌手先駆け5/14(金) 5:00配信https://news.yahoo.co.jp/articles/1c8170a3e108007480b64ed2200f6f186b1208dc 「兎のダンス」「てるてる坊主」などを歌い、日本の童謡歌手の先駆けとして知られた平井英子(ひらい・ひでこ、本名・鈴木英=すずき・ひで)さんが2月21日午後5時30分、老衰のため東京・練馬区の高齢者施設で死去していたことが13日、分... 続きを読む
  • 「民話」をめぐる言葉の冒険。
    ずいぶん前にご寄贈いただいた一冊。ご紹介するのが遅れてしまいました。熟読していましたので。でも、なかなか歯ごたえがありまして。ネコパパの理解した範囲でご紹介します。民俗学者・昔話研究者である関敬吾(せき けいご、1899年7月15日 - 1990年1月26日)は「民話」という言葉に生涯こだわりを持つ一方、「昔話」と銘打つ書籍も刊行を続けた。両者の関係とは?「民話」の出発点とは?関は「昔話」という概念には二種の言説が... 続きを読む
  • 読んで、聴いて驚く童謡CDブック。
    KKベストセラーズ2004.3.5初版第1刷SPレコード時代考証の第一人者による童謡集で、大正期から戦後までの代表的な24曲がSP復刻音源として付録のCDに収録されている。タイトルは「親子で読んで楽しむ」と、入門書的であるが内容は学術的にも貴重なものだ。まず、収録された歌詞のテキストを、原則、初出文献を元に表記しているということ。最初に印刷された雑誌、楽譜、レコードの歌詞カードを丹念に調査し、それそれの作品の「この... 続きを読む
  • アポリアー災禍の中の生を描く児童文学
    童心社 初版2016.5.16野島一弥が不登校のひきこもりになったのは、スパイクが原因だった。同じクラスの鷲田が、ふざけて隠したスパイク。買っても買ってもすぐに足がでかくなって窮屈になる。「馬鹿の大足ね」と笑って、かあさんは金を出してくれる。家にゆとりがあったわけじゃない。でもかあさんは、いつもそうした。鷲田は隠してあったスパイクをトイレの便器に投げ込んだ。咄嗟に掴みかかった一弥が抱いたのは殺意だつた。簡... 続きを読む
  • 蝶の羽ばたき、その先へ
    2019年10月25日 小峰書店不思議なタイトルのわけは、聴力。蝶の羽ばたきは10デシベルで、健康な耳が聴き取れるほとんど限界の音なのだそうです。で、これは、中学2年生に進級したばかりの結の物語。4月はじめのその日、結は目覚まし時計のベルを止めようとして、突然耳鳴りに襲われます。何とかリビングに降りて、トーストを作ろうと袋を破ると今度は吐き気が。母には事情を言わず、我慢して学校に行きます。結と母は二人暮ら... 続きを読む
  • 書店は世界に通じる窓、本は未来への道
    PHP研究所 1981.12.31大正2(1913)年3月、28歳の日本人青年が、共同租界となっていた中国・上海に到着した。名前は、内山完造。「大学目薬」の販売員として、大阪・参天堂から派遣されてきたのである。熱心なキリスト教徒であった完造は「汝ら、己をさとしとすな」という聖書の教えを座右の銘として、持ち前の我武者羅な気性で仕事に励み、業績を上げていく。翌1914年には第一次世界大戦がはじまり、その影響は中国にも波及した。... 続きを読む
  • 談話室香津原便りー蓄音機サロンで童謡を
    昨年12月、勝原オーナーの蓄音機サロンで「童謡」をテーマに蓄音機サロンを開催したことは、すでにご報告した。https://nekopapaan.fc2.net/blog-entry-1920.html先日オーナーから依頼があり、会で配布している「談話室香津原便り」の記事にしてほしいとのこと。お話した内容をすべて書くのは無理があるので、かなり圧縮し、曲も絞り込んで書き直すことにした。発行は、今のところ未定だが、とりあえず「第1稿」としてここにご... 続きを読む
  • 「あわい」こそが人間の域-内田樹『鬼滅の刃』を語る。
    同誌投書欄によると、2020年12月4日の新聞全国紙5紙の朝刊に、コミックス1億冊突破記念として、『鬼滅の刃』のキャラクターを全面にあしらった広告が出たという。それはネコパパも見ていて「これは凄いな」と思ったのだが、その掲載方法は予想を超えていて、各紙に3キャラクターが別々に掲載され、5紙全てを買えば15のキャラクターが揃うというやり方だったそうだ。(C)吾峠呼世晴/集英社この広告が載った朝刊は、各地でたち... 続きを読む
  • 「文部省唱歌」を生んだふたりの男の人生
    中公文庫 2013.5.25   「唱歌」について調べていたところ、この本に出会った。確か、シュレーゲル雨蛙さんのお薦めで入手したもの。 とても不思議な構成になっている。「僕」という語り手が、取材のテーマを明かさずに、様々な人に会い、現地取材やインタビューを重ね、結果を切れ切れに報告。そのパーツが徐々に蓄積し、読み進むうちにじわじわと全体像が表れてくる。そんな「小説」である。決して読みやすくない... 続きを読む
  • 鐘を鳴らす子供たち-ラジオドラマ出演者たちの奮闘を描く物語。
    ■2020.1.31 小峰書店昭和22年。敗戦後の混乱期、玉川上水近くの小学校に通う6年生の良仁は、隣のクラスの担任である菅原に誘われ、親友の祐介とともにラジオドラマに出演することになる。菅原は演劇指導に熱心な教員で、自分のクラスの生徒中心に児童演劇のグループを作って活動している。短期間、良仁の兄の担任だったこともある。おやつや謝礼が出るというし、頼れる優等生の祐介といっしょなら、と話に乗った良仁だったが、... 続きを読む
  • 本棚には人生があるー本の達人、ふたりの対話。
    10月11日の土曜日は、ひさびさに四日市の子どもの本専門店、メリーゴーランドに行ってきました。アヤママ同伴です。年に数回は出かけていたのが、コロナ禍でイベントもレクチャーも中止となっていたためでした。今回は当店オーナーの増田喜昭さんと、名古屋の古書店、シマウマ書店店主、鈴木創さんとの対談企画。あわせて店内に併設されたカフェ内での古書市です。対談は2時開始なので、少し早めに出かけて古書を物色しました... 続きを読む
  • 雪の人くい谷ー続・五箇山ぐらし
    偕成社 1982.5■故郷への長い旅天保13年春。松吉たちが五箇山に流刑になって2年が過ぎていた。年貢米をめぐる不満が原因で罪人となった加賀西念の村役とその家族たちは、今では五箇山利根谷の村人にすっかり溶け込み、忙しい毎日を送っている。14歳になった松吉も、つらい床下の塩硝作りを自分にまかされた特別な仕事と心得て励む日々だ。そんな彼らに命が下された。金沢本願寺の回収に必要なケヤキの五本の切り出しである。雪に閉... 続きを読む
  • YouTube版 本の海大冒険で『オーケストラをつくろう』が紹介されました。
    「本の海大冒険」はいつも楽しみに視聴しているやすこぽんの番組です。ここにオーケストラの絵本が紹介されています。指揮者はサイモン。サイモンといえば…この本です。サイモン君、なかなかかわいいじゃないですか。サイモンは、音楽が大好き。ひとりじゃなく、みんなといっしょに音楽を楽しみたい。それが指揮者をしている理由。さあ、指揮者サイモンといっしょに、オーケストラの世界をのぞいてみましょう。弦楽器、木管楽器、... 続きを読む
  • 五箇山ぐらしー続・天保の人びと
    1972.5 牧書店1982.4 偕成社■流刑の地には加賀藩の秘密があった天保10年3月、加賀の西念新保村の村役とその家族一行は、五箇山利賀谷に流罪となった。不作に苦しむ村を救うために役人に年貢の減免を願い出たのが罪とされたのである。松吉の一家も、その中にいた。長い道中を経て、ようやくたどり着いた五箇山利賀谷は、綱に渡した籠に一人ずつが乗って下り、要山たどり着ける陸の孤島のような場所にあったが、村そのものは茅... 続きを読む
  • 天保の人びと
    牧書店1968.12偕成社1982.4偕成社文庫2000.10■土蔵に忍び込む子どもたち天保9年8月。12歳の松吉は、見張りの目をかいくぐって奉行所の土蔵に忍び込んだ。中にはいわれなく引っ立てられ、責め立てられたおとうたち村役が閉じ込められている。土蔵はそもそも侵入できないよう頑丈に作られているが、知恵者の孫市じいまは、子どもなら忍び込める、壁のすき間があることを知っていたのだ。松吉は、仲間三人の手助けでうまくやった... 続きを読む

プロフィール

yositaka

Author:yositaka
子どもの本と、古めの音盤(LP・CD)に埋もれた「ネコパパ庵」庵主。
娘・息子は独立して孫4人。連れ合いのアヤママと二人暮らし。

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